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後編

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 ソニアは街で魔法道具を買い、元いたパーティーの動向を見守ることにした。
 彼らは早速、身の丈に合わない依頼を受けて、ダンジョンへ直行していた。ソニアは大きく嘆息する。
「そこは絶対に無理……」
 しかしそれが彼らに伝わるはずもなく——入り口のトラップに早速かかって、ダンジョン外へ放り出された。
 リーダーは、何が起こったか分からないと言うような顔をして、再びダンジョンへ向かっていく。美少女3人の戸惑う様子にも、新入りの批難がましい視線にも気付かずに。
 それからも酷い有様だった。トラップにはことごとく引っかかり、やたらめったら魔物に遭遇し、戦いもグダグダ。ろくに進めず、依頼の達成はおろか宝の一つも手に入らない。
 幸い命の危険には晒されていなかった。そのくらいの危険がある場所に、たどり着くことすら出来なかったからだ。
 美少女たちは呆れ返り、リーダーと言い争いをしている。
 ソニアは呆れたように呟いた。
「これは近いうちに解散かな?」
 そうなったらまた、リーダーと一緒に組んであげよう。そうすれば今度こそ恩を売れるはずだ。彼の実家が持っているコネが目当てだったのに、いくら頼んでも使わせてもらえなかったが……。
「きっと今度こそ、私に感謝して使わせてくれるはず」
 ソニアは楽しそうな笑みを浮かべた。
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