僕と精霊

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僕らの青春編

第105話その2 女子会

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 男子達が総魔闘の試合を観に行っている間、女子達はホテルの近くのカフェで雑談をしていた。

「それにしても綺麗で静かなカフェですね」
ウリエラは紅茶を飲み、周りを見渡す
「前からここのホットケーキを食べてみたかったんですよ」
アドロンはホットケーキを前にして笑顔になる

「うーん?」
ローズは何かを悩んでいる
「どうしたのローズ?」
白夜はローズを膝の上に乗せる

「今のアドロンってなんて呼べば良いのかしら」
「確かにそうですね、アドロンさんって言ってもいつものアドロンさんとは違いますし...」
白夜も一緒に悩み始める

「いつも通りで良いですよ、いつもと違っても私はお兄ちゃんと一緒ですし」
アドロンは笑う
「あの?お兄さんは今何を?」
ガブリラは尋ねる

「お兄ちゃんなら今は寝ています」
「器用ですね」
白夜はコーヒーを飲む

「ふふっ、はいツイスターあーん」
アドロンはツイスターにホットケーキを食べさせる
「ありがとうございますアドロンさん」
ツイスターは頬を膨らませながらアドロンに微笑む

「そーだ!皆さんコレを」
リベラの腕が花のつぼみのような形状に変化すると店内に心地よい香りが広がる

「良い香りですね、リベラさんそんなことが出来たんですか?」
「目の疲れが取れますね」
皆はリベラの出す香りにうっとりする

「試しにユウゲラの花とサンボルチの花のエキスでアロマを作ってみたんですよ、体と心の疲れを取る効果があるって本に書いてあったのでこの機会に」
リベラの出した香りに引きつられて、カフェに客が次々と入って来る

「凄いわね、アロマパワー」
ローズは感心する

「ところで白夜さん、最近ジャンさんとはどうですか?」
ウリエラは少しニヤつきながら白夜に尋ねた

「な、なんでその事を!?」
白夜は驚く
「え?本当に付き合っているんですか?」
ウリエラは白々しく反応する

「白夜さん、ジャンさんと付き合ってるんですか!?」
皆がこの話題に食いついた

「もー!ウリエラさんハメましたね!」
白夜は顔を真っ赤にし頬を膨らませる
「まぁまぁ良いんじゃないの白夜、別に隠してるわけじゃないんだし」
ローズは白夜をなだめる

「白夜さんはいつから付き合ってたんですか」
ツイスターが目を輝かせながら聞く
「ジャンさんが帰って来た日の夜です」
「あの時ですか、白夜さんも中々隅に置けませんね」
ガブリラは感心している

「ジャンさんとはその、どこまでしたんですか?まさかもう、手を繋いだりするのですか?」
アドロンは顔を赤くしながら聞く。白夜以外はその反応を見て笑う

「それはその...」
白夜は恥ずかしさを誤魔化そうとコーヒーを飲む
「キスまではもうしてるわよ」
ローズは言う

「ブー!」
白夜はコーヒーを吹き出す
「ローズ!なんで言っちゃうのよ!」
白夜はローズの肩を掴みブンブン振る
「ふふっごめんなさい、ついうっかり☆」
ローズは舌を出す

「もう!そうですよ、キスまでもうしましたよ!」
白夜は開き直る

「ラブラブじゃないですか!」
ウリエラは笑う
「そうだ!今夜のお祭りの為のお洋服でも買いに行きましょうよ!白夜さんもジャンさんの為にもっとオシャレにしなきゃ」
ツイスターは提案をする

「ツイスターさん..」
白夜は恥ずかしがる
「「「賛成!」」」
女子達は洋服屋に行くことにした

「この店超良い香りがするわ」
白夜達が席を立とうとすると3人組のギャルが入店して来る

(アレは❗️昨日の❗️)
白夜の表情は一瞬冷たくなる
「白夜、どうしたの?行きましょ」
ローズが白夜に言う

「先に行ってて、ちょっとお手洗いに」
「分かったわ、速く来てね」
ローズはウリエラ達と一緒に外へ出る

(さてとあの方々は私の大好きなジャンさんを殺しかけましたからね、キッチリと私の怨みを)
白夜はテーブルの脇に置いてある食器に呪力を込めてから外へ出る

「皆さん、待たせてしまってすみません」
白夜は明るい顔で店から出て来る
「良いんですよ、さぁ行きましょう」
女子達は洋服屋へ向かう

(なるほどね、ジャンの野郎付き合ってたのか、面白い事を聞いたな)
(あれ?お兄ちゃん起きてたの?)

 
 カフェ店内

「それでさ!さっき良い男見つけたのよ!」
「私にも紹介してよ!」
次の瞬間、1人のギャルが手にナイフが突き刺さる

「へ?」
ギャル達はナイフが飛んできた方向を見ると大量の食器がギャル達目掛けて飛んできた

「「「いやぁぁ‼️」」」




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