21 / 122
新しい仲間は筋肉質の魔女
しおりを挟む
「さっきの天使さんはモモちゃんだったんだ。かっこよかったねえ」
やがて魔力が回復したミリーが言うと、マリーは思わずくすっと笑った。
「ミリー、とりあえず収容所に行ってジョーのことを聞こう。守っているのは魔女たちだから事情を説明して私たちに協力してもらうのよ。たぶん大丈夫でしょう」
メリーたちが収容所に行くと、老いた魔女たちの喝采を浴びた。
「あんたらすごいねえ。あの魔法少女をやっつけちまうんだから。あたしらみんな感動したよ。
それにあんたらみんな美人じゃないか。あたしらも若いころはねえ……」
魔女たちは収容所の封印を解き、メリーたちを収容所内へ案内した。
「……だからさあ、イケメンでダンディーな魔族のジョーだよ。お前も知らないの? え?お前も知らないのかい? これは面倒だねえ」
メリーは囚人の魔族たちに聞いて回ったが、みなジョーを知らない様子だった。
「……アタイ知ってるよ。教えてやるからお前らの乗ってきた船にアタイも乗せてくれ。乗せてくれるならお前らの冒険とやらにも協力してやるよ。どうだい?」
囚人をかき分けてメリーの前に立ったのは筋肉質の若い魔女だった。
「本当かい? 本当なら先にジョーのことを教えて。話はそれからだよ」
メリーが言うと若い魔女は筋肉質の薄い胸を張って言った。
「魔王軍前線基地のワイハに司令官として赴任してるはずだよ。ワイハに行くかい?」
メリーはしばらく若い魔女の表情を見ていたが、うなずいた。
「嘘をついている感じじゃないし、事情通のようだね。とりあえず名前を聞いておこう」
「アタイはシーナ。魔法は苦手だけど格闘は得意なんだ。よろしくな」
メリーたちとシーナの四人は収容所を去って海岸の駆逐艦へ戻った。
「……悪いけどね魔女さんたち。ここで死んでもらうからね。主砲、撃て!」
駆逐艦の主砲がメリーたちに狙いを定め、艦長ルイの叫びが海岸に轟いた。
「アタシは最初からあの魔族女が気に食わなかったんだよ。燃やしとけばよかったね」
「なになに? あの軍艦はお前らの船じゃなかったのかい? 敵ってことでいいのか?」
シーナがメリーたちに聞いているときに駆逐艦の主砲が発射された。
やがて魔力が回復したミリーが言うと、マリーは思わずくすっと笑った。
「ミリー、とりあえず収容所に行ってジョーのことを聞こう。守っているのは魔女たちだから事情を説明して私たちに協力してもらうのよ。たぶん大丈夫でしょう」
メリーたちが収容所に行くと、老いた魔女たちの喝采を浴びた。
「あんたらすごいねえ。あの魔法少女をやっつけちまうんだから。あたしらみんな感動したよ。
それにあんたらみんな美人じゃないか。あたしらも若いころはねえ……」
魔女たちは収容所の封印を解き、メリーたちを収容所内へ案内した。
「……だからさあ、イケメンでダンディーな魔族のジョーだよ。お前も知らないの? え?お前も知らないのかい? これは面倒だねえ」
メリーは囚人の魔族たちに聞いて回ったが、みなジョーを知らない様子だった。
「……アタイ知ってるよ。教えてやるからお前らの乗ってきた船にアタイも乗せてくれ。乗せてくれるならお前らの冒険とやらにも協力してやるよ。どうだい?」
囚人をかき分けてメリーの前に立ったのは筋肉質の若い魔女だった。
「本当かい? 本当なら先にジョーのことを教えて。話はそれからだよ」
メリーが言うと若い魔女は筋肉質の薄い胸を張って言った。
「魔王軍前線基地のワイハに司令官として赴任してるはずだよ。ワイハに行くかい?」
メリーはしばらく若い魔女の表情を見ていたが、うなずいた。
「嘘をついている感じじゃないし、事情通のようだね。とりあえず名前を聞いておこう」
「アタイはシーナ。魔法は苦手だけど格闘は得意なんだ。よろしくな」
メリーたちとシーナの四人は収容所を去って海岸の駆逐艦へ戻った。
「……悪いけどね魔女さんたち。ここで死んでもらうからね。主砲、撃て!」
駆逐艦の主砲がメリーたちに狙いを定め、艦長ルイの叫びが海岸に轟いた。
「アタシは最初からあの魔族女が気に食わなかったんだよ。燃やしとけばよかったね」
「なになに? あの軍艦はお前らの船じゃなかったのかい? 敵ってことでいいのか?」
シーナがメリーたちに聞いているときに駆逐艦の主砲が発射された。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
青のスーラ
月芝
ファンタジー
気がついたらそこにいた。
月が紅く、ドラゴンが空を飛び、モンスターが闊歩する、剣と魔法のファンタジー世界。
挙句に体がえらいことに! わけも分からないまま、懸命に生き抜こうとするおっさん。
森での過酷なサバイバル生活から始まり、金髪幼女の愛玩動物に成り下がり、
頑張っても頑張っても越えられない壁にへこたれながら、しぶとく立ち上がる。
挙句の果てには、なんだかんだで世界の謎にまで迫ることになっちゃうかも。
前世の記憶や経験がほとんど役に立たない状況下で、とりあえず頑張ります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる