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再燃する戦火編
第37話 アミィの夢
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「どうして...どうしてそんな事言うの‼️」
アミィの叫び声と共に地面にクレーターが生まれる
「おいおい、マジかよ...」
「なんで、なんでそんな事言うの?」
「アミィ様!」
突然、犬顔の男が現れた。コレが俺とセバスの初対面だ
「気を確かに!そこの貴方!早く逃げて下さい!」
「離してセバスさん!」
「ダメです!」
セバスは必死にアミィを抑えつける
ユウスケは逃げようとしたが突如起きた地響きによって尻もちをついてしまう
「な、なんだ?」
「ガアァァ‼️」
巨大なトラ型魔獣が現れた
「マズイ」
「う、うそ....」
アミィは腰を抜かし、動けなくなる
「いけない!ハアァ❗️」
セバスは魔獣の顔面めがけて勢い良く蹴りかかる
「グルァァ‼️」
「ヌワァァ❗️」
しかし、魔獣の巨大な尾がセバスを薙ぎ払いアミィの方へ飛ばす
「避けろ!危ねぇ!」
「きゃあ!」
ユウスケは咄嗟にアミィを突き飛ばして、セバスとぶつかる
「く...クソ....」
「しっかりなさって下さい!...脈はある」
セバスは気絶したユウスケを草むらに隠す
「グルル...!ヘビーモード!」
セバスの筋肉が膨張し、血管が浮き上がる
数時間後
「.....っ!」
俺はどうやら気絶したらしい。目覚めると見知らぬ部屋のベッドに寝ていた
「此処は一体...っ!いってぇ」
「まだ動いちゃダメ」
ひどい頭痛がした。あの時の事はあまり覚えていないがアミィは何も言わずに濡れたタオルを俺の頭に当ててくれた事は覚えている
数分後
「治ってきたみたいだ」
「良かった....その...ごめんなさい」
アミィが突然謝ったが目覚めたばかりで頭に上手く言葉が入らない
「あの魔獣はどうなった?」
「セバスさんが倒してくれたわ」
「セバス?ああ、あの犬公か...」
「犬公では無く精霊でございます」
ベッドの下からセバスが現れた
「うわぁ!いつからそこに居た!?」
「最初からいましたよ、あの時はアミィ様を助けていただき誠に感謝をしております」
セバスは深々とお辞儀をし、尻尾を振る
「..あの時、なんで私を助けたの?...わざわざ死にたいって言った私を」
「お前は自分がやられて嫌な事を人にやるのか?」
「え?」
ユウスケの問いにアミィは黙り込んでしまう
「お前があの時死んでたら、俺はあの時のお前と同じ気持ちになっていた。目の前で人が死ぬ、んなもん見たかねぇんだよ」
「ごめんなさい....」
「まぁ良い、誰も死んでねぇし。そんな事より頼み事があるんだ」
「頼み事?」
私はあの時のユウスケさんの頼み事に今も驚いている。だって初めて見た科学軍の国の人が私に魔法を教えてくれってお願いしてきたのよ
「わ、私が魔法を教えるなんて、できるかな?」
「できるかどうかじゃない!原理を知りたいんだ!良いだろ?」
あの時のユウスケさんの目はまるで本物の子どものように輝いていたわ
「良いではありませんか。命の恩人という事で」
「そう?なら...」
「マジかよやったぜ!」
「ダメだアミィ、その男にはすぐに帰ってもらう」
中年男性が部屋に入ってくる
「パパ!サクライ君はまだ怪我をしてるのよ」
「何言ってる、怪我ならお前が治しただろ」
「治してもまだ動いちゃだめなの!」
「ふんっ、そうか...おいお前、アミィに手を出したらぶっ殺すぞ」
「...」
アミィの父は部屋を出て、しばらく静かになる
「ごめんなさい、パパは科学軍の人が大嫌いで」
「なんかあったのか?」
「バーン兼は代々、科学軍の人間と何かと揉めますからね」
セバスは説明を始める
「先代は戦争で家族を失い、先々代の頃は最も戦争が激しかった時期、現在は停戦中とは言え今もまだ両国には恨みを持つ者は沢山います」
「そういうもんなのか」
ユウスケは本がびっしり詰められた棚を見つけ、セバスの話に適当に返事をする
「なぁ、そこの本読んでも良いか?魔法の本なんだろ?」
「ええ、でも基礎が分からないとさっぱりよ」
アミィは止めようとしたがユウスケは既に本を読み漁っていた
「なるほど、魔力は特殊な器官から生まれ、魔法はイメージを糧に魔力を練り出すもの....つまりこうか」
ユウスケは指先から炎を出す
「嘘!?できちゃった!」
「コレはコレは中々容量が良さそうですね」
「ハァハァ...思った以上に疲れるなコレ...」
ユウスケは大量の汗を流して倒れる
「サクライ君!?」
「病みあがりの状態で慣れぬ魔法を使ったのです、当然の結果です」
それからまた数ヶ月が過ぎた。その期間ユウスケさんは居候として家で大工をしていたわ。パパもなんやかんや言っても結局ユウスケさんと仲良くなって我が家に新しい家族ができたみたいだった。
河川敷
「ねぇユウスケさん、ユウスケさんには夢はあるの?」
「夢か...さぁ?その時によって変わっちまうからな」
「ふふふ、何それ変なの」
「笑うなよ..じゃあアミィの夢はなんなんだ?」
「私の夢、それはね....」
私は..俺はあの時の事は絶対に忘れない。アミィと、いや人と初めてキスをした。
「これが私の夢」
アミィの叫び声と共に地面にクレーターが生まれる
「おいおい、マジかよ...」
「なんで、なんでそんな事言うの?」
「アミィ様!」
突然、犬顔の男が現れた。コレが俺とセバスの初対面だ
「気を確かに!そこの貴方!早く逃げて下さい!」
「離してセバスさん!」
「ダメです!」
セバスは必死にアミィを抑えつける
ユウスケは逃げようとしたが突如起きた地響きによって尻もちをついてしまう
「な、なんだ?」
「ガアァァ‼️」
巨大なトラ型魔獣が現れた
「マズイ」
「う、うそ....」
アミィは腰を抜かし、動けなくなる
「いけない!ハアァ❗️」
セバスは魔獣の顔面めがけて勢い良く蹴りかかる
「グルァァ‼️」
「ヌワァァ❗️」
しかし、魔獣の巨大な尾がセバスを薙ぎ払いアミィの方へ飛ばす
「避けろ!危ねぇ!」
「きゃあ!」
ユウスケは咄嗟にアミィを突き飛ばして、セバスとぶつかる
「く...クソ....」
「しっかりなさって下さい!...脈はある」
セバスは気絶したユウスケを草むらに隠す
「グルル...!ヘビーモード!」
セバスの筋肉が膨張し、血管が浮き上がる
数時間後
「.....っ!」
俺はどうやら気絶したらしい。目覚めると見知らぬ部屋のベッドに寝ていた
「此処は一体...っ!いってぇ」
「まだ動いちゃダメ」
ひどい頭痛がした。あの時の事はあまり覚えていないがアミィは何も言わずに濡れたタオルを俺の頭に当ててくれた事は覚えている
数分後
「治ってきたみたいだ」
「良かった....その...ごめんなさい」
アミィが突然謝ったが目覚めたばかりで頭に上手く言葉が入らない
「あの魔獣はどうなった?」
「セバスさんが倒してくれたわ」
「セバス?ああ、あの犬公か...」
「犬公では無く精霊でございます」
ベッドの下からセバスが現れた
「うわぁ!いつからそこに居た!?」
「最初からいましたよ、あの時はアミィ様を助けていただき誠に感謝をしております」
セバスは深々とお辞儀をし、尻尾を振る
「..あの時、なんで私を助けたの?...わざわざ死にたいって言った私を」
「お前は自分がやられて嫌な事を人にやるのか?」
「え?」
ユウスケの問いにアミィは黙り込んでしまう
「お前があの時死んでたら、俺はあの時のお前と同じ気持ちになっていた。目の前で人が死ぬ、んなもん見たかねぇんだよ」
「ごめんなさい....」
「まぁ良い、誰も死んでねぇし。そんな事より頼み事があるんだ」
「頼み事?」
私はあの時のユウスケさんの頼み事に今も驚いている。だって初めて見た科学軍の国の人が私に魔法を教えてくれってお願いしてきたのよ
「わ、私が魔法を教えるなんて、できるかな?」
「できるかどうかじゃない!原理を知りたいんだ!良いだろ?」
あの時のユウスケさんの目はまるで本物の子どものように輝いていたわ
「良いではありませんか。命の恩人という事で」
「そう?なら...」
「マジかよやったぜ!」
「ダメだアミィ、その男にはすぐに帰ってもらう」
中年男性が部屋に入ってくる
「パパ!サクライ君はまだ怪我をしてるのよ」
「何言ってる、怪我ならお前が治しただろ」
「治してもまだ動いちゃだめなの!」
「ふんっ、そうか...おいお前、アミィに手を出したらぶっ殺すぞ」
「...」
アミィの父は部屋を出て、しばらく静かになる
「ごめんなさい、パパは科学軍の人が大嫌いで」
「なんかあったのか?」
「バーン兼は代々、科学軍の人間と何かと揉めますからね」
セバスは説明を始める
「先代は戦争で家族を失い、先々代の頃は最も戦争が激しかった時期、現在は停戦中とは言え今もまだ両国には恨みを持つ者は沢山います」
「そういうもんなのか」
ユウスケは本がびっしり詰められた棚を見つけ、セバスの話に適当に返事をする
「なぁ、そこの本読んでも良いか?魔法の本なんだろ?」
「ええ、でも基礎が分からないとさっぱりよ」
アミィは止めようとしたがユウスケは既に本を読み漁っていた
「なるほど、魔力は特殊な器官から生まれ、魔法はイメージを糧に魔力を練り出すもの....つまりこうか」
ユウスケは指先から炎を出す
「嘘!?できちゃった!」
「コレはコレは中々容量が良さそうですね」
「ハァハァ...思った以上に疲れるなコレ...」
ユウスケは大量の汗を流して倒れる
「サクライ君!?」
「病みあがりの状態で慣れぬ魔法を使ったのです、当然の結果です」
それからまた数ヶ月が過ぎた。その期間ユウスケさんは居候として家で大工をしていたわ。パパもなんやかんや言っても結局ユウスケさんと仲良くなって我が家に新しい家族ができたみたいだった。
河川敷
「ねぇユウスケさん、ユウスケさんには夢はあるの?」
「夢か...さぁ?その時によって変わっちまうからな」
「ふふふ、何それ変なの」
「笑うなよ..じゃあアミィの夢はなんなんだ?」
「私の夢、それはね....」
私は..俺はあの時の事は絶対に忘れない。アミィと、いや人と初めてキスをした。
「これが私の夢」
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