87 / 105
番外編
過ぎ去りし日のこと~2
しおりを挟む
「お前もいい加減、堅物だなあ。もう少し肩の力を抜けよ」
「私は兄上のように柔軟な考えの持ち主ではないのです」
ドメーヌ伯爵邸での夜会。ガルバーニ家次期領主である兄クライブと、弟のジョルジュが酒の杯を手に語り合っていた。夜会の宴もたけなわで、クライブはほろ酔い加減で、弟のジョルジュに軽口を叩いていた。
次期公爵家当主であるクライブも、次男のジョルジュも二人ともまだ独身ということもあって、彼らは主賓なみの注目を集めている。公爵家に嫁がせたい令嬢を持つ親たちは沢山いた。
クライブ25才、ジョルジュ18才。まだあどけなさが少し残るジョルジュに、クライブはからかうように言う。
「お前も女の一人くらい、経験しとけよ」
「・・・私は兄上のように、夜の蝶を渡り歩くような真似は難しいと思います」
クライブは、楽しそうに弟のジョルジュを見つめた。この弟は、生真面目で、義理堅いが、女性には控えめ、悪く言えば、奥手で、物静かで、いつも本を読んでいるような性格だ。
ジョルジュは、そんな目の前の兄をしげしげと見つめた。同じ黒い髪に、グレーががかった瞳をしているのに、陽気で快活な様子は、それだけで、女性の気を引きそうだ。それでも、令嬢達と深く惚れた腫れたの問題を起こさないのは、一重に、兄が女性の扱いに長けているからであって。
「女の一人も口説けないでどうする。ジョルジュ」
綺麗な口元に魅惑するような微笑みを浮かべて、たきつけるように言う兄に、ジョルジュが戸惑った視線を向けていると、二人の間に着飾った女性が割り入ってきた。
「まあ、お二人で何のお話をされているの?」
社交界で絶大な人気を誇るエレーヌ・ド・ドメーヌ伯爵夫人。まだ25才という若さで、伯爵夫人に収まった彼女は、見る者全てが息をのむような美しい女性だった。
淡いブロンドの髪に、ふっくらとした白く艶やかな肌。艶のあるピンク珊瑚のような唇が薄く弧を描いて、ジョルジュに微笑みかける。彼女が纏っている薄い桃色のドレスがとてもよく似合っていて、ほっそりした腰の上には、豊かな胸が息づかいと共に上下する。まだ若いのに肉感的な印象を拭いきれない女性だった。
「ああ、ドメーヌ夫人。ご機嫌よう」
クライブがこれはこれは、と言うように眉をつり上げて挨拶すれば、彼女もまた丁寧な礼をクライブに向ける。
「こちらの方は?」
小首をかしげて、伯爵夫人は不思議そうにクライブに言う。初めて見た青年だ。クライブ様と同じ髪と目の色から言えば、ガルバーニ公爵家の人だろうと察してはいたのだが。
「ああ、弟のジョルジュです。ジョルジュ、こちらは、ドメーヌ伯爵夫人だ」
「初めておめにかかります」
ジョルジュは、差し出された手をそっと取ってから、もう一方の自分の片手を胸にあて軽く会釈をした。
なんて綺麗な人なんだろう。
こんなに美しい人を見たのは初めてだとジョルジュは思った。肖像画に残したら、きっと後世まで語り継がれるだろう。そんなジョルジュの気持ちは顔にすっかり出ていたらしい。
「おい、いくら美人とは言え、お前がそんなに見つめたら彼女が居心地悪いだろう」
クライブが笑いながら窘めるようにジョルジュに言えば、伯爵夫人は軽く笑った。
「あら、そんなことありませんわ。私、ちっとも気にしませんの」
伯爵夫人は、少し間をおいて、クライブに向けて笑った。それが媚びを売るような笑顔であったことは、まだ年若いジョルジュにはわからなかったのだが。
「ガルバーニ公爵家次期ご当主が、こんな所で油を売っていてはいけませんわ。どうぞ、令嬢たちの中にお入りになって、楽しませてあげてくださいませ」
「美しい花を目で楽しませてもらっているのは私のほうですよ。今日は、貴女のように美しい令嬢が沢山いらっしゃいますからね。ドメーヌ夫人」
軽薄ではあるけれども、審美眼が人一倍厳しいクライブは、女に対してはとても選り好みが激しい。その辺の令嬢など鼻にかけたことすらないのだ。特に、今日のような夜会では、美しい令嬢など、全くどこにも見当たらないではないか。今、自分の目の前にいるドメーヌ伯爵夫人を唯一除けば。
嘘くさい社交辞令ばかり。やっぱり社交の場は苦手だ。そんな二人の会話を聞きながら、ジョルジュは苦虫を噛みつぶしたような顔で見つめていた。こういう会話を、ジョルジュは全く好まなかった。
しかめっつらのジョルジュに面白そうな視線を向けたのが、ドメーヌ夫人だった。
「あら、ジョルジュ様は夜会を楽しんでいらっしゃらないの?」
媚びを売るような上目遣いで、長身のジョルジュを見上げるエレーヌに、クライブは片眉をつり上げて、面白そうに言う。
「この男は朴念仁でね。女の扱いなんぞ、知りたくもないらしい。そうだ。こいつに、君が教えてやってくれないかな?」
「まあ?」
面白そうにエレーヌは笑って、つぶらな瞳でジョルジュを見上げた。エレーヌは、ジョルジュの手をとり、両手で包むように触れた。
柔らかな白い手、自分を見上げる甘い視線だけで、ジョルジュは頭に血が上りそうだった。女性の手が、こんな風に柔らかいなんて、一体誰が教えてくれただろうか?
ジョルジュの母親は、彼が5才の時に鬼籍にはいった。それ以来、義母が出来る様子もなく、男ばかりの公爵家で、ジョルジュは年老いた家政婦頭以外の女性と接することがほとんどなかったと言っても良いくらいだ。
そんなジョルジュを見て、エレーヌは余裕たっぷりにくすりと笑った。
「公爵家の次期当主様から直々のお願いでは、無碍にする訳にはいきませんわね。よろしいですわ。この私が色々教えてさしあげてよ?」
それが始まりだったか。
その後、エレーヌの手練手管に迷わされて、ジョルジュがどんどんと深みにはまるまで、そう長い時間は必要なかった。広く浅くつきあうのが好きな兄クライブと違い、ジョルジュは一人の人間を深く愛するタイプの男だった。
あれから、どのくらいの月日が流れたのだろうか。その時の自分をジョルジュは苦い気持ちで思い出していた。
一人の人間を深く激しく愛する人間がいる一方、蝶のように美しい花から花へと飛び回るのを好む人間もいる。そんな二人が共にすごせば、悲惨な結果しか招かない。
エレーヌのことがあった後、それなりの経験もつみ、一人前の大人になったジョルジュは、今なら、あの出会いがそもそもの誤りであったことが、はっきりとわかる。人にはそれぞれ相性と言うものがあるのだ。
エレーヌはすでに結婚していたが、社交界では、浮気の一つや二つあったとしても、どうと言うことはない。ジョルジュと違って、クライブと同じ種類の人間であるエレーヌもまた広く浅く人を愛するタイプだったのだ。
◇
「私は兄上のように柔軟な考えの持ち主ではないのです」
ドメーヌ伯爵邸での夜会。ガルバーニ家次期領主である兄クライブと、弟のジョルジュが酒の杯を手に語り合っていた。夜会の宴もたけなわで、クライブはほろ酔い加減で、弟のジョルジュに軽口を叩いていた。
次期公爵家当主であるクライブも、次男のジョルジュも二人ともまだ独身ということもあって、彼らは主賓なみの注目を集めている。公爵家に嫁がせたい令嬢を持つ親たちは沢山いた。
クライブ25才、ジョルジュ18才。まだあどけなさが少し残るジョルジュに、クライブはからかうように言う。
「お前も女の一人くらい、経験しとけよ」
「・・・私は兄上のように、夜の蝶を渡り歩くような真似は難しいと思います」
クライブは、楽しそうに弟のジョルジュを見つめた。この弟は、生真面目で、義理堅いが、女性には控えめ、悪く言えば、奥手で、物静かで、いつも本を読んでいるような性格だ。
ジョルジュは、そんな目の前の兄をしげしげと見つめた。同じ黒い髪に、グレーががかった瞳をしているのに、陽気で快活な様子は、それだけで、女性の気を引きそうだ。それでも、令嬢達と深く惚れた腫れたの問題を起こさないのは、一重に、兄が女性の扱いに長けているからであって。
「女の一人も口説けないでどうする。ジョルジュ」
綺麗な口元に魅惑するような微笑みを浮かべて、たきつけるように言う兄に、ジョルジュが戸惑った視線を向けていると、二人の間に着飾った女性が割り入ってきた。
「まあ、お二人で何のお話をされているの?」
社交界で絶大な人気を誇るエレーヌ・ド・ドメーヌ伯爵夫人。まだ25才という若さで、伯爵夫人に収まった彼女は、見る者全てが息をのむような美しい女性だった。
淡いブロンドの髪に、ふっくらとした白く艶やかな肌。艶のあるピンク珊瑚のような唇が薄く弧を描いて、ジョルジュに微笑みかける。彼女が纏っている薄い桃色のドレスがとてもよく似合っていて、ほっそりした腰の上には、豊かな胸が息づかいと共に上下する。まだ若いのに肉感的な印象を拭いきれない女性だった。
「ああ、ドメーヌ夫人。ご機嫌よう」
クライブがこれはこれは、と言うように眉をつり上げて挨拶すれば、彼女もまた丁寧な礼をクライブに向ける。
「こちらの方は?」
小首をかしげて、伯爵夫人は不思議そうにクライブに言う。初めて見た青年だ。クライブ様と同じ髪と目の色から言えば、ガルバーニ公爵家の人だろうと察してはいたのだが。
「ああ、弟のジョルジュです。ジョルジュ、こちらは、ドメーヌ伯爵夫人だ」
「初めておめにかかります」
ジョルジュは、差し出された手をそっと取ってから、もう一方の自分の片手を胸にあて軽く会釈をした。
なんて綺麗な人なんだろう。
こんなに美しい人を見たのは初めてだとジョルジュは思った。肖像画に残したら、きっと後世まで語り継がれるだろう。そんなジョルジュの気持ちは顔にすっかり出ていたらしい。
「おい、いくら美人とは言え、お前がそんなに見つめたら彼女が居心地悪いだろう」
クライブが笑いながら窘めるようにジョルジュに言えば、伯爵夫人は軽く笑った。
「あら、そんなことありませんわ。私、ちっとも気にしませんの」
伯爵夫人は、少し間をおいて、クライブに向けて笑った。それが媚びを売るような笑顔であったことは、まだ年若いジョルジュにはわからなかったのだが。
「ガルバーニ公爵家次期ご当主が、こんな所で油を売っていてはいけませんわ。どうぞ、令嬢たちの中にお入りになって、楽しませてあげてくださいませ」
「美しい花を目で楽しませてもらっているのは私のほうですよ。今日は、貴女のように美しい令嬢が沢山いらっしゃいますからね。ドメーヌ夫人」
軽薄ではあるけれども、審美眼が人一倍厳しいクライブは、女に対してはとても選り好みが激しい。その辺の令嬢など鼻にかけたことすらないのだ。特に、今日のような夜会では、美しい令嬢など、全くどこにも見当たらないではないか。今、自分の目の前にいるドメーヌ伯爵夫人を唯一除けば。
嘘くさい社交辞令ばかり。やっぱり社交の場は苦手だ。そんな二人の会話を聞きながら、ジョルジュは苦虫を噛みつぶしたような顔で見つめていた。こういう会話を、ジョルジュは全く好まなかった。
しかめっつらのジョルジュに面白そうな視線を向けたのが、ドメーヌ夫人だった。
「あら、ジョルジュ様は夜会を楽しんでいらっしゃらないの?」
媚びを売るような上目遣いで、長身のジョルジュを見上げるエレーヌに、クライブは片眉をつり上げて、面白そうに言う。
「この男は朴念仁でね。女の扱いなんぞ、知りたくもないらしい。そうだ。こいつに、君が教えてやってくれないかな?」
「まあ?」
面白そうにエレーヌは笑って、つぶらな瞳でジョルジュを見上げた。エレーヌは、ジョルジュの手をとり、両手で包むように触れた。
柔らかな白い手、自分を見上げる甘い視線だけで、ジョルジュは頭に血が上りそうだった。女性の手が、こんな風に柔らかいなんて、一体誰が教えてくれただろうか?
ジョルジュの母親は、彼が5才の時に鬼籍にはいった。それ以来、義母が出来る様子もなく、男ばかりの公爵家で、ジョルジュは年老いた家政婦頭以外の女性と接することがほとんどなかったと言っても良いくらいだ。
そんなジョルジュを見て、エレーヌは余裕たっぷりにくすりと笑った。
「公爵家の次期当主様から直々のお願いでは、無碍にする訳にはいきませんわね。よろしいですわ。この私が色々教えてさしあげてよ?」
それが始まりだったか。
その後、エレーヌの手練手管に迷わされて、ジョルジュがどんどんと深みにはまるまで、そう長い時間は必要なかった。広く浅くつきあうのが好きな兄クライブと違い、ジョルジュは一人の人間を深く愛するタイプの男だった。
あれから、どのくらいの月日が流れたのだろうか。その時の自分をジョルジュは苦い気持ちで思い出していた。
一人の人間を深く激しく愛する人間がいる一方、蝶のように美しい花から花へと飛び回るのを好む人間もいる。そんな二人が共にすごせば、悲惨な結果しか招かない。
エレーヌのことがあった後、それなりの経験もつみ、一人前の大人になったジョルジュは、今なら、あの出会いがそもそもの誤りであったことが、はっきりとわかる。人にはそれぞれ相性と言うものがあるのだ。
エレーヌはすでに結婚していたが、社交界では、浮気の一つや二つあったとしても、どうと言うことはない。ジョルジュと違って、クライブと同じ種類の人間であるエレーヌもまた広く浅く人を愛するタイプだったのだ。
◇
11
お気に入りに追加
7,174
あなたにおすすめの小説
結婚相手の幼馴染に散々馬鹿にされたので離婚してもいいですか?
ヘロディア
恋愛
とある王国の王子様と結婚した主人公。
そこには、王子様の幼馴染を名乗る女性がいた。
彼女に追い詰められていく主人公。
果たしてその生活に耐えられるのだろうか。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。