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第5章

第23話 お嬢様は理性が保てない

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シアは、ネオの言葉を思い出した。



《淫乱なおかただ》



あぁ。

そうなのね。



私は、淫乱……なのかな。



兄のように慕っている、クライム相手に、こんなことを思うんだもの。


大好きなネオだけじゃなくて。

クライム兄様にまで、欲情するなんて……。




飛びそうな理性。

ぐっと抑えていても、触って欲しいという気持ちが消えない。



お願い。

もっと、もっと。


激しく、触って……。




クライムは、くすりと笑った。


「可愛い、シア。触って欲しくて、たまらないって顔してるね」


「そ、ん……なこと……っ」


「そんなこと、あると思うけど? ほら、見てごらん。洋服越しなのに、こんなに先を尖らせているよ」



胸の先を、わざと見せつける。

尖った先は、むずむずとして、限界寸前。



クライムは、目を細めると、舌先を胸に押しつけた。



「ひぁっ!!」



びりびりと、電気が走る。

シアの体は仰け反り、小刻みに震えた。



クライムは、シアの胸を口の中に含んだ。


唾液で濡れた洋服。

固く尖った胸の先が、もっと舐めて欲しそうに、主張する。




「ぁっ……っ、んんぁっ!!」



洋服越しで舐められても、気持ちいいなんて……。



知らない感覚。



もどかしくて、じれったくて……

シアの理性が、飛ぶ。




「クラ、イム……にぃさ……まぁ、んんっぅ」

「どうしたの、シア」



いつものように、優しい声。

シアの胸を含んだまま話しかけて、胸が刺激される。



直接、触って欲しい。




そう口にしたいのに、声が出ない。

声にしようとすると、ネオの顔が、思い浮かぶ。




クライムを求めては、いけない。

いけないと、わかっているのに……。



どうにかして欲しい。




濡れた服の上から、かりっと歯を立てられる。


「ひぁっ、んっ!!」

甘噛みされた胸の先から、再び電気が走る。



直接触れていないのに。

なにかが、込み上げる。


ぞくぞくとして、体中の熱が、湧き上がる。


「イッていいよ」


「――…っぁあ、ん……っ!!」



だめ、だめ……

イキたくない……



イキたい。

もっと虐めて欲しい。



だめ……

お願いだから、やめて……!!
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