40 / 747
悪魔の産声
第14話 親友よ
しおりを挟む
全て終わった。多くの犠牲を出した。
生徒 1年生26人死亡 35人負傷
2年生6人死亡 18人負傷
教師5人死亡 8人負傷
校舎全壊
学園の前には生徒の親や近所の人達が集まっていた
「ジャン様ぁ!うぅ!このセバス不覚!ジャン様の安全を確保できぬとは!執事失格でございます!」
セバスは泡を吹いて倒れるジャンの前で自ら頭を地面に叩きつけまくる
「あががが....」
「セバスさん!これ以上はアミィ様にダメージが!」
ツイスターはセバスを止める
「はぁ!そうでした!なんという愚行を!」
いつもの落ち着いたセバスはそこに居ない。ジタバタと本物の犬のように地面をゴロゴロ回る
「なんでお前がやられてんだよジャン」
ユニコーンの精霊を連れた青髪の青年がやって来る
「ああ!ザルさんにメイデンさんお久しぶりです!」
「おう!久しぶりだな、任務の報告に戻ってきたらなんだこの騒ぎは?」
ザル・ガンドル。3-Aの仲間でジャンにとって高校での最初の親友。
「まさか魔獣が攻めてきたのですか?そして何故ジャンさんが倒れているのですか?」
メイデン。ユニコーンの精霊でザルのパートナー。
「どうやらパンプさんとローズがまた喧嘩をしたらしくて...」
「なるほど、首絞めですか」
「お前ってパンプと離れると大体こうなるよな」
「ザル君だって....」
「ありゃ例外だ」
ザルはトラウマを思い出さないように頭に浮かんだ事を揉み消す
「パンプは何処ですかツイスター?」
メイデンは周りを見渡してパンプを探す
「えっと、途中でエネルギー切れになって白夜さん達と行動してます」
「はぁ、そりゃ事故るわな」
「めちゃ痛いよ」
ジャンは首が曲がったまま起き上がる
「それにしても校舎がこんなにボロボロになったら、もうパンプにしか直せねぇだろ」
「しかしそのパンプはエネルギー切れ。しばらくは休校ですかね」
ザルとメイデンは瓦礫を見てため息を吐く
「なんか俺らって1年の頃から色々巻き込まれてるけどとうとう学園がぶっ壊れるとはな...」
「確かにここまで学園に被害が出たのって初めてじゃないかな?...」
「...」
「「そうでも無かった」」
ザルとジャンは過去を振り返り更に気を落とす
「まぁまぁお二人共、とりあえず今は無事に生きている事を喜びましょう」
ツイスターは2人を励ます
「おやツイスター、アドロンさんとスカルドは御一緒ではないのですか?」
メイデンの言葉にツイスターはハッと気づく
「いけない!すみませんジャンさん!セバスさん!私アドロンさんとスカルドを探して参ります!」
ツイスターはそのまま精霊石の反応を頼りにアドロン達の下へ飛んで行く
「気をつけてね!」
「ジャン様、私はパンプさん達を迎えに行って参ります」
「うん、セバスも気をつけてね」
「はっ!」
セバスも校舎の方へ消える
「ところでザル君はどんな任務だったの?」
「あ?ああ、海で暴れるヌシを懲らしめてくれって依頼でよ。コレが超大変だったんだ」
「ほとんど水中で酷い時は深い所に潜ってしまったりと中々苦労する相手でした」
「海かぁ、凄いなぁ僕だったら絶対無理だね」
「お前泳げないもんな」
「泳げないっていうか気絶するだけどね、アレほんとに怖いんだよね」
ジャンは体を震わせる
「それにしても変わった体質ですねどうなってるんですか?」
「知らないよ、家は父さんや爺ちゃんは普通に泳げるけど僕と母さんは気絶。サラ姉は力が抜けるだけ。多分ルナも海はダメなんだろうな」
ジャンは石ころを軽く投げる
「懐かしいなお前が海で溺れた時の事。あん時はマジで焦ったぜ。パンプが泣くわ、メイデン達は慌てて俺らに知らせに来るわ」
「へー全然覚えてないや、もう2年くらい経つのか」
「時の流れは早いものですね。精霊界に居た約240年、こちらに来てからの約3年。ザル様に出会ってからの日々は実に充実したものですね」
「なんか嬉しいな、てか精霊って長生きだよなぁ」
「まぁ精霊は人間とは違って不思議な力の塊のようなものですからね」
突然ザルの目の前にセバスが現れる
「ギャアア❗️」
「セバス!もう戻ってきたの?」
「もう?御三方かれこれ数十分は談話をしていましたよ。我々が戻って来てからもしばらく」
3人が振り返るとそこには白夜達が居た
「ジャン様もう日が暮れます帰りましょう。アミィ様がご馳走を作っております」
「それ本当かセバス!オレもう腹が減って限界だぁ!」
「俺も食わなきゃ体が持たない、腕が取れちまった」
アドロンは取れてしまった片腕を持ちながら呑気に言う
「さぁ帰りましょ」
「俺も腹減っちまった」
ツイスターとスカルドも満身創痍だ
「よろしければザルさんとスフールさん達もどうぞ」
セバスは白夜達も招く
「マジかよ!良いのかジャン!」
「うん!ご飯はみんなで食べた方が美味しいからね」
「ではお邪魔させていただきます」
「やったアミィさんの料理美味しいのよね」
「あ、あの良いんですかこんなに大勢でお邪魔しちゃってそれにこんな大変な時に」
ランパは少し遠慮する
「お気になさらず、子供は我々大人に任せて深く考えずに今を楽しめば良いのです。さぁ、お隣の貴方も」
セバスはランパとルシェの手を引いて家に連れて行く
生徒 1年生26人死亡 35人負傷
2年生6人死亡 18人負傷
教師5人死亡 8人負傷
校舎全壊
学園の前には生徒の親や近所の人達が集まっていた
「ジャン様ぁ!うぅ!このセバス不覚!ジャン様の安全を確保できぬとは!執事失格でございます!」
セバスは泡を吹いて倒れるジャンの前で自ら頭を地面に叩きつけまくる
「あががが....」
「セバスさん!これ以上はアミィ様にダメージが!」
ツイスターはセバスを止める
「はぁ!そうでした!なんという愚行を!」
いつもの落ち着いたセバスはそこに居ない。ジタバタと本物の犬のように地面をゴロゴロ回る
「なんでお前がやられてんだよジャン」
ユニコーンの精霊を連れた青髪の青年がやって来る
「ああ!ザルさんにメイデンさんお久しぶりです!」
「おう!久しぶりだな、任務の報告に戻ってきたらなんだこの騒ぎは?」
ザル・ガンドル。3-Aの仲間でジャンにとって高校での最初の親友。
「まさか魔獣が攻めてきたのですか?そして何故ジャンさんが倒れているのですか?」
メイデン。ユニコーンの精霊でザルのパートナー。
「どうやらパンプさんとローズがまた喧嘩をしたらしくて...」
「なるほど、首絞めですか」
「お前ってパンプと離れると大体こうなるよな」
「ザル君だって....」
「ありゃ例外だ」
ザルはトラウマを思い出さないように頭に浮かんだ事を揉み消す
「パンプは何処ですかツイスター?」
メイデンは周りを見渡してパンプを探す
「えっと、途中でエネルギー切れになって白夜さん達と行動してます」
「はぁ、そりゃ事故るわな」
「めちゃ痛いよ」
ジャンは首が曲がったまま起き上がる
「それにしても校舎がこんなにボロボロになったら、もうパンプにしか直せねぇだろ」
「しかしそのパンプはエネルギー切れ。しばらくは休校ですかね」
ザルとメイデンは瓦礫を見てため息を吐く
「なんか俺らって1年の頃から色々巻き込まれてるけどとうとう学園がぶっ壊れるとはな...」
「確かにここまで学園に被害が出たのって初めてじゃないかな?...」
「...」
「「そうでも無かった」」
ザルとジャンは過去を振り返り更に気を落とす
「まぁまぁお二人共、とりあえず今は無事に生きている事を喜びましょう」
ツイスターは2人を励ます
「おやツイスター、アドロンさんとスカルドは御一緒ではないのですか?」
メイデンの言葉にツイスターはハッと気づく
「いけない!すみませんジャンさん!セバスさん!私アドロンさんとスカルドを探して参ります!」
ツイスターはそのまま精霊石の反応を頼りにアドロン達の下へ飛んで行く
「気をつけてね!」
「ジャン様、私はパンプさん達を迎えに行って参ります」
「うん、セバスも気をつけてね」
「はっ!」
セバスも校舎の方へ消える
「ところでザル君はどんな任務だったの?」
「あ?ああ、海で暴れるヌシを懲らしめてくれって依頼でよ。コレが超大変だったんだ」
「ほとんど水中で酷い時は深い所に潜ってしまったりと中々苦労する相手でした」
「海かぁ、凄いなぁ僕だったら絶対無理だね」
「お前泳げないもんな」
「泳げないっていうか気絶するだけどね、アレほんとに怖いんだよね」
ジャンは体を震わせる
「それにしても変わった体質ですねどうなってるんですか?」
「知らないよ、家は父さんや爺ちゃんは普通に泳げるけど僕と母さんは気絶。サラ姉は力が抜けるだけ。多分ルナも海はダメなんだろうな」
ジャンは石ころを軽く投げる
「懐かしいなお前が海で溺れた時の事。あん時はマジで焦ったぜ。パンプが泣くわ、メイデン達は慌てて俺らに知らせに来るわ」
「へー全然覚えてないや、もう2年くらい経つのか」
「時の流れは早いものですね。精霊界に居た約240年、こちらに来てからの約3年。ザル様に出会ってからの日々は実に充実したものですね」
「なんか嬉しいな、てか精霊って長生きだよなぁ」
「まぁ精霊は人間とは違って不思議な力の塊のようなものですからね」
突然ザルの目の前にセバスが現れる
「ギャアア❗️」
「セバス!もう戻ってきたの?」
「もう?御三方かれこれ数十分は談話をしていましたよ。我々が戻って来てからもしばらく」
3人が振り返るとそこには白夜達が居た
「ジャン様もう日が暮れます帰りましょう。アミィ様がご馳走を作っております」
「それ本当かセバス!オレもう腹が減って限界だぁ!」
「俺も食わなきゃ体が持たない、腕が取れちまった」
アドロンは取れてしまった片腕を持ちながら呑気に言う
「さぁ帰りましょ」
「俺も腹減っちまった」
ツイスターとスカルドも満身創痍だ
「よろしければザルさんとスフールさん達もどうぞ」
セバスは白夜達も招く
「マジかよ!良いのかジャン!」
「うん!ご飯はみんなで食べた方が美味しいからね」
「ではお邪魔させていただきます」
「やったアミィさんの料理美味しいのよね」
「あ、あの良いんですかこんなに大勢でお邪魔しちゃってそれにこんな大変な時に」
ランパは少し遠慮する
「お気になさらず、子供は我々大人に任せて深く考えずに今を楽しめば良いのです。さぁ、お隣の貴方も」
セバスはランパとルシェの手を引いて家に連れて行く
9
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、pixivにも投稿中。
※小説家になろうでは最新『勇者祭編』の中盤まで連載中。
※アルファポリスでは『オスカーの帰郷編』まで公開し、完結表記にしています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる