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大乱戦編
第21話 暴走!黒き狂気は止まらない
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【龍神学園 精霊の間】
ウィリムと龍神は留守番をしていた。
「暇だ、おいウィリムなんか面白い事しろ」
「それパワハラですよ」
ウィリムは読んでいた本を閉じてため息を吐く。
「いいじゃん、ゼノがいなくて暇なんじゃもんワシ」
龍神はかわい子ぶりながら言う。
「何が『じゃもん』ですか、一応あなたはこの町の守り神みたいな存在なんですよ。もっと威厳のある言動をお願いします」
「だって...」
(龍神よ、聞こえるか!すぐに来い!大至急だ!)
学園長が龍神の精神に語りかけてきた。
(OK!ゼノ!今行くぞ!)
龍神は返事をすると体に纏っている石のように硬い皮膚がバリバリと剥がれ、赤い鱗が現れる。
「何かあったようですね」
ウィリムは冷静な口調で再び本を開く。
「少し行ってくるぞ、留守番を頼む」
「承知しました」
龍神は天井を突き破り、大空を舞う。
「グオォォォォォ!!」
勇ましい雄叫びが町中に響き渡る。
「誰が天井を直すと思っているんですかね。専用の扉を作っているというのに..まったく」
ウィリムはため息を吐きながら読書を続ける。
【魔法科学総合ドーム】
エンジン音と爆発音を混じらせながらジャン達はボロボロになった会場に到着した。
「遅かったじゃないですかジャン・バーン君」
壇上でマイクごしに話すダンの周りにはタロウ、ユウト、リオが立っていた。
「なっ!?ダン先生それにみんな、何やってるんだよ」
「そうですよ、みんなどうしちゃったんですか!」
シュンは動揺しながらも上着から拳銃を取り出す。
「た、助けて...体が勝手に...」
リオは涙を流しながら声を震わせる。
「まぁリオさん落ち着いて、リラックスですよ。そんなことよりシュン君、わたくし達ばかりに気を取られてよろしいのですか?」
ダンはリオの肩に手を乗せ、会場に指を差す。
「何?...っ!?」
ジャン達が周りを見渡すと学園長やケンナリ、生徒達が血だらけになって倒れていた。
「た、助けてくれよシュン...」
「死にたくねぇよ..」
ユウトとタロウが突然、拳銃で自らの頭を撃ち抜いた。
「っ!何をしたテメェ!..なっ!?」
シュンは引き金を引くが不発に終わる。
「無駄だよ、少し細工をさせてもらった。ああ、気にしないでくれ、この子達の脳にチップを詰め込んでみたんだよ、昨日の夜にね」
「こ、このぉ..!」
シュンは怒りで震える拳を震わせる事しか出来なかった。
「ジャンさん!しっかりしてください」
ウリエラがショックで倒れそうになっているジャンを支える。
「ま...ダ..」
死んだ目をしたジャンはボソボソと何かを呟いている。
「更にこのボタン1つで観客席ごとドカンですよ」
ダンは小さなリモコンをポケットから取り出す。
「おい、やめろ!」
焦るシュンには抵抗する力が無い。
「うわーん!お姉ちゃんがー!」
「うちの娘と友達になんて事を!」
キャミーは泣き叫ぶカナメを抱きながら体を震わせる。
「もうやめて!」
「グルルル!!!」
アミィも涙を流し、セバスは唸り声を漏らしながら体中の血管が浮き出ている。
「これでお終いです!」
ダンはボタンを押そうとするがリモコンが宙に浮き始めた。
「何!?どうなっている!?だ、誰だ!」
ダンはリモコンを掴もうとするがリモコンは不規則な動きで宙を舞う。
「へへーん!バーカ、バーカ!お前らオレのことを忘れてるぞ!」
聞き覚えのある声にジャンは顔を上げる。
「パンプ!」
リモコンを奪い取ったのは透明なパンプであった。
「ジャンこれを!」
パンプはリモコンをジャンに投げる
「やめろ!」
「ファイアボール!」
火球がリモコンを破壊する。
「クソォ!」
ダンはマイクを投げ捨て台を蹴り飛ばす。
目視できるようになったパンプはジャンの元に向かう。
「パンプさん凄いじゃないですか!何をなさったんですか」
「連携という事だ。私の力で透明にした」
ウリエラの質問に答えるように背後からガブリラもやって来た。
「ガブリラ!良くやりました!」
「早くみんなの治療をしなきゃ」
パンプは緑の宝石を作り出す。
「そうはさせませんよ!」
ダンが拳銃をパンプに向けて引き金を引く。
「うわっ!」
パンプは腹を撃ち抜かれ、その場に倒れる。
「あ、ああ...あ..」
その光景を目の当たりにしたジャンはショックで言葉が出なくなる。
「今です!」
「い、嫌だぁ!体が、勝手に...!」
震えるリオがジャンの首元に注射器を打ち込んだ。
「パンプちゃん!」
「アミィ様もう我慢できません。わたくし参ります」
「行ってセバス!」
セバスは勢いよく飛び出し、目にも止まらぬスピードでダンを蹴り飛ばす。
「ぐわぁ!」
ダンは壁に打ち付けられる。
「な、何をする!このケダモノが!」
セバスは一斉に銃と魔法陣を構える集団に囲まれる。
「撃て!」
弾丸と魔法がセバスをを襲う。
「遅い...」
次の瞬間、セバスを囲んでいた者は全て気を失っていた。
「な、何者だ貴様!」
「ただの番犬ですよ..」
セバスは最後に残った男も気絶させる。
「セバスさん!大変です!ジャンさんが」
ウリエラがジャン支えながら叫ぶ。
「しまった!」
セバスはジャンの元へ向かう。
「あ、あ、パンプ...みんな...」
ジャンは涙を流しながらウリエラを振り払う。
「ジャン様!気を確かに!このままではあの頃に戻ってしまいます!」
「離せ犬、全員俺が殺してやるよ」
「ジャン様!?」
異変が始まる。セバスをも振り払うジャンの精霊石が禍々しく輝き出した。
ジャンの精霊石と共にパンプの精霊石も禍々しい光を放ち始める。
「コ"ロ"シ"テ"ヤ"ル"!」
ジャンの体は黒い炎に包まれる。
精霊石の力でパンプの傷口から黒い宝石が生え始めた。
「う"あ"あ"あ"あ"!!」
パンプは悲鳴を上げながら目を覚ます。
「おい、ジャン!」
「ダメですよ!先輩!」
シュンは燃え上がるジャンに近づこうとするがマツリに引き止められた。
「パンプ!」
観客席で警備員と戦っていたメイデン達が駆けつける。
「みんな!離れ...ろ..オレが...オレじゃなくなる!」
苦しみながら頭を抑えるパンプは大きな黒い宝石に飲み込まれる。
「パンプ!くっ!何だコレは」
ガブリラが宝石に触れようとすると電撃が走る。
「どうなってんのよ!パンプ!アンタ返事しなさいよ!」
「ガアァァァ!!」
ローズは叫びに悲鳴が帰ってきた。
黒い炎と黒い宝石が共鳴するかのよう輝く。その光景を見たメイデン達は体を震わせることしかできなかった。
黒い炎は竜巻と共に消え去り、黒い宝石にはヒビが入り崩れ去る。
炎の中からは血の色をした髪のジャン、宝石の中からは魔獣よりも恐ろしい姿をした巨体のパンプが現れる。
2人の瞳は真っ黒に染め上がり、歯は背筋が凍えそうな程に鋭くなる。
「あ、アレがパンプなの!どうなってんのよメイデン!」
ローズは体を震わせながら聞く。
「わ、分かりません、しかしこのままではかなりまずい!皆さんパートナーを回収して直ちに避難を!」
メイデンの号令で動き出す精霊達それと同時に観客席から客達が避難を始める。
「俺達も手伝うぞ!」
「はい!」
シュンは学園長をマツリはケンナリを担いで避難をする。
「私とウリエラは此処に残る」
「了解した!」
メイデンもザルを回収して移動する。
「ウ"オ"オ"オ"オ"!!」
「ギュガア"ァ"ァ"ー!!」
2人の獣のような雄叫びを上げる
「くっくく、なんとか上手く軌道修正出来ましたね」
ダンがボロボロの体でジャンの方へ向かう。
「貴様ジャン様とパンプさんに何をした!」
セバスが声を荒げる。
「何、ちょっと感情を爆発させただけで...」
ダンが何か言い終える前にジャンがダンの首を掴む
「ぐっ!な、何を..するので..同士!」
ジャンの拳はダンの腹を貫く。
「ジャン様何を!」
「ジャン!やめなさい!」
アミィが観客席から叫ぶ。
ジャンはダンを黒い炎で焼き尽くす、骨すら残らない燃えカスから黒いモヤが出る。
「アレは!?ガブリラ!」
「ああ、色々と面倒になりそうだ」
ウリエラ達がモヤを見て、何かに気づく。
「ジャン!」
アミィは観客席から飛び降り、ジャンの元へ走る。
「アミィ様!危険です!下がってください!」
セバスはアミィを止めるが止まらない。
「離してセバス!私はあの子の母親なのよ、私が何もしてあげられなくてどうするのよ!これじゃあユウスケさんも同じに!」
「い、いやぁ..た、助けて...」
「グオォォォォォ!」
悍ましい眼光がリオに尻餅を着かせ、動く事を許さない。
「パンプちゃん!ダメよ!パンプちゃん!目を覚まして!」
「ギュルガァァァォォ!!」
「キャア"ア"ア"ア"ア"!」
アミィの叫びも虚しく、パンプの口から放たれた光線がリオは消し飛ばした。
「パンプさん!」
「ギュルガァァ!!」
ウリエラとガブリラはパンプに語りかけるがパンプには届かない。
パンプの光線の影響でドームが崩れ始める。
「このままでは、皆さん我々も避難しましょう!」
「「はい!」」
セバスはアミィを担ぐ。
「セバス離して!ジャンとパンプちゃんがまだいるじゃない!」
アミィが泣き叫ぶ。
「アミィ様!今は自分の命を先決して下さい!」
セバスは走り出す。
セバス達が避難し終えるとドームは崩れ去った。
「ジャン!パンプちゃん!嫌ぁぁ!」
アミィが泣き崩れる。
ウィリムと龍神は留守番をしていた。
「暇だ、おいウィリムなんか面白い事しろ」
「それパワハラですよ」
ウィリムは読んでいた本を閉じてため息を吐く。
「いいじゃん、ゼノがいなくて暇なんじゃもんワシ」
龍神はかわい子ぶりながら言う。
「何が『じゃもん』ですか、一応あなたはこの町の守り神みたいな存在なんですよ。もっと威厳のある言動をお願いします」
「だって...」
(龍神よ、聞こえるか!すぐに来い!大至急だ!)
学園長が龍神の精神に語りかけてきた。
(OK!ゼノ!今行くぞ!)
龍神は返事をすると体に纏っている石のように硬い皮膚がバリバリと剥がれ、赤い鱗が現れる。
「何かあったようですね」
ウィリムは冷静な口調で再び本を開く。
「少し行ってくるぞ、留守番を頼む」
「承知しました」
龍神は天井を突き破り、大空を舞う。
「グオォォォォォ!!」
勇ましい雄叫びが町中に響き渡る。
「誰が天井を直すと思っているんですかね。専用の扉を作っているというのに..まったく」
ウィリムはため息を吐きながら読書を続ける。
【魔法科学総合ドーム】
エンジン音と爆発音を混じらせながらジャン達はボロボロになった会場に到着した。
「遅かったじゃないですかジャン・バーン君」
壇上でマイクごしに話すダンの周りにはタロウ、ユウト、リオが立っていた。
「なっ!?ダン先生それにみんな、何やってるんだよ」
「そうですよ、みんなどうしちゃったんですか!」
シュンは動揺しながらも上着から拳銃を取り出す。
「た、助けて...体が勝手に...」
リオは涙を流しながら声を震わせる。
「まぁリオさん落ち着いて、リラックスですよ。そんなことよりシュン君、わたくし達ばかりに気を取られてよろしいのですか?」
ダンはリオの肩に手を乗せ、会場に指を差す。
「何?...っ!?」
ジャン達が周りを見渡すと学園長やケンナリ、生徒達が血だらけになって倒れていた。
「た、助けてくれよシュン...」
「死にたくねぇよ..」
ユウトとタロウが突然、拳銃で自らの頭を撃ち抜いた。
「っ!何をしたテメェ!..なっ!?」
シュンは引き金を引くが不発に終わる。
「無駄だよ、少し細工をさせてもらった。ああ、気にしないでくれ、この子達の脳にチップを詰め込んでみたんだよ、昨日の夜にね」
「こ、このぉ..!」
シュンは怒りで震える拳を震わせる事しか出来なかった。
「ジャンさん!しっかりしてください」
ウリエラがショックで倒れそうになっているジャンを支える。
「ま...ダ..」
死んだ目をしたジャンはボソボソと何かを呟いている。
「更にこのボタン1つで観客席ごとドカンですよ」
ダンは小さなリモコンをポケットから取り出す。
「おい、やめろ!」
焦るシュンには抵抗する力が無い。
「うわーん!お姉ちゃんがー!」
「うちの娘と友達になんて事を!」
キャミーは泣き叫ぶカナメを抱きながら体を震わせる。
「もうやめて!」
「グルルル!!!」
アミィも涙を流し、セバスは唸り声を漏らしながら体中の血管が浮き出ている。
「これでお終いです!」
ダンはボタンを押そうとするがリモコンが宙に浮き始めた。
「何!?どうなっている!?だ、誰だ!」
ダンはリモコンを掴もうとするがリモコンは不規則な動きで宙を舞う。
「へへーん!バーカ、バーカ!お前らオレのことを忘れてるぞ!」
聞き覚えのある声にジャンは顔を上げる。
「パンプ!」
リモコンを奪い取ったのは透明なパンプであった。
「ジャンこれを!」
パンプはリモコンをジャンに投げる
「やめろ!」
「ファイアボール!」
火球がリモコンを破壊する。
「クソォ!」
ダンはマイクを投げ捨て台を蹴り飛ばす。
目視できるようになったパンプはジャンの元に向かう。
「パンプさん凄いじゃないですか!何をなさったんですか」
「連携という事だ。私の力で透明にした」
ウリエラの質問に答えるように背後からガブリラもやって来た。
「ガブリラ!良くやりました!」
「早くみんなの治療をしなきゃ」
パンプは緑の宝石を作り出す。
「そうはさせませんよ!」
ダンが拳銃をパンプに向けて引き金を引く。
「うわっ!」
パンプは腹を撃ち抜かれ、その場に倒れる。
「あ、ああ...あ..」
その光景を目の当たりにしたジャンはショックで言葉が出なくなる。
「今です!」
「い、嫌だぁ!体が、勝手に...!」
震えるリオがジャンの首元に注射器を打ち込んだ。
「パンプちゃん!」
「アミィ様もう我慢できません。わたくし参ります」
「行ってセバス!」
セバスは勢いよく飛び出し、目にも止まらぬスピードでダンを蹴り飛ばす。
「ぐわぁ!」
ダンは壁に打ち付けられる。
「な、何をする!このケダモノが!」
セバスは一斉に銃と魔法陣を構える集団に囲まれる。
「撃て!」
弾丸と魔法がセバスをを襲う。
「遅い...」
次の瞬間、セバスを囲んでいた者は全て気を失っていた。
「な、何者だ貴様!」
「ただの番犬ですよ..」
セバスは最後に残った男も気絶させる。
「セバスさん!大変です!ジャンさんが」
ウリエラがジャン支えながら叫ぶ。
「しまった!」
セバスはジャンの元へ向かう。
「あ、あ、パンプ...みんな...」
ジャンは涙を流しながらウリエラを振り払う。
「ジャン様!気を確かに!このままではあの頃に戻ってしまいます!」
「離せ犬、全員俺が殺してやるよ」
「ジャン様!?」
異変が始まる。セバスをも振り払うジャンの精霊石が禍々しく輝き出した。
ジャンの精霊石と共にパンプの精霊石も禍々しい光を放ち始める。
「コ"ロ"シ"テ"ヤ"ル"!」
ジャンの体は黒い炎に包まれる。
精霊石の力でパンプの傷口から黒い宝石が生え始めた。
「う"あ"あ"あ"あ"!!」
パンプは悲鳴を上げながら目を覚ます。
「おい、ジャン!」
「ダメですよ!先輩!」
シュンは燃え上がるジャンに近づこうとするがマツリに引き止められた。
「パンプ!」
観客席で警備員と戦っていたメイデン達が駆けつける。
「みんな!離れ...ろ..オレが...オレじゃなくなる!」
苦しみながら頭を抑えるパンプは大きな黒い宝石に飲み込まれる。
「パンプ!くっ!何だコレは」
ガブリラが宝石に触れようとすると電撃が走る。
「どうなってんのよ!パンプ!アンタ返事しなさいよ!」
「ガアァァァ!!」
ローズは叫びに悲鳴が帰ってきた。
黒い炎と黒い宝石が共鳴するかのよう輝く。その光景を見たメイデン達は体を震わせることしかできなかった。
黒い炎は竜巻と共に消え去り、黒い宝石にはヒビが入り崩れ去る。
炎の中からは血の色をした髪のジャン、宝石の中からは魔獣よりも恐ろしい姿をした巨体のパンプが現れる。
2人の瞳は真っ黒に染め上がり、歯は背筋が凍えそうな程に鋭くなる。
「あ、アレがパンプなの!どうなってんのよメイデン!」
ローズは体を震わせながら聞く。
「わ、分かりません、しかしこのままではかなりまずい!皆さんパートナーを回収して直ちに避難を!」
メイデンの号令で動き出す精霊達それと同時に観客席から客達が避難を始める。
「俺達も手伝うぞ!」
「はい!」
シュンは学園長をマツリはケンナリを担いで避難をする。
「私とウリエラは此処に残る」
「了解した!」
メイデンもザルを回収して移動する。
「ウ"オ"オ"オ"オ"!!」
「ギュガア"ァ"ァ"ー!!」
2人の獣のような雄叫びを上げる
「くっくく、なんとか上手く軌道修正出来ましたね」
ダンがボロボロの体でジャンの方へ向かう。
「貴様ジャン様とパンプさんに何をした!」
セバスが声を荒げる。
「何、ちょっと感情を爆発させただけで...」
ダンが何か言い終える前にジャンがダンの首を掴む
「ぐっ!な、何を..するので..同士!」
ジャンの拳はダンの腹を貫く。
「ジャン様何を!」
「ジャン!やめなさい!」
アミィが観客席から叫ぶ。
ジャンはダンを黒い炎で焼き尽くす、骨すら残らない燃えカスから黒いモヤが出る。
「アレは!?ガブリラ!」
「ああ、色々と面倒になりそうだ」
ウリエラ達がモヤを見て、何かに気づく。
「ジャン!」
アミィは観客席から飛び降り、ジャンの元へ走る。
「アミィ様!危険です!下がってください!」
セバスはアミィを止めるが止まらない。
「離してセバス!私はあの子の母親なのよ、私が何もしてあげられなくてどうするのよ!これじゃあユウスケさんも同じに!」
「い、いやぁ..た、助けて...」
「グオォォォォォ!」
悍ましい眼光がリオに尻餅を着かせ、動く事を許さない。
「パンプちゃん!ダメよ!パンプちゃん!目を覚まして!」
「ギュルガァァァォォ!!」
「キャア"ア"ア"ア"ア"!」
アミィの叫びも虚しく、パンプの口から放たれた光線がリオは消し飛ばした。
「パンプさん!」
「ギュルガァァ!!」
ウリエラとガブリラはパンプに語りかけるがパンプには届かない。
パンプの光線の影響でドームが崩れ始める。
「このままでは、皆さん我々も避難しましょう!」
「「はい!」」
セバスはアミィを担ぐ。
「セバス離して!ジャンとパンプちゃんがまだいるじゃない!」
アミィが泣き叫ぶ。
「アミィ様!今は自分の命を先決して下さい!」
セバスは走り出す。
セバス達が避難し終えるとドームは崩れ去った。
「ジャン!パンプちゃん!嫌ぁぁ!」
アミィが泣き崩れる。
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