僕と精霊〜The last magic〜

最後の魔法編

イグニート

数ヶ月前　旅の中でクラムとイグニートは談話をしていた。

「なぁお前ってずっと裸だけど寒くないのか？」
「この灼熱の体をバカにいているのか？」

「え？全然、だって服着てないし」
「必要無い。貴様は獣に対しても同じ事を考えているのか？」

「んー？確かに！」
「全く貴様は成長をしないのか？主人を見習ってもらいたいものだ」

「なんでジャンの事、主人あるじって呼ぶんだ？」
「我は主人の中で生まれた。貴様の持つ異能と同じように」
「俺、もうほとんどトラどころかオオカミにもなれないぞ」

「そうか？貴様はなろうと思えばなれるはずだぞ」
「そうなの！？」

「気付いてないのか...まぁ貴様の中にいる時に我の因子が反応していたからな」
「なんだよ、いきなり難しい言葉使うなの」

「要は同じ力が引かれあっているという事だ」
「それってコイツらが復活する為にもなるのか！」

「ああ、もうじきだ。まぁ我としては主人より強くなる貴様などあまり見たくはないがな」
「なんだよそれ」

「さぁ町に着いたぞ。フランとでも飯を食ってろ。犬っころ」
「ごまかすなよな。でもその呼び方なんか良いな。みんないこうぜ！」
クラムは先陣をきって、仲間達と新たな町へと足を踏むいれた。