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4章 コスで救済
80話 訓練の目処
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「あのチクノ先生?」
「何かなザナルパープルさん」
イッチニイ、サンッシィっとダンスの様に手拍子で足運びを教えていると、僕のコスを見て変だと思っていたのか遂に聞いて来ました、今僕たちは羽織にハカマを着て稽古をしています、服装もそうだけど、刀自体がないこの世界では他と違い過ぎるから当然です。
アルミクたちの時と同じ様に初めから説明し、更に今回教えているのは牙突です、フルアーマーの鎧を簡単に貫き破壊するあの突進力を見て決めたんだ、ちょっと違うけど、手を回転させるあの有名な必殺技も教えたんだ、ザナルパープルちゃんもそれには大喜びでした、だから素直に羽織にハカマを着てもらえたんだよ、これで牙突の最強侍になってもらう予定です。
これで鉢巻をしたら完璧っと、ザナルパープルちゃんのストレスを解消する為、僕との対戦稽古を始めます、型ばかりでは飽きてしまうんだ。
「まずは壱の型」
掛け声を合図に片足ずつ踏み出し刀を突きだしてきます、僕はそれを受け後ろに下がったんです、なかなかの鋭さを見せてくれるので褒めながら合図をします、その速度は前方に風を巻き起こすほどに鋭く強烈なんですよ、弐と参の型を順番に反復させ部屋の壁まで来ると、180度向きを変えまた繰り返しです。
様々な突きが自分の体になじんで行くのを感じて、ザナルパープルちゃんはすごく喜んでくれます、勉強の方ももう少し頑張ってほしいっと言うのが僕の願いですね。
「ザナルパープルさん、何が違うのかと思い始めてるね」
「服を変えても同じですもの、早く実戦で使ってみたいですわ」
彼女の目は燃えています、早く戦いたいと訴えて来るんです、でもそれには賛成は出来ないよ、彼女の動きはまだ実戦には使えません、突きだけを武器にするのだから、もっと順応しないとなんですよ。
僕は不満そうにしてるので次の訓練に入ります、彼女の周囲5mにリンゴを10個、等間隔で浮かせました、その一つを僕は試しに牙突で突きます、刀はリンゴの真ん中を貫き皮一枚で抜けていません、それを見せてどうですか?っと聞きます。
「それが何ですか?」
「分からないかなザナルパープルさん、力の制御をして最小限で相手の急所を的確に突いたんだ、それが今の君に出来る?」
リンゴは上下左右に動きます、ザナルパープルちゃんは試しに正面のリンゴを突きます、でも刀はリンゴを簡単に突き抜けてしまったんだ、それに真ん中でもなくてリンゴが割れて落ちてしまいます。
見た目よりも難しい、落ちたリンゴを眺めて彼女は呟いたよ、追い打ちの如く他のリンゴを6等分して見せます、お皿に乗せて召し上がってもらったよ、いつの間にとか顔に書いてあったけど、時間は十分にありましたよね。
「これくらい出来ないと実戦には行く事は出来ませんよ、相手は1体ではなくしかも動くのです、分かりますね」
ザナルパープルちゃんは頷きます、でもそれだけではやる気はあまり出てないみたいです、なので僕はご褒美を提供します、これが出来る様になったらゼロ距離の牙突を教えると約束しました、ゼロ式は体のバネが必要です、身体にも負担になるので装備が必要です、更に訓練も今以上に大変だと付け足します。
基礎訓練が終わらないと教えられません、でも彼女はしっかりと言いつけを守って努力をしています、リンゴを突けるようになれば教える段階になるでしょう。
「教えるのは【スクリュードライバー】と同じく必殺技だよ、頑張ってね」
「分かりました先生、頑張りますわ」
必殺技と聞いて顔色を変えました、出来る頃には学園都市に行く時期になります、そこでお披露目して友好の象徴になってもらうんだ、その為にも教養も必要です、リンゴを等分して算術の授業に使ったんだ、他にも産地は何処だとか色々教えます。
机をなるべく使わない方法で正直大変です、でも人にはそれぞれ得意不得意があります、それを使って剣術のやる気を上げつつ勉強も頑張ってもらったんだよ。
「やっていますね」
「ブルーパイさん・・・その顔ですと、そちらは上手くいかなかったですか?」
リンゴとの訓練を見ていると、ザナルパープルちゃんの専属メイドさんが部屋に入って来ました、彼女はとても忙しいんです、人材不足で経済関係の大臣もしていて新たな試みを始めました。
僕の教えた風車と歯車を人材を集めて使い始め、それは上手くいってると笑顔です、表情が良くないのは他の問題がある様で教えてくれません。
関係者以外では言えない事もあると、僕は直ぐに聞くのを止めました、こちらにも分身たちはいます、その内情報が流れてきます。
僕の切ったリンゴを渡し、仕方ないですねっと崩した笑顔で返しました。
「あなたの様に裏表のない方なら良いのですけどね」
「誰の事ですか?」
「いえ、独り言です・・・美味しいですね」
つい先日街で買ってきたと話します、それは食料自給が良くなっている証拠です、遠くでは食料が育っていると期待を持ってくれたみたいです。
魔族側の大陸はあまり平地が無く、寒い地方で作物が育ちにくいです、地下に住んでる人もいるくらいです。
遠くの人材も取り入れる、それをぼそっと呟いてリンゴを食べきって部屋を出て行きました、ザナルパープルちゃんのお世話をしなくていいのかと思いますけど、僕は相当信頼されてるんでしょうね。
「まぁ平和ボケって事もあるかも」
魔族側は大陸間の争いが終わった後、魔族同時の争いは起きていないそうです、戦いが好きなので腕を見せる程度の披露する場を設け、毎年お祭りの楽しみになっていました。
200年も経てば変わる、僕たち側も争いなんてしないで暮らしたいよ、楽しそうに稽古をしてるザナルパープルちゃんを見て僕は思ったね、子供たちはスクスク育つのが一番です。
「その為にも交流は成功させないとだよ」
ブルーパイさんの懸念は分かります、大陸間の交流がされ始め生活が少し良くなってきています、だけど不安要素もあるんです、腕に自信のある親も子供たちの教育に力を入れ始め活気が出てきた気もします、でも良い事ばかりじゃない、反対する人もいれば力を使って反抗する人もいる、それはどんどん大きな不満になり、200年何も無かった大きな波になって動いてる。
学園祭は何かが起きる、そう思って準備を始めたんだよ。
「何かなザナルパープルさん」
イッチニイ、サンッシィっとダンスの様に手拍子で足運びを教えていると、僕のコスを見て変だと思っていたのか遂に聞いて来ました、今僕たちは羽織にハカマを着て稽古をしています、服装もそうだけど、刀自体がないこの世界では他と違い過ぎるから当然です。
アルミクたちの時と同じ様に初めから説明し、更に今回教えているのは牙突です、フルアーマーの鎧を簡単に貫き破壊するあの突進力を見て決めたんだ、ちょっと違うけど、手を回転させるあの有名な必殺技も教えたんだ、ザナルパープルちゃんもそれには大喜びでした、だから素直に羽織にハカマを着てもらえたんだよ、これで牙突の最強侍になってもらう予定です。
これで鉢巻をしたら完璧っと、ザナルパープルちゃんのストレスを解消する為、僕との対戦稽古を始めます、型ばかりでは飽きてしまうんだ。
「まずは壱の型」
掛け声を合図に片足ずつ踏み出し刀を突きだしてきます、僕はそれを受け後ろに下がったんです、なかなかの鋭さを見せてくれるので褒めながら合図をします、その速度は前方に風を巻き起こすほどに鋭く強烈なんですよ、弐と参の型を順番に反復させ部屋の壁まで来ると、180度向きを変えまた繰り返しです。
様々な突きが自分の体になじんで行くのを感じて、ザナルパープルちゃんはすごく喜んでくれます、勉強の方ももう少し頑張ってほしいっと言うのが僕の願いですね。
「ザナルパープルさん、何が違うのかと思い始めてるね」
「服を変えても同じですもの、早く実戦で使ってみたいですわ」
彼女の目は燃えています、早く戦いたいと訴えて来るんです、でもそれには賛成は出来ないよ、彼女の動きはまだ実戦には使えません、突きだけを武器にするのだから、もっと順応しないとなんですよ。
僕は不満そうにしてるので次の訓練に入ります、彼女の周囲5mにリンゴを10個、等間隔で浮かせました、その一つを僕は試しに牙突で突きます、刀はリンゴの真ん中を貫き皮一枚で抜けていません、それを見せてどうですか?っと聞きます。
「それが何ですか?」
「分からないかなザナルパープルさん、力の制御をして最小限で相手の急所を的確に突いたんだ、それが今の君に出来る?」
リンゴは上下左右に動きます、ザナルパープルちゃんは試しに正面のリンゴを突きます、でも刀はリンゴを簡単に突き抜けてしまったんだ、それに真ん中でもなくてリンゴが割れて落ちてしまいます。
見た目よりも難しい、落ちたリンゴを眺めて彼女は呟いたよ、追い打ちの如く他のリンゴを6等分して見せます、お皿に乗せて召し上がってもらったよ、いつの間にとか顔に書いてあったけど、時間は十分にありましたよね。
「これくらい出来ないと実戦には行く事は出来ませんよ、相手は1体ではなくしかも動くのです、分かりますね」
ザナルパープルちゃんは頷きます、でもそれだけではやる気はあまり出てないみたいです、なので僕はご褒美を提供します、これが出来る様になったらゼロ距離の牙突を教えると約束しました、ゼロ式は体のバネが必要です、身体にも負担になるので装備が必要です、更に訓練も今以上に大変だと付け足します。
基礎訓練が終わらないと教えられません、でも彼女はしっかりと言いつけを守って努力をしています、リンゴを突けるようになれば教える段階になるでしょう。
「教えるのは【スクリュードライバー】と同じく必殺技だよ、頑張ってね」
「分かりました先生、頑張りますわ」
必殺技と聞いて顔色を変えました、出来る頃には学園都市に行く時期になります、そこでお披露目して友好の象徴になってもらうんだ、その為にも教養も必要です、リンゴを等分して算術の授業に使ったんだ、他にも産地は何処だとか色々教えます。
机をなるべく使わない方法で正直大変です、でも人にはそれぞれ得意不得意があります、それを使って剣術のやる気を上げつつ勉強も頑張ってもらったんだよ。
「やっていますね」
「ブルーパイさん・・・その顔ですと、そちらは上手くいかなかったですか?」
リンゴとの訓練を見ていると、ザナルパープルちゃんの専属メイドさんが部屋に入って来ました、彼女はとても忙しいんです、人材不足で経済関係の大臣もしていて新たな試みを始めました。
僕の教えた風車と歯車を人材を集めて使い始め、それは上手くいってると笑顔です、表情が良くないのは他の問題がある様で教えてくれません。
関係者以外では言えない事もあると、僕は直ぐに聞くのを止めました、こちらにも分身たちはいます、その内情報が流れてきます。
僕の切ったリンゴを渡し、仕方ないですねっと崩した笑顔で返しました。
「あなたの様に裏表のない方なら良いのですけどね」
「誰の事ですか?」
「いえ、独り言です・・・美味しいですね」
つい先日街で買ってきたと話します、それは食料自給が良くなっている証拠です、遠くでは食料が育っていると期待を持ってくれたみたいです。
魔族側の大陸はあまり平地が無く、寒い地方で作物が育ちにくいです、地下に住んでる人もいるくらいです。
遠くの人材も取り入れる、それをぼそっと呟いてリンゴを食べきって部屋を出て行きました、ザナルパープルちゃんのお世話をしなくていいのかと思いますけど、僕は相当信頼されてるんでしょうね。
「まぁ平和ボケって事もあるかも」
魔族側は大陸間の争いが終わった後、魔族同時の争いは起きていないそうです、戦いが好きなので腕を見せる程度の披露する場を設け、毎年お祭りの楽しみになっていました。
200年も経てば変わる、僕たち側も争いなんてしないで暮らしたいよ、楽しそうに稽古をしてるザナルパープルちゃんを見て僕は思ったね、子供たちはスクスク育つのが一番です。
「その為にも交流は成功させないとだよ」
ブルーパイさんの懸念は分かります、大陸間の交流がされ始め生活が少し良くなってきています、だけど不安要素もあるんです、腕に自信のある親も子供たちの教育に力を入れ始め活気が出てきた気もします、でも良い事ばかりじゃない、反対する人もいれば力を使って反抗する人もいる、それはどんどん大きな不満になり、200年何も無かった大きな波になって動いてる。
学園祭は何かが起きる、そう思って準備を始めたんだよ。
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