魔法熟女三姉妹の物語

魔王子ダイヤを守れ！ 魔法少女マンデー奮闘！

「……私は大丈夫。ジェットさん、メリーさんたちはまだ来ないの？」
カツト基地内に戻った魔法少女マンデーはカツト基地防衛隊隊長のジェットに尋ねた。
「……ええ、メリーさんたちがこの基地にやってくるかどうかは母さんの転移魔法次第でしょう。マンデーさんだけがこの基地にやってきたのも母さんの転移魔法が微妙に失敗したせいかもしれません。母さんもいい歳なので、転移魔法が使えただけでも感謝です」
ジェットはそう言って微笑み、さらに言葉を続けた。
「マンデーさんも強大な魔法を使ったから疲れたでしょう。魔王子ダイヤさまに頼んで魔力を回復してもらいましょう。本当にありがとうございました」
「……いいえ。王子さまには魔力を強くしてもらっただけで十分です」
マンデーは首を振り、少し頬を赤らめた。
「……そうですか。とりあえず魔法少女たちの撃退には成功したのでしばらくこの基地は安全でしょう。ただし、ダイヤさまの居場所として確認されている節がありますので、近いうちにダイヤさまに移動していただく準備をします」
ジェットはそう言うとマンデーをカツト基地司令部に案内した。
「この地図を見てください。ここが我々のいるカツトで、ここがカツトに移動する前にダイヤさまを守っていたヨハマです。ヨハマに戻るのは危険なので他の基地に行きます」
マンデーは言われるままに地図を見たが、理解できなかったので黙っていた。
「私はラマクに行くのが上策と考えています。ラマクは魔法帝国でも屈指の古都で魔女や魔族男も多く住んでいます。我々シンハーの同志も大勢そろっています。惜しむらくは防衛のための武装が貧弱な点です。ですからラマク基地の防衛に当たっては魔力、魔法の力に頼らざるを得ません。マンデーさん。ラマクへ移動する際にはご協力をお願いします」
マンデーはうなずいたが、疑問に思っていたことを尋ねた。
「ジェットさんはジョーの知り合いなの？　教えて」
効かれたジェットはため息をつき、口を開いた。
「ジョーは私の兄です。考え方は少し違いますが国を愛する同志です。それと、ワイハを仕切るジョニーは私の弟ですマンデーさん」
マンデーはジェットの言葉を聞くと、あてがわれている自分の部屋に向かった。