僕と精霊〜The last magic〜

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絶海の孤島編

第107話 月夜の島で

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 パンプ達は真っ暗な森林を抜け、月の明かりに照らされた砂浜に戻った

「月が出たみたいね」
「さっきまでは天気が悪かったのか」
「そうね、地面もぐちょぐちょだしきっと雨でも降ったんでしょうね」

「なぁパンピー、アスモン達はどのくらい寝ていたのだ?」
「うーん、夜になってたから3時間くらいかな?」
パンプは耳で頭をかきながら考える

「大体2日くらいよ」
「え!なんで分かるんだよ」
ローズは自信満々に月に指を差す

「月の形よ、ほら満月になってる」
「へぇ月の形で何日経ったか分かるのかぁ~」
なるほどという顔で月を見上げるパンプとアスモンを見てローズはにやける

「知らなかったでしょ!」
「すげぇローズ!」
「天才なのだ」

「そうでしょそうでしょ!まさに天才でしょ!」
「すげぇすげぇ!」
「天才!天才!」

「そうそう!さぁ私に着いてきなさーい!」
鼻高々とローズは笑いながら進む方へ指を差す
「「何処に?」」
「あ...」

「なぁなぁ何処に行くのだ?」
「何処に行くんだ?」
「そうね....そう!腹ごしらえは済んだし、白夜達を探すわよ!」
ローズは胸元の精霊石を2人に見せつける
「なんだ?その石」


 精霊石の反応を頼りに3人は歩き続ける
「なぁなぁ、その精霊石とやらで本当に人間が見つかるのか?」
「そーよ、この石にはとても不思議な力が宿ってるの。コイツはあの男と私は白夜とパートナー同士が運命の糸みたいに繋がっているの」

「ずるい!パンピーのパートナーはアスモンなのに」
「人生におけるね、でもこれは運命を共にするもの。どちらかが死ねばもう片方も死ぬ。終わりも一緒よ、それでもあなたはこんなヤツと運命を共にしたいの?」
「こんなヤツとはなんだこんなヤツとは!....アレ?」
パンプは胸を張った瞬間に何かに気付いた

「パンピーが死ぬならアスモンも死ぬ!」
「そう、ならいつかなれると良いわね」
ローズは優しくアスモンの頭を撫でる

「あー❗️オレの精霊石が❗️」
慌てるパンプの精霊石はなんと色を失っていた
「アンタの精霊石って確か赤かったわよね、透明じゃないの」

「どうしよう!どうしよう!どういう事だ!?ジャンに何かあったのか!?まさか死んだのか!?」
「落ち着きなさい!授業で習ったでしょ」

「えー!こんな事習ったっけ!?」
「アンタはいつも遊んでるから知らないだけでしょ、非共鳴状態よ。アンタが無事って事は向こう側に何かあったんでしょうね」
ローズはパンプの鼻にぐりぐりと指を差す

「なんだっけそれ?」
「簡単に言えば、今アンタとジャンの間で精霊石のほとんどの力は働いてないのよ」

「だからずっとジャンの気配を感じないのか!」
「そういう事、でも気を付けなさいよ。今アンタかあの男が死ねば当然どちらかも死ぬんだから。アスモン、私達でこのバカを守るわよ」
「分かったのだ!」

ローズとアスモンは前後でパンプを守るように歩き始める
「バカって言うな!それに守られなくたって危険は自分でどうにだってできるぜ」

「本当?じゃあ宝石を作ってみなさいよ」
「そんぐらい...あ、あれ?」
パンプは赤い宝石を作るがいつもより小さかった

「あれ?なんでだ?」
「アンタの力も弱まってんの、これも授業でやったでしょ」
「くっそー!上手く浮けないと思ったら、そういう事だったのか」

「うふふふん、パンピーが弱くなってもアスモンが絶対に守ってあげるもん!」
アスモンはパンプに抱きついて、離さないようにする

「アスモーン、動きづらいよ」
「パンピーはアスモンと一緒にいれば絶対に安全なのだ」
「まぁまぁお似合い夫婦ね~」
ローズはまたにやける

「ローズ❗️それにパンプさんも!良かった一緒にいたのね」
「白夜❗️無事だったのね!」
砂浜を歩いていた白夜と合流することができた







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