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英雄誕生伝編 6月20日〜6月30日
第78話 なんでも修理屋のユウさん
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塀の修理をするジャンはノックの噂話を聞いていた。
「これが俺の知っている噂の話だ」
話を終えたノックは何か引っかかったような顔をしている
「ノックさん、その話おかしい所がありませんか?」
「言ってみな」
ノックは少しジャンを期待しているかのように見つめる
「だって、ノックさんの仲間の皆さんは工具を修理してもらったんですよね、何故、工具だけを修理したのになんでも修理が出来るって言われているんですか?」
ジャンの言葉を聞き、ノックはニヤッと笑う
「良いとこに気付くじゃねーかボウズ、ちょうど良い、俺の大事な結婚指輪がよ作業中に欠けてしまってな、試しにユウさんの所に行こうと思うんだがお前もついて来るか?」
ノックは提案する
「面白そうですね、行きます」
ジャンは賛成し、2人は里の近くの洞穴へ向かった
「本当にここで良いんですか?」
ジャンは洞穴を覗きながら言う
「ああ、そのはずだぜ」
ノックは手から炎を出し、暗い洞穴を照らす
「さぁ、行くぞ」
「はい!」
2人は奥の方へ進む
洞穴の中には水滴が落ちる音とコウモリの羽の音が響く
「本当にこんな所に人がいるんですか?」
ジャンは噂を疑い始める
「ああ、噂だとその筈なんだが」
2人は洞穴の一番奥まで来たがそこは行き止まりだった
「あ?ここで行き止まりか」
「やっぱり、ただの噂だったんじゃないですか?」
「いやちょっと待て」
ノックは周りの壁を叩く
「やっぱりだ、ここだけ音が違う」
ノックは行き止まりの壁を押してみると道が現れた
「こんな仕掛けがあるってことは」
「ああ、噂は本当のようだな」
2人は道を渡る
カンッカンッカンッ
何かを打ち付ける音が聞こえてきた
「人がいる!」
「よし行くぞ!」
2人は音の方へ走る
2人が走る道はどんどん明るくなってくる
「ん、アンタらなんか用かい?」
フードを被った男が2人の後ろから声をかける
「「...!?」」
2人は驚き、振り向く
「お前がユウさんか?」
ノックは男に尋ねる
「ユウさん?ああ、俺はそう呼ばれてるのか」
男はフード越しに頭をかいていると突然、洞穴が揺れ始める
「な、なんだ!」
「まずい、このままだと洞穴が崩れる!すぐに脱出するぞ!」
フードの男はそう叫び、急いで3人は洞穴から脱出すると外はすっかり暗くなっていた
「ハァハァ!何だってんだよ、いきなり崩れやがって!」
ノックは石を蹴る
「とりあえず、怪我人が出なくて良かった」
フードの男は大岩で入り口がで塞がってしまった洞穴を見ながら言う
「アンタの家はあそこだったんだろ?行く当てはあるのか?」
ノックは尋ねる
「いや、今日はもう野宿だな」
「じゃあ、里に来い、おいジャン!お前ん所空いてるよな?」
「えっ!あ、はい!空いています」
「よし、決まりだ!」
ノックはフードの男の背中を叩く
3人は里へ帰る
「それじゃあな!」
ノックは手を振りながら家に帰る
「ここです」
ジャンはフードの男を案内する
「すまないなぁ迷惑かけちまって、それにしても、いきなり洞穴が崩れるなんてなぁ」
フードの男はフード越しに頭をかく
「良いんですよ、そう言えばあなたは噂通りなんでも修理ができるんですか?」
ジャンはフードの男に質問する
「いや、なんでもは直せない、でも直すのは得意だぞ、何か直して欲しい物があるのか?」
ジャンは魔銃を取り出す
「実はコレを修理してもらいたくて」
「おい!お前!コレをどこで!」
フードの男はジャンの肩をガッシリ掴み問い出す
「え、と、父さんから貰ったんです」
ジャンは答えると次の質問が飛んでくる
「お前!名前は!」
フードの男はジャンを振る
「ジャン・バーンです」
ジャンの名前を聞いた瞬間、男はフードを脱ぎ捨てる
「え!?」
ジャンは驚き声が出なかったが、涙が出た
「大きくなったなジャン!」
「これが俺の知っている噂の話だ」
話を終えたノックは何か引っかかったような顔をしている
「ノックさん、その話おかしい所がありませんか?」
「言ってみな」
ノックは少しジャンを期待しているかのように見つめる
「だって、ノックさんの仲間の皆さんは工具を修理してもらったんですよね、何故、工具だけを修理したのになんでも修理が出来るって言われているんですか?」
ジャンの言葉を聞き、ノックはニヤッと笑う
「良いとこに気付くじゃねーかボウズ、ちょうど良い、俺の大事な結婚指輪がよ作業中に欠けてしまってな、試しにユウさんの所に行こうと思うんだがお前もついて来るか?」
ノックは提案する
「面白そうですね、行きます」
ジャンは賛成し、2人は里の近くの洞穴へ向かった
「本当にここで良いんですか?」
ジャンは洞穴を覗きながら言う
「ああ、そのはずだぜ」
ノックは手から炎を出し、暗い洞穴を照らす
「さぁ、行くぞ」
「はい!」
2人は奥の方へ進む
洞穴の中には水滴が落ちる音とコウモリの羽の音が響く
「本当にこんな所に人がいるんですか?」
ジャンは噂を疑い始める
「ああ、噂だとその筈なんだが」
2人は洞穴の一番奥まで来たがそこは行き止まりだった
「あ?ここで行き止まりか」
「やっぱり、ただの噂だったんじゃないですか?」
「いやちょっと待て」
ノックは周りの壁を叩く
「やっぱりだ、ここだけ音が違う」
ノックは行き止まりの壁を押してみると道が現れた
「こんな仕掛けがあるってことは」
「ああ、噂は本当のようだな」
2人は道を渡る
カンッカンッカンッ
何かを打ち付ける音が聞こえてきた
「人がいる!」
「よし行くぞ!」
2人は音の方へ走る
2人が走る道はどんどん明るくなってくる
「ん、アンタらなんか用かい?」
フードを被った男が2人の後ろから声をかける
「「...!?」」
2人は驚き、振り向く
「お前がユウさんか?」
ノックは男に尋ねる
「ユウさん?ああ、俺はそう呼ばれてるのか」
男はフード越しに頭をかいていると突然、洞穴が揺れ始める
「な、なんだ!」
「まずい、このままだと洞穴が崩れる!すぐに脱出するぞ!」
フードの男はそう叫び、急いで3人は洞穴から脱出すると外はすっかり暗くなっていた
「ハァハァ!何だってんだよ、いきなり崩れやがって!」
ノックは石を蹴る
「とりあえず、怪我人が出なくて良かった」
フードの男は大岩で入り口がで塞がってしまった洞穴を見ながら言う
「アンタの家はあそこだったんだろ?行く当てはあるのか?」
ノックは尋ねる
「いや、今日はもう野宿だな」
「じゃあ、里に来い、おいジャン!お前ん所空いてるよな?」
「えっ!あ、はい!空いています」
「よし、決まりだ!」
ノックはフードの男の背中を叩く
3人は里へ帰る
「それじゃあな!」
ノックは手を振りながら家に帰る
「ここです」
ジャンはフードの男を案内する
「すまないなぁ迷惑かけちまって、それにしても、いきなり洞穴が崩れるなんてなぁ」
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ジャンはフードの男に質問する
「いや、なんでもは直せない、でも直すのは得意だぞ、何か直して欲しい物があるのか?」
ジャンは魔銃を取り出す
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「おい!お前!コレをどこで!」
フードの男はジャンの肩をガッシリ掴み問い出す
「え、と、父さんから貰ったんです」
ジャンは答えると次の質問が飛んでくる
「お前!名前は!」
フードの男はジャンを振る
「ジャン・バーンです」
ジャンの名前を聞いた瞬間、男はフードを脱ぎ捨てる
「え!?」
ジャンは驚き声が出なかったが、涙が出た
「大きくなったなジャン!」
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