僕と精霊〜The last magic〜

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七大悪魔復活編

第19話 もっと強く

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 少し時間は経った。ツイスターとスカルドは泣き疲れて寝てしまったがパンプはアミィと話をしていた。

「なぁアミィ!オレもっともっと強くなるんだ!そしたらみんなを守れるだろ」
「パンプちゃんが強くならなくても良いのよ、もっと私やセバスさんを頼っても良いのよ」
アミィはパンプを抱き上げる

「ダメだ!アミィとセバスにずっと頼ってたらずっと弱いままだ!オレはジャンと一緒にもっと強くなっていつでも戦えるようにするんだ」
「うーん、確かに私達もいつでも駆けつけられるとは限らないから.....あっ!そうだ」


 翌日。3-Aの生徒と担任、学園長はガブリラの葬儀を開いた。生前の活躍を讃えられ、学園の中庭に土葬をし、墓が建てられた。

「ガブリラ...どうか安らかにお眠り下さい、あなたの無念は私が晴らしてみせます」
ウリエラは墓に抱きつき涙を流す

「僕も協力するよウリエラさん」
ジャンは墓に花を添えて言う
「ジャンさん...」
「俺もだ」
アドロンも花を添える
「アドロンさん」

「悪い、今回ばかりは少し考えさせてくれ...」
「申し訳ございません」
ザルとメイデンは花を添えて教室の方へ行ってしまう

「俺は降りる、今のままじゃ勝つどころか傷ひとつ当たられられずに死ぬのがオチだ」
「すんまへん」
「ごめん僕も自信がないや」
「申し訳ありません」
ラート、レート達もいなくなってしまう

「リベラは頑張る、あの悪魔がいると家族とみんなが安心して生きる事ができなくなる」
リベラは墓の周りを一瞬で花畑にウリエラに抱きつく
「リベラさん」

「さぁ白夜!私達も行きましょ!ガブリラの仇を討たなきゃ」
ローズは白夜の手を引っ張るが彼女は立ち止まる

「白夜?」
「私どうすれば良いのかな...ガブリラの仇を討ちたいけど、死にたくない...どうすれば良いのよ!」
自分の無力さに絶望し、泣き崩れる白夜

「白夜...」
ローズは白夜とウリエラを交互に見て悩み出す
「白夜さん、君は戦っちゃダメだ。今戦えばもっと辛い思いをする事になる、だから来ちゃダメだ。ローズ、白夜さんを頼むよ」
ジャンは白夜の顔をポケットから出したハンカチで拭いて優しく助言する

「アンタに言われなくても..ありがと」
そう言い残してローズ達も教室の方へ

「7人か、まぁなんとかするしか無いな」

「いや、お主らに行かせるわけにはいかん」
ヨボヨボのお爺さんが声を上げる。学園長だ
「学園長!何故ですか」

「今回ばかりはお主らの手ではおえん、我々に任せてもらいたい」
「なんだよ!オレらが子供だからかよ!」
「パンプさん!失礼ですよ」

「パンプ君、分かってください。我々教師陣は生徒達の安全が第一なのです」
担任の教師、ケンナリはパンプ達を止める

「我々は今、科学軍と魔法軍の対悪魔合同チームを準備をしている、来週には戦いが始まるだろう、私も準備をせねば」
学園長はケンナリに補助をされながら校舎に戻る

「なんだよ!オレらが子供だからってバカにして!」
パンプは頬を膨らませ不満をぶちまける
「パンプさん、お気持ちは分かりますが仕方ありません。ここは大人に任せましょう」
「俺も戦いたいが今はもっと強くならなきゃダメだ」
ツイスターとスカルドはパンプをなだめる

「ん?この匂いは....ジャン!こっちだ!」
「うわっ!な、なんだよパンプ!」
何かに気づいたパンプはジャンの手を掴んで校門方へ向かう

「待ってください!」
「あっ!姉ちゃん!」
「おいお前らまで」
アドロン達も後を追う

「必ず仇を討ちます、ガブリラ」
「お花さん達はガブリラの事を守って」
リベラは墓の周りの花を撫でる



「パンプ!どうしたんだいきなり!何処に向かってんだ!」
「師匠だ!師匠の匂いだ!」
「ええ!それホント!?」
「また修行してもらって!もっと強くなる!」
パンプの言う通り、校門には半袖短パンの女性が立っていた

「おっ!パンプちゃんにジャン、久しぶりー」
「師匠ー!」
パンプは勢い良く女性に抱きつく

 サラ・バーン。アミィの姉にしてセバスとパンプの師匠。とてつもない実力者

「なんでサラ姉がこんなとこに居るの」
「アミィから聞いたよ、アンタら強くなりたいんだってね!だからあたしがもう1度1から叩き直してやる!」
「うおおお!早く早く!修行!」
「えっ!サラ姉がb」
「よし行こう!」
「ギャアア❗️ちょっと待ってー❗️」
「もっと強くなるぞー!」
2人はサラに何処かへ連れていかれる

「ジャンのヤツ何処に行きやがった?...ねぇ戻ろうよ、今は何もしたくない気分だよ」
「そ、そうですね、戻りましょう」
「悪いな振り回しちまって」
アドロン達はトボトボ教室に戻る


 河川敷

 まだ昨日の戦いの跡が残っている。穴だらけの法面、所々川の水が溢れグチョグチョの地面

「こんぐらい広ければいいな、よし!2人がかりであたしに膝をつかせてみな!できるまで今日は帰さないよ!」
サラは2人を投げ飛ばして構える

「「うわぁ!」」
「よーしいっくぞー!」
「ててて、僕ら2人でサラ姉相手なんて無理だよ...」

「喝‼️」
サラの鋭い拳がジャンの顔面にめり込む













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