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日常編
オルティス&オースティン入れ替わり騒動
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「(何やらかしてくれてるのさ、オルティス!!)」
「そんな畏まらなくていいのに~。話は聞いてるよ?」
「いや、それはさすがに…」
ほんとなんでこうなったんだよ!!
◇◆◇◆◇
時は遡ること1日前――
王都・カルセドニーにて事の発端となる出来事が起こった。
オルティスはグレイと共に買い物に来ていた。
そろそろ帰るか、そう話していたときに見覚えのある男に話しかけられた。
「おーい、オルテ!ちょうど良かった!」
黒髪に黒目の、一見地味だがかなり素材が良さそうな服を身に着けている男が手を振りながらこちらへ向かってくる。
…。こっちの道は駄目だな。
オルティスはくるりと方向転換して歩きだした。
「オルティス様?何か話しかけられてません?」
「いや、人違いだ。いいか、絶対目を合わせるんじゃないぞ。」
俺は何も見ていない。そう、自分によく似た容姿の、いつも周りを振り回してきた人なんて見てない。
「ちょっとオルテ~無視は酷いよ~。」
「え、オルティス様やっぱり話しかけられてません!?」
「遭遇した場合、目を合わせないこと、食べ物を与えないこと、攻撃しないこと、その3つを守って立ち去るのが大切だって言ってたんだよ!!」
「いや、なんの話ですか!?」
それは勿論…あれ、なんの話だ?
とにかく、面倒ごとの予感しかしないから逃げるが吉!
「捕まえた!もう、オルテったら。人の顔見るなり逃げ出すなんて。僕は猛獣じゃないんだよ?」
「………。」
「あの、オルティス様になんの御用でしょうか?」
こいつ、足はえぇな。捕まったし。
てかおい、グレイ。なんで話しかけるんだ。
どう考えても面倒ごとの予感しかしないだろう。
お前のその勘は戦闘でしか発揮されないのかよ。
「ん?君は…。」
「グレイ・ヴァンダーウォールです。オルティス様の信者で、一番弟子なんですよ!!」
「いや、弟子じゃねーし。てか、なんで会話してんだよ。」
「グレイ君!そっか~オルテにも遂に弟子ができたんだね。」
弟子じゃねえって言ってんじゃねえか。
相変わらずこいつは話聞かねえな。この天然野郎め。
てか、普通は信者にツッコむだろ。
「あの、それで貴方はオルティス様とはどういった関係で?」
「ああ!そっか、自己紹介まだだったね!僕はオースティン。オルテ…オルティスの、え、なんだろう?」
「んで俺にふるんだよ。知らねーよ。」
確かに関係聞かれたところでこれと言って無いな。
ライバルとかか?
「…ん?オースティン?」
「はあ…。グレイ、こいつはオースティン・コリン・グリンデルワルト。この国の王様だ。」
「ああ、王様。ん?王様?……は、え、えええええええええええ!?!?!?」
まあ、王様がこんなとこ彷徨いてたら誰でも驚くわな。
グレイの絶叫をBGMにそう考えながら、これから我が身に降りかかるであろう面倒ごとについて思いをはせた。
*************
作中で出てきた
「目を合わせない、食べ物を与えない、攻撃しない、この3つを守って立ち去る」
というのは猿が出た時の対処法です。
私は田舎に住んでいるので割と猿など出没するんですよね。
小・中学校のとき先生に言われ続けていました。
小学校も中学校もすぐ裏手が山だったので、畑に出た~だの、テニスコートに出た~だの。
一年に一回は必ず聞いてたかなあ。
「○○らへんに猿でたみたいです。目を合わせな(以下略)。気をつけて帰ってくださいね。」
「はーい」
「えー、また出たの?」
というのがいつもの流れ。
とは言え私は1度も遭遇していませんが(笑)
どちらかと言うと道路でお倒れになってらっしゃるイタチの方が良く見かけますね。
どうでもいい情報、すみませんでした。
「そんな畏まらなくていいのに~。話は聞いてるよ?」
「いや、それはさすがに…」
ほんとなんでこうなったんだよ!!
◇◆◇◆◇
時は遡ること1日前――
王都・カルセドニーにて事の発端となる出来事が起こった。
オルティスはグレイと共に買い物に来ていた。
そろそろ帰るか、そう話していたときに見覚えのある男に話しかけられた。
「おーい、オルテ!ちょうど良かった!」
黒髪に黒目の、一見地味だがかなり素材が良さそうな服を身に着けている男が手を振りながらこちらへ向かってくる。
…。こっちの道は駄目だな。
オルティスはくるりと方向転換して歩きだした。
「オルティス様?何か話しかけられてません?」
「いや、人違いだ。いいか、絶対目を合わせるんじゃないぞ。」
俺は何も見ていない。そう、自分によく似た容姿の、いつも周りを振り回してきた人なんて見てない。
「ちょっとオルテ~無視は酷いよ~。」
「え、オルティス様やっぱり話しかけられてません!?」
「遭遇した場合、目を合わせないこと、食べ物を与えないこと、攻撃しないこと、その3つを守って立ち去るのが大切だって言ってたんだよ!!」
「いや、なんの話ですか!?」
それは勿論…あれ、なんの話だ?
とにかく、面倒ごとの予感しかしないから逃げるが吉!
「捕まえた!もう、オルテったら。人の顔見るなり逃げ出すなんて。僕は猛獣じゃないんだよ?」
「………。」
「あの、オルティス様になんの御用でしょうか?」
こいつ、足はえぇな。捕まったし。
てかおい、グレイ。なんで話しかけるんだ。
どう考えても面倒ごとの予感しかしないだろう。
お前のその勘は戦闘でしか発揮されないのかよ。
「ん?君は…。」
「グレイ・ヴァンダーウォールです。オルティス様の信者で、一番弟子なんですよ!!」
「いや、弟子じゃねーし。てか、なんで会話してんだよ。」
「グレイ君!そっか~オルテにも遂に弟子ができたんだね。」
弟子じゃねえって言ってんじゃねえか。
相変わらずこいつは話聞かねえな。この天然野郎め。
てか、普通は信者にツッコむだろ。
「あの、それで貴方はオルティス様とはどういった関係で?」
「ああ!そっか、自己紹介まだだったね!僕はオースティン。オルテ…オルティスの、え、なんだろう?」
「んで俺にふるんだよ。知らねーよ。」
確かに関係聞かれたところでこれと言って無いな。
ライバルとかか?
「…ん?オースティン?」
「はあ…。グレイ、こいつはオースティン・コリン・グリンデルワルト。この国の王様だ。」
「ああ、王様。ん?王様?……は、え、えええええええええええ!?!?!?」
まあ、王様がこんなとこ彷徨いてたら誰でも驚くわな。
グレイの絶叫をBGMにそう考えながら、これから我が身に降りかかるであろう面倒ごとについて思いをはせた。
*************
作中で出てきた
「目を合わせない、食べ物を与えない、攻撃しない、この3つを守って立ち去る」
というのは猿が出た時の対処法です。
私は田舎に住んでいるので割と猿など出没するんですよね。
小・中学校のとき先生に言われ続けていました。
小学校も中学校もすぐ裏手が山だったので、畑に出た~だの、テニスコートに出た~だの。
一年に一回は必ず聞いてたかなあ。
「○○らへんに猿でたみたいです。目を合わせな(以下略)。気をつけて帰ってくださいね。」
「はーい」
「えー、また出たの?」
というのがいつもの流れ。
とは言え私は1度も遭遇していませんが(笑)
どちらかと言うと道路でお倒れになってらっしゃるイタチの方が良く見かけますね。
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