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穏やか(?)な日常
会いたいなんて変わってる?
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「言ったでしょ?今は会わせられないって。今度君のご主人様に合わせてあげる。」
影森にとっては衝撃だった。
それは刑事や他の医者には絶対に駄目だと言われ、否定された続けた思いだったから。
しかし驚きの次に湧き出た感情は喜びではなく恐怖だった。
何故この医者は自分の望みを聞いてくれるのか、もしかすると何か裏があるのでは無いかという恐怖。
ただ雪成の何気ない提案がここまで影森を恐怖に陥れた等知る由もない雪成は言葉を続ける。
「好きなんだよね?よかったね!!やっと再開出来るんだよ」
その台詞を聞いていたのは影森だけではなかった。
割と大きな声だった為か、廊下を歩いていた秋良にも聞こえてしまったようで、秋良は病室の扉を開けて入ってきた。
新たな人物の介入により影森の恐怖は沸点に達し、意識を失った。
「おいお前、一体何を考えてるんだ!!加害者と被害者を会わせるなんて!」
影森に布団をかけると秋良に胸ぐらを掴まれる。
一体何がいけないというのか。
これが一番速い立ち直り方法なのだと身を持って知っている雪成は秋良が何をそんなに怒っているのか全くわからない。
というのも、過去、雪成も捕まった二人の主人に会っている。
その二人は滅多に来ず、来たのは三、四度。
愛着は欠けらも無い。
その為話した内容はまだ捕まっていない男の事だ。
しかし二人は中々口を開かなかった。
「そんなの、回復のために決まってんじゃん、苦しいから辞めてくれないかなぁ~?」
ヘラヘラ笑う雪成に思わずビンタをかます。
ピリリとした痛みが走る。
雪成は俯き目を見開く。
その瞳には次第に涙が溜まっては床にポタ、と落ちた。
暁は間違った事はしていない、が秋良は何故雪成が涙を流したのかがわからない。
秋良は雪成の事は何もわからない。
いくら過去を知っていようと、精神に形は無く、目に見えるものでは無いからだ。
影森にとっては衝撃だった。
それは刑事や他の医者には絶対に駄目だと言われ、否定された続けた思いだったから。
しかし驚きの次に湧き出た感情は喜びではなく恐怖だった。
何故この医者は自分の望みを聞いてくれるのか、もしかすると何か裏があるのでは無いかという恐怖。
ただ雪成の何気ない提案がここまで影森を恐怖に陥れた等知る由もない雪成は言葉を続ける。
「好きなんだよね?よかったね!!やっと再開出来るんだよ」
その台詞を聞いていたのは影森だけではなかった。
割と大きな声だった為か、廊下を歩いていた秋良にも聞こえてしまったようで、秋良は病室の扉を開けて入ってきた。
新たな人物の介入により影森の恐怖は沸点に達し、意識を失った。
「おいお前、一体何を考えてるんだ!!加害者と被害者を会わせるなんて!」
影森に布団をかけると秋良に胸ぐらを掴まれる。
一体何がいけないというのか。
これが一番速い立ち直り方法なのだと身を持って知っている雪成は秋良が何をそんなに怒っているのか全くわからない。
というのも、過去、雪成も捕まった二人の主人に会っている。
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しかし二人は中々口を開かなかった。
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ピリリとした痛みが走る。
雪成は俯き目を見開く。
その瞳には次第に涙が溜まっては床にポタ、と落ちた。
暁は間違った事はしていない、が秋良は何故雪成が涙を流したのかがわからない。
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いくら過去を知っていようと、精神に形は無く、目に見えるものでは無いからだ。
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