23 / 66
【21】神出鬼没な神隠し
しおりを挟む
地下牢に行ってアンとドゥを助ける前に、まずは自分が使える魔法の確認をすることにした。
もし、監守と一戦交えることになったら、使える魔法を知っておいた方がいいと思ったからだ。
今、この世界であたしが信じることができるのは、あたし自身。
だから自分の身は自分で守らなければならない。
というわけで、あたしが使える魔法をおさらいしておこう。
【ラビリンス】には、火・水・土・風・光・闇・そして無の七属性からなる魔法が存在する。
各属性に攻撃魔法や防御魔法、補助魔法、回復魔法、生活魔法など、多種多様な魔法がある。
その中でも、生活魔法が最も種類が多く、細かく別けられている。
魔法には発動が簡単なものから難しいものまで段階があって、入門・初級・初中級・中級・中上級・上級・禁忌・固有の八段階がある。
固有魔法は、選ばれたプレイヤーのみ発動可能な魔法のことだ。そのプレイヤーというのはβテスターのことで、一人に付き一つの固有魔法が存在する。
あたしの場合は【変身】が固有魔法に該当し、それに関しては他の誰も使用することができない。
つまり、あたしが誰一人にも【変身】の効果を教えたり披露したりしなければ、それがあること自体、誰も知ることができないのだ。
【ラビリンス】の専用掲示板では、βテスターの人が固有魔法で俺TUEEEして炎上しているのをよく見かけたものだけど、そういう人たちは固有魔法のネタが割れているので、あっという間に対策を取られてしまう。ハッキリ言って間抜けだ。
それじゃあ、あたしはというと、【変身】で姿形を変えているので、そもそも誰にも気付かれることがない。プレイヤーランキングで年間一位になったにもかかわらず、神出鬼没で誰もあたしの姿を見たことがないから、専用掲示板では【神隠し】なんて二つ名が付けられていた。
一応、独自に編み出した魔法も固有魔法に分類される。でもそれも初めのうちだけで、他の人がその魔法の発動に成功した瞬間から、それは固有魔法の定義から外れてしまう。
たとえそれでも、【ラビリンス】のプレイヤーたちは止まらない。新種の魔法を編み出すためにネット上で意見を交わし、常に研鑽していた。
固有魔法に続いて、禁忌魔法……。
これは入門から固有まで全段階に存在する魔法だ。
己の命を懸けて発動するものから、子供でも簡単に使えるものまで差が大きい。
【ラビリンス】の設定上、簡単に発動できるのに殺傷能力が高すぎて危険だからと、禁忌魔法に指定されたものも少なくない。
あたしも何種類か知っている。だけどこの世界ではさすがに使う気にはなれない。リターンよりもリスクが大きすぎるからだ。
では次に、魔法の使い方についてだけど……。
【ラビリンス】の中では、発動したい魔法の名前を口にする必要はあるけど、呪文を唱えるようなことはしなかった。
その代わりに、発動した魔法を脳内で創造しなければならない。その形が完成次第、魔法名前を口にして発動することができる。
魔法の名前に関しても、ファイヤーとかサンダーみたいな洋風な物ではなくて、【隷属】や【反射】のように、漢字の物がほとんどだ。それは【ラビリンス】が日本で作られたのが理由として挙げられるだろう。
対象となる魔法の創造が早ければ早いほど、即ち魔法の発動が早くなる。だから同じ魔法を使ったとしても、プレイヤーの腕によって発動速度に差が出る仕組みだ。
もちろん、速度だけが問題ではない。
発動した魔法の威力や精密性、成功確率にも影響が出てくる。
魔法の創造が苦手な人は、どんなに練習しても使えないなんてことがざらにある。
そんな人たちを救済するためだろうか、【ラビリンス】には魔法の杖があった。
たとえ魔法を創造するのが苦手でも、魔法の杖を媒介にすることで、創造を補ってくれるようになる。つまり、魔法を発動し易くなるのだ。
レミーゼの場合、魔法の扱いには長けているけど、それだけでは満足しなかったのだろう。杖を利用することで、通常よりも更に早く発動することができるようになっていたに違いない。
だからこそ、あたしはあのとき【稲妻】への対応が遅れてしまった。
レミーゼは光魔法の使い手で、【稲妻】はそれに分類される。
かたや、レミーゼの屋敷であたしが使った【反射】も、光魔法の一つだ。
この魔法はプレイヤー一人を対象として、術者に魔法を跳ね返す効果がある。
通常は、一回切りの使い捨て魔法なんだけど、あたしの場合は【永続】を付与していたので、自分の魔力が続く限り効果が切れることはない。
はっきり言って、魔法相手には最強格の防御魔法と言えるだろう。
もちろん、魔力が切れたら効果も無くなるし、発動中は魔力がモリモリ減っていくので、【永続】付与での発動には注意が必要だ。
【ラビリンス】では【反射/永続】の効果を過信し過ぎた結果、重要な場面で魔力が枯渇してしまってさようなら~みたいな展開も珍しくなかった。
実際、あたしも何度か経験している。
でも、この世界でそんな凡ミスをしたら一巻の終わりなので、十分気を引き締めておかなければならない。
「……何を使おうかな」
これまでに【反射】と【回復】、それと【変身】は使うことができたから、今度は他の魔法を試してみたい。
とはいえ、城内で攻撃魔法のような目立つものは使えないだろう。
たとすれば……やはり、生活魔法を試すのが一番だ。
「――【点火】」
ボソリと呟く。
すると、あたしが指定した箇所に、指先程度の火が点いた。
「お、おぉ~」
思わず声が出る。
あたし、ちゃんと魔法が使えるぞ。
【点火】は、火属性入門生活魔法の一つで、ライター程度の小さな火を点けることができる。攻撃魔法としては使えないけど、生活していくうえで非常に便利な魔法と言えるだろう。
あくまでVRMMOである【ラビリンス】とは違い、自分の力で本物の火を出した感じがするし、体の中から魔力が減ったのも感覚的に分かる。
改めて実感したけど、これがこの世界で魔法を使うということ……。
因みに、レミーゼの【稲妻】を跳ね返したときに【反射】の【永続】は解除しているので、あたしの魔力は減っていない。
【変身】は固有魔法の中でも【永続】が初めから付与されたものになるので、【永続】による魔力消費を気にする必要がないのが有り難かった。
……そういえば、【ラビリンス】ではステータスを見ることができたけど、この世界でも確認できるのだろうか。
「【鏡(メルア)】」
試しに【鏡】と呟いてみる。【ラビリンス】では、ステータス画面を開くとき、【鏡】と言えば開くことができた。
「……っ、よしよし、異常なし」
あたしの呼びかけに反応し、目の前にステータスが表示される。
どうやらこの世界でもチェックすることは可能のようだ。
とりあえず、現在の魔力がどの程度残っているのか確認しておこう。
「えーっと……んん?」
あたしは【鏡】でステータスを上から順に見ていく。
そして気付いた。
ステータス内に記された称号一覧に、この世界に来る前には無かったものが一つ増えていることに……。
「【転生/罪人】……?」
何だろう、この称号……。
……転生?
……罪人?
あたしが……罪人!?
もし、監守と一戦交えることになったら、使える魔法を知っておいた方がいいと思ったからだ。
今、この世界であたしが信じることができるのは、あたし自身。
だから自分の身は自分で守らなければならない。
というわけで、あたしが使える魔法をおさらいしておこう。
【ラビリンス】には、火・水・土・風・光・闇・そして無の七属性からなる魔法が存在する。
各属性に攻撃魔法や防御魔法、補助魔法、回復魔法、生活魔法など、多種多様な魔法がある。
その中でも、生活魔法が最も種類が多く、細かく別けられている。
魔法には発動が簡単なものから難しいものまで段階があって、入門・初級・初中級・中級・中上級・上級・禁忌・固有の八段階がある。
固有魔法は、選ばれたプレイヤーのみ発動可能な魔法のことだ。そのプレイヤーというのはβテスターのことで、一人に付き一つの固有魔法が存在する。
あたしの場合は【変身】が固有魔法に該当し、それに関しては他の誰も使用することができない。
つまり、あたしが誰一人にも【変身】の効果を教えたり披露したりしなければ、それがあること自体、誰も知ることができないのだ。
【ラビリンス】の専用掲示板では、βテスターの人が固有魔法で俺TUEEEして炎上しているのをよく見かけたものだけど、そういう人たちは固有魔法のネタが割れているので、あっという間に対策を取られてしまう。ハッキリ言って間抜けだ。
それじゃあ、あたしはというと、【変身】で姿形を変えているので、そもそも誰にも気付かれることがない。プレイヤーランキングで年間一位になったにもかかわらず、神出鬼没で誰もあたしの姿を見たことがないから、専用掲示板では【神隠し】なんて二つ名が付けられていた。
一応、独自に編み出した魔法も固有魔法に分類される。でもそれも初めのうちだけで、他の人がその魔法の発動に成功した瞬間から、それは固有魔法の定義から外れてしまう。
たとえそれでも、【ラビリンス】のプレイヤーたちは止まらない。新種の魔法を編み出すためにネット上で意見を交わし、常に研鑽していた。
固有魔法に続いて、禁忌魔法……。
これは入門から固有まで全段階に存在する魔法だ。
己の命を懸けて発動するものから、子供でも簡単に使えるものまで差が大きい。
【ラビリンス】の設定上、簡単に発動できるのに殺傷能力が高すぎて危険だからと、禁忌魔法に指定されたものも少なくない。
あたしも何種類か知っている。だけどこの世界ではさすがに使う気にはなれない。リターンよりもリスクが大きすぎるからだ。
では次に、魔法の使い方についてだけど……。
【ラビリンス】の中では、発動したい魔法の名前を口にする必要はあるけど、呪文を唱えるようなことはしなかった。
その代わりに、発動した魔法を脳内で創造しなければならない。その形が完成次第、魔法名前を口にして発動することができる。
魔法の名前に関しても、ファイヤーとかサンダーみたいな洋風な物ではなくて、【隷属】や【反射】のように、漢字の物がほとんどだ。それは【ラビリンス】が日本で作られたのが理由として挙げられるだろう。
対象となる魔法の創造が早ければ早いほど、即ち魔法の発動が早くなる。だから同じ魔法を使ったとしても、プレイヤーの腕によって発動速度に差が出る仕組みだ。
もちろん、速度だけが問題ではない。
発動した魔法の威力や精密性、成功確率にも影響が出てくる。
魔法の創造が苦手な人は、どんなに練習しても使えないなんてことがざらにある。
そんな人たちを救済するためだろうか、【ラビリンス】には魔法の杖があった。
たとえ魔法を創造するのが苦手でも、魔法の杖を媒介にすることで、創造を補ってくれるようになる。つまり、魔法を発動し易くなるのだ。
レミーゼの場合、魔法の扱いには長けているけど、それだけでは満足しなかったのだろう。杖を利用することで、通常よりも更に早く発動することができるようになっていたに違いない。
だからこそ、あたしはあのとき【稲妻】への対応が遅れてしまった。
レミーゼは光魔法の使い手で、【稲妻】はそれに分類される。
かたや、レミーゼの屋敷であたしが使った【反射】も、光魔法の一つだ。
この魔法はプレイヤー一人を対象として、術者に魔法を跳ね返す効果がある。
通常は、一回切りの使い捨て魔法なんだけど、あたしの場合は【永続】を付与していたので、自分の魔力が続く限り効果が切れることはない。
はっきり言って、魔法相手には最強格の防御魔法と言えるだろう。
もちろん、魔力が切れたら効果も無くなるし、発動中は魔力がモリモリ減っていくので、【永続】付与での発動には注意が必要だ。
【ラビリンス】では【反射/永続】の効果を過信し過ぎた結果、重要な場面で魔力が枯渇してしまってさようなら~みたいな展開も珍しくなかった。
実際、あたしも何度か経験している。
でも、この世界でそんな凡ミスをしたら一巻の終わりなので、十分気を引き締めておかなければならない。
「……何を使おうかな」
これまでに【反射】と【回復】、それと【変身】は使うことができたから、今度は他の魔法を試してみたい。
とはいえ、城内で攻撃魔法のような目立つものは使えないだろう。
たとすれば……やはり、生活魔法を試すのが一番だ。
「――【点火】」
ボソリと呟く。
すると、あたしが指定した箇所に、指先程度の火が点いた。
「お、おぉ~」
思わず声が出る。
あたし、ちゃんと魔法が使えるぞ。
【点火】は、火属性入門生活魔法の一つで、ライター程度の小さな火を点けることができる。攻撃魔法としては使えないけど、生活していくうえで非常に便利な魔法と言えるだろう。
あくまでVRMMOである【ラビリンス】とは違い、自分の力で本物の火を出した感じがするし、体の中から魔力が減ったのも感覚的に分かる。
改めて実感したけど、これがこの世界で魔法を使うということ……。
因みに、レミーゼの【稲妻】を跳ね返したときに【反射】の【永続】は解除しているので、あたしの魔力は減っていない。
【変身】は固有魔法の中でも【永続】が初めから付与されたものになるので、【永続】による魔力消費を気にする必要がないのが有り難かった。
……そういえば、【ラビリンス】ではステータスを見ることができたけど、この世界でも確認できるのだろうか。
「【鏡(メルア)】」
試しに【鏡】と呟いてみる。【ラビリンス】では、ステータス画面を開くとき、【鏡】と言えば開くことができた。
「……っ、よしよし、異常なし」
あたしの呼びかけに反応し、目の前にステータスが表示される。
どうやらこの世界でもチェックすることは可能のようだ。
とりあえず、現在の魔力がどの程度残っているのか確認しておこう。
「えーっと……んん?」
あたしは【鏡】でステータスを上から順に見ていく。
そして気付いた。
ステータス内に記された称号一覧に、この世界に来る前には無かったものが一つ増えていることに……。
「【転生/罪人】……?」
何だろう、この称号……。
……転生?
……罪人?
あたしが……罪人!?
1
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ)
安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると
めちゃめちゃ強かった!
気軽に読めるので、暇つぶしに是非!
涙あり、笑いあり
シリアスなおとぼけ冒険譚!
異世界ラブ冒険ファンタジー!
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる