魔法熟女三姉妹の物語

北条丈太郎

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魔王子ダイヤの秘密

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「マンデーさん。君は僕の秘密を少し知ってしまったのかもしれない……」
魔王子ダイヤはマンデーの手を取り、愛しむようにぎゅっと握りしめた。
「……王子さま。私は少しだけ覚えてる。でも今は混乱してて思い出せない」
「それならそれでいい。今は僕を守ってくれればいい。僕が魔法少女たちにやられたら、この世界は終わってしまう。それだけは間違いない。お願いするよ」
ダイヤは金色の頭をマンデーに向けて下げ、ちらりと魔女オンプの顔を見た。
「はいはい、わかっとるよ。新しい杖ならこれだよ。新しい箒もあるよ。いやらしい機械の杖と箒だけど、私が魔力を込めておいたから使えるじゃろう」
魔女オンプはマンデーに機械の杖と箒をマンデーに手渡すと、持っている水晶玉を見つめた。水晶玉に何か映っているのを確認すると魔女オンプはにやりと笑った。
「……ほうほう。グロウ家の嬢ちゃんたちもじきにこっちに来そうだよ。王子の魔法が中途半端じゃったから亜空間で迷子になっとったようじゃわいホホホ」
魔女オンプは楽しそうに笑うと手のひらから箒を三つ出し、手触りを確かめた。
「それってメリーさんたちの箒なの、おばば? なんか汚い……」
マンデーが魔女オンプに聞くと、魔女オンプは楽しそうにうなずいた。
「そうじゃとも。グロウ家の魔女しか乗れないトライアローじゃ。本当なら赤青黄色の色がついとるんじゃが魔法で燃やされて焦げちまっとったホホホ」
魔女オンプが笑っている間にも城は砲弾の直撃で揺れていた。
「マンデーさん。シンハーの組織とシーナさんだけが戦ってます。加勢してください」
ダイヤに頼まれたマンデーは杖と箒を持つと、部屋を飛び出して城の外へ向かった。
「マンデーさん! 準備はいいようですね。シーナさんが敵の陸上部隊に突っ込んでいます。どうか魔法で援護して敵を食い止めてください!」
マンデーが迫り来る敵の陸上部隊を見ると、シーナがただ一人敵中で暴れていた。
「こんにゃろ! てい! たあ! シーナ爆裂スピンキック! 無双だあ!」
敵の陸上部隊は怪物や魔族、それを率いる魔法少女の混成部隊だった。
「おう! マンデーじゃねえか! なんでもいいからアタイを助けろ!」
シーナに言われたマンデーは敵を吹き飛ばす魔法をイメージした。
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