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再燃する戦火編
第36話 科学と魔法は共存できるのか?
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ユウスケは木に登り、魔法軍の国を観察していた。
「こっちの国は全然飽きないな、魔力か...興味深い」
双眼鏡で魔法を使う女子高生がグループを覗いていると火球がこちらに飛んできた
「ギャア❗️アッツ❗️」
火だるまになり、木から落ちた。あれは痛かった
「姉御!コイツですよ!さっきからジロジロ覗き見してた変態は!」
「ナイスだ、チラン!姉御を危険から守ったぜ!」
「テメー、この辺じゃ見ねえ顔だな?オラァ!」
黒焦げの俺は何故か2人の女子高生に蹴られまくった。なんか怖かった
「2人とも乱暴はダメだよ、この人こんなに怪我してるのよ。早く治さなきゃ」
今思えばコレが俺とアミィの出会いだった。アミィは見ず知らずの俺に回復魔法を使ってくれた
「流石姉御!こんなヤツにも優しくできるなんて」
「お前!姉御に礼を言うんだな」
「どうなってんだ?なんで俺は燃えたんだ?」
「燃やしたからに決まってんだろ?何言ってんだお前、頭おかしくなったか?」
「そうか...!なぁ教えてくれよ!魔法ってどうやって使うんだ!俺も魔法を使いたいんだ!」
「「「はぁ?」」」
河川敷
「へぇお前、向こうの国から来たんだな」
「あぁ、俺の国はあまりにも退屈すぎたから、飛び出して来たよ」
俺らは打ち解けて4人で暇つぶしをしていた
喧嘩っ早いナリカ・ベルトとチラン・プール、そしてその2人が姉御と呼ぶ存在。それがアミィだった
「でどうよ?」
「どうって?」
「初めて見る魔法に決まってんだろ、で!どうなんだ?」
「まぁやっぱりすげぇよ、手から炎出したり、空を飛んだり、見ても理解できないな」
今まで本でしか見た事が無い魔法を実際に見て、本当は興奮しまくったさ
「なぁなぁそっちの国はどうなんだ?やっぱり凄いもんでも作ってんのか?」
「別に凄いもんなんて造って無いさ、造ったとしても使うヤツがバカだから意味が無い」
「へぇー、使うヤツが馬鹿なのか」
「ああ、バカだ。自分のことだけ考えて、つまらないヤツらだよ」
「姉御も混ざったらどうですか?」
「わ、私はいいわ、3人で話しててよ」
あの時、アミィだけは会話に混じらず本を読んでいた
「うわ出た姉御の科学嫌い」
「科学嫌い?」
「姉御も一緒に混ざりましょうよ!ユウスケだって悪いヤツじゃありませんよ!」
「で、でもパパに怒られちゃう...」
「なるほどね」
まぁ案の定、お義父さんは科学軍が嫌いだった
「姉御のそういう所ほんとかわいい~」
なんとなくアミィが慕われる理由が分かってきたんだが同時に少し嫉妬もした。俺もこうやって誰かに慕われたいと何度も考えた
「と、とにかく!私は本を読んでるから大丈夫」
「おいおい、その本って『大木の魔女』か?懐かしいなぁ」
「きゃあ!び、びっくりした!」
アミィは思わず本を落としてしまった
「あ、ごめん、懐かしくてつい」
「そっちの国にもこの本があるの?」
ユウスケは本の埃を払い、アミィに返す
「なんだ?本なら沢山あるぜ、小説に漫画、図鑑に参考書色々だ」
「ホント!それ!そっか~、やっぱりあっちの国にもいっぱい本があるのね」
突然アミィはユウスケの話に食いつく
「え、あ、ああ、てかお前って科学嫌いじゃ無いのか?」
「え?ええ、パパがいつも言うの、科学軍の人間は考え方が危ないって、捕まったら体をバラバラにされるって」
「そんなことするヤツはそんなに居ないぞ」
「一応居るんだ」
「そこは否定しろよ」
「やっぱりお前は変なヤツだな」
4人で笑い合い気付くと日が暮れていた
「そろそろ帰らなきゃパパとママが心配しちゃうわ」
「あー確かに、そろそろ帰んなきゃめんどくさい事になるな」
「アタシもー」
「そうか、じゃあな」
この日は此処で解散した。次にアミィ達と会ったのは数ヶ月経った日の事だった
河川敷
「今日は何すっかな~...ん?アイツは確か....」
久しぶりに見たアミィの顔は以前のものとは比べ物にならないほどにまで暗くなっていた
「お前、アミィ・バーンだよな」
「あ、あなたはサクライ君...」
「どうしたんだ?そんなに暗い顔して、それに前居たアイツらは居ないのか?」
俺がそう質問するとアミィは泣き出してしまった
「お、おいおい、どうしたんだ」
ハンカチを渡し、しばらくアミィが落ち着くのを待ち、2人で話した
どうやら、ナリカとチランが突然現れた魔獣に食い殺されたらしい
「私がもっとしっかりしていれば...2人は死ななかったのに、、、」
「.....」
「ねぇ、そっちの国に人を生き返らせる方法は無いの?」
「...無い.....」
「そんなぁ...なんで、私が....」
「どうしたアミィ?」
「2人じゃなくて私が死ねば良かったんだ、そうよ..私が死ねば..ふふふ...」
俺が見た中で最もアミィが病んだ瞬間だ
「おい!しっかりしろ!」
「ねぇサクライ君お願い、私を殺して...」
「っ.....ふざけるな❗️」
ユウスケはアミィの顔に強烈なビンタを食らわせる
「...っ!」
「私を殺せだ?ふざけんじゃねぇよ!死にたきゃ自分で死にやがれ!馬鹿らしい!さっさと帰れ!」
俺がアミィに対してこんな事を言ったのは最初で最後だった
「こっちの国は全然飽きないな、魔力か...興味深い」
双眼鏡で魔法を使う女子高生がグループを覗いていると火球がこちらに飛んできた
「ギャア❗️アッツ❗️」
火だるまになり、木から落ちた。あれは痛かった
「姉御!コイツですよ!さっきからジロジロ覗き見してた変態は!」
「ナイスだ、チラン!姉御を危険から守ったぜ!」
「テメー、この辺じゃ見ねえ顔だな?オラァ!」
黒焦げの俺は何故か2人の女子高生に蹴られまくった。なんか怖かった
「2人とも乱暴はダメだよ、この人こんなに怪我してるのよ。早く治さなきゃ」
今思えばコレが俺とアミィの出会いだった。アミィは見ず知らずの俺に回復魔法を使ってくれた
「流石姉御!こんなヤツにも優しくできるなんて」
「お前!姉御に礼を言うんだな」
「どうなってんだ?なんで俺は燃えたんだ?」
「燃やしたからに決まってんだろ?何言ってんだお前、頭おかしくなったか?」
「そうか...!なぁ教えてくれよ!魔法ってどうやって使うんだ!俺も魔法を使いたいんだ!」
「「「はぁ?」」」
河川敷
「へぇお前、向こうの国から来たんだな」
「あぁ、俺の国はあまりにも退屈すぎたから、飛び出して来たよ」
俺らは打ち解けて4人で暇つぶしをしていた
喧嘩っ早いナリカ・ベルトとチラン・プール、そしてその2人が姉御と呼ぶ存在。それがアミィだった
「でどうよ?」
「どうって?」
「初めて見る魔法に決まってんだろ、で!どうなんだ?」
「まぁやっぱりすげぇよ、手から炎出したり、空を飛んだり、見ても理解できないな」
今まで本でしか見た事が無い魔法を実際に見て、本当は興奮しまくったさ
「なぁなぁそっちの国はどうなんだ?やっぱり凄いもんでも作ってんのか?」
「別に凄いもんなんて造って無いさ、造ったとしても使うヤツがバカだから意味が無い」
「へぇー、使うヤツが馬鹿なのか」
「ああ、バカだ。自分のことだけ考えて、つまらないヤツらだよ」
「姉御も混ざったらどうですか?」
「わ、私はいいわ、3人で話しててよ」
あの時、アミィだけは会話に混じらず本を読んでいた
「うわ出た姉御の科学嫌い」
「科学嫌い?」
「姉御も一緒に混ざりましょうよ!ユウスケだって悪いヤツじゃありませんよ!」
「で、でもパパに怒られちゃう...」
「なるほどね」
まぁ案の定、お義父さんは科学軍が嫌いだった
「姉御のそういう所ほんとかわいい~」
なんとなくアミィが慕われる理由が分かってきたんだが同時に少し嫉妬もした。俺もこうやって誰かに慕われたいと何度も考えた
「と、とにかく!私は本を読んでるから大丈夫」
「おいおい、その本って『大木の魔女』か?懐かしいなぁ」
「きゃあ!び、びっくりした!」
アミィは思わず本を落としてしまった
「あ、ごめん、懐かしくてつい」
「そっちの国にもこの本があるの?」
ユウスケは本の埃を払い、アミィに返す
「なんだ?本なら沢山あるぜ、小説に漫画、図鑑に参考書色々だ」
「ホント!それ!そっか~、やっぱりあっちの国にもいっぱい本があるのね」
突然アミィはユウスケの話に食いつく
「え、あ、ああ、てかお前って科学嫌いじゃ無いのか?」
「え?ええ、パパがいつも言うの、科学軍の人間は考え方が危ないって、捕まったら体をバラバラにされるって」
「そんなことするヤツはそんなに居ないぞ」
「一応居るんだ」
「そこは否定しろよ」
「やっぱりお前は変なヤツだな」
4人で笑い合い気付くと日が暮れていた
「そろそろ帰らなきゃパパとママが心配しちゃうわ」
「あー確かに、そろそろ帰んなきゃめんどくさい事になるな」
「アタシもー」
「そうか、じゃあな」
この日は此処で解散した。次にアミィ達と会ったのは数ヶ月経った日の事だった
河川敷
「今日は何すっかな~...ん?アイツは確か....」
久しぶりに見たアミィの顔は以前のものとは比べ物にならないほどにまで暗くなっていた
「お前、アミィ・バーンだよな」
「あ、あなたはサクライ君...」
「どうしたんだ?そんなに暗い顔して、それに前居たアイツらは居ないのか?」
俺がそう質問するとアミィは泣き出してしまった
「お、おいおい、どうしたんだ」
ハンカチを渡し、しばらくアミィが落ち着くのを待ち、2人で話した
どうやら、ナリカとチランが突然現れた魔獣に食い殺されたらしい
「私がもっとしっかりしていれば...2人は死ななかったのに、、、」
「.....」
「ねぇ、そっちの国に人を生き返らせる方法は無いの?」
「...無い.....」
「そんなぁ...なんで、私が....」
「どうしたアミィ?」
「2人じゃなくて私が死ねば良かったんだ、そうよ..私が死ねば..ふふふ...」
俺が見た中で最もアミィが病んだ瞬間だ
「おい!しっかりしろ!」
「ねぇサクライ君お願い、私を殺して...」
「っ.....ふざけるな❗️」
ユウスケはアミィの顔に強烈なビンタを食らわせる
「...っ!」
「私を殺せだ?ふざけんじゃねぇよ!死にたきゃ自分で死にやがれ!馬鹿らしい!さっさと帰れ!」
俺がアミィに対してこんな事を言ったのは最初で最後だった
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