僕と精霊〜The last magic〜

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最後の魔法編

第180話その2 ガラクタの体

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「なんだどうなってるんだ?」
スカルドは苦しむニューロンに困惑した。それと同時に2人を助けようと飛び出した。

「姉ちゃん!アドロン!」
「うぅ..ダメだ!ソイツは僕、我、俺のだぁ❗️うぐっ!ガアァァァ‼️」
ニューロンは頭痛を振り払い、背中から生えてきた新たな腕でスカルドを掴む。

「っ!このっ!離せぇ❗️姉ちゃんとアドロンを!助けなきゃ!俺がやらなきゃ!」
「お前みたいな雑魚に❗️..や、やめろ!...頼む!私達を殺してくれ❗️..お前は引っ込んでろ!..俺が俺じゃなくなる!」
先の異変から頻繁に起こる拒絶反応。無理矢理の融合で生まれたニューロンの中に残る5つの自我が暴れ始めた。

「豪..雷翼!」
「ギャアア‼️」
「今だ!」
一瞬緩んだ手を鋼鉄の翼で斬り落とし、スカルドは2人を救出した。

「スカルド、良くやりました」
「うぅ..とりあえず安全な場所」
2人を瓦礫の裏に寝かせる。

「ああ、2人とも」
「スカルド..私、貴方の悩みに気付いてあげられなかった。ううん、気づいてだけど何も出来なかった」
「良いんだよ、こうなる事予知夢で知ってたのに何も出来なかった」

「予知夢..あぁ、あの時の」
「うん。だけど、もうこれ以上あの悪夢通りにはさせない」

「ま、待て、スカルド..何処に行くつもりだ...」
「おっさん達を助けに行ってくる」
「無茶だ、お前達は受けたダメージに俺が受けた分のダメージも上乗せされてる。立ってるのもやっとだろ」
アドロンは髪の毛を地面に突き刺して自立しながらスカルドに近づく。

「それでも行かなきゃ、アイツをまだ倒してない」
「スカルド、アドロンさんの言う通りに」
「行かなきゃダメなんだ!俺が行かなきゃ俺にとって最悪の未来が来るんだ!だから俺は戦うんだ!」
「待て!」
「スカルド!スカルド❗️」
飛び去ってしまったスカルドを2人は止める事が出来かった。

「くそ..クソォ❗️何も、何も出来なかった!なんだよ!なんでだよ!...こんなガラクタの体なんて」
「アドロンさん」
スカルド、行ってしまったのなら仕方ありません。何があっても無事で帰って来なさい。


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