イディーラ学園の秘密部

碧猫 

文字の大きさ
上 下
20 / 51

テスト週間に起こった悲劇

しおりを挟む
 でも、まだ希望はある。この事件を私達で解決すれば、問題があったって事で補習回避できるかもしれない。

「星音、補習危機の回避とか考えてそうなとこ悪いんだけどテスト期間は部活禁止」
「……あっ……はぁぁぁぁ」
「このテスト期間だけで何回星音のデカデカため息出るんだろう」
「前の寮の時に数えた事あるけど十は超えてたよ」

 補習の危機まっしぐらのまま午後のテストも受けました。

 午後は一時間だけでそのテストは普通に見れた。ちなみに保健。

 気になる人のためにテスト期間の日程表を見せるとこんな感じ。

 一日目

 一限目 数学
 二限目 外国語1
 三限目 国語(現代文)
 四限目 理科
 五限目 保健

 二日目

 一限目 歴史
 二限目 家庭科(筆記)
 三限目 美術
 四限目 音楽(筆記)
 五限目 地理

 三日目

 一限目 調合学(筆記)
 二限目 古文
 三限目 美術(作品を作る。今回は似顔絵)
 四限目 体育(実技)
 五限目 体育(筆記)

 四日目

 一限目 音楽(実技)
 二限目 家庭科(実技)
 三限目 家庭科(実技)
 四限目 家庭科(実技) 
 五限目 調合学(実技)

 五日目

 一限目 経済
 二限目 現代社会
 三限目 体育(体力テスト)
 四限目 体育(体力テスト)
 五限目 自習という名の遊び時間

 っていう感じ。中等部の二学期からはこの成績で授業内容が変わるらしい。

 何年か前までは普通に同じ授業だったらしいの。でも、頭が良すぎる人しかいないという時があったみたい。その時に、授業内容が簡単すぎると言われらしいの。その事がきっかけでその年の平均点に合わせた授業をする事になったんだって。

 中等部からだけどね。

      ******

 二日目も半分くらい読めなかった。三日目以降は実技入ってくるけど体育苦手なんだよね。

 料理と歌も。

「はぁぁぁぁ」
「星音のドデカため息入りましたー」
「入りましたー」
「はぁぁぁぁぁ。体育やだー」
「今回跳び箱だよな。最低三段だけど星音何段にするんだ?」
「一段でもむり。クラスのツブーヤにつぶやこっと」

 あまりの嫌さにつぶやいた。

 月華とかが連絡するって言って時々出していた連絡便利ツール。それの中にいろんな人達にメッセージを送るのがあるの。それがツブーヤ。
 自由に今思っている事とかをつぶやくんだ。

 クラスのみんなでやっているツブーヤがあるからそこにつぶやいた。

『次の跳び箱実技どうしよう。一段も飛べないよー』
『星姫さんがつぶやいてる⁉︎』
『すごいレアだ!』
『跳び箱私も苦手。一緒に頑張ろう』
『一段って跨ぐだけでいけるだろwww(練習時間あるから教えようの会)』
『それなwww一段も飛べない星姫さん見てみたいwww』
『私見た事あるけど、可愛かったよ』

 すぐにいっぱい返信きた。月華も跨ぐとか言っていたよね……はっ⁉︎

『跨ぐ……飛ばずに跨げば良いんだ⁉︎みんなありがと♡』

 これで解決したよね。

『まったまった。またいじゃだめ』
『三段跨げないっしょwww三段を一生懸命跨ごうとしている星姫さん見てみたい』
『三段飛べない人挙手』
『うちのクラス全員飛べる。練習必要ない』
『練習時間全部星姫さんが飛べるようにしてクラス全員飛んだ実績作りしよう』
『賛成』

「このクラス星音好きしかいねぇな」
「猫でさらに人気上がって蝶華くんと月華くんは人気下がっていたよ。触らしてくれなかったって」
「そんなに人気あるの?」

 人見知りで誰とも話さないから知らない。というか、初等部の三年間くらいずっと虐められていた記憶しかないんだけど。

「初等部の事噂だったよ。一緒にいるだけで怪我が治る。花を見ている姿が可愛い。勉強できなくて毎回補習やだーって補修しているのが可愛いとかとか」
「半分くらい月華と蝶華が流したけど」
「空姫から星音が学園に行きたくないっていうかもなんて言われたから」
「いじめをなくしてまたそんな事態にならないように」
「それをあの年齢で思いつくなんて将来が恐ろしいですね。ってお兄様言ってたよ」

 そんな事してくれていたなんて。

「ありがと」
「星音がいつも頑張っていたからだよ。そうじゃなかったらここまで人気になってないって」
「星音、補修がんばれってつぶやききてる」
「まだ補習なってないのー」

 ツブーヤを見ると本当に書いてある。

『星姫さん、がんばれ補修』
『金神、夜月。星姫さんと一緒にいるのに星姫さんが補習とはどういう事だー』
『まだ補修決まってないのー!最後まで補習のない休みを夢見るのー!』
『でも、俺らも補習じゃね?なんか国語とか文字読めなくてほぼ白紙』
『私も、なんだったんだろう。他のクラスの友達に聞いてもそんな事ないって』

 その後もどんどん情報が来て結局勉強できなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン男子とドキドキ同居!? ~ぽっちゃりさんの学園リデビュー計画~

友野紅子
児童書・童話
ぽっちゃりヒロインがイケメン男子と同居しながらダイエットして綺麗になって、学園リデビューと恋、さらには将来の夢までゲットする成長の物語。 全編通し、基本的にドタバタのラブコメディ。時々、シリアス。

スペクターズ・ガーデンにようこそ

一花カナウ
児童書・童話
結衣には【スペクター】と呼ばれる奇妙な隣人たちの姿が見えている。 そんな秘密をきっかけに友だちになった葉子は結衣にとって一番の親友で、とっても大好きで憧れの存在だ。 しかし、中学二年に上がりクラスが分かれてしまったのをきっかけに、二人の関係が変わり始める……。 なお、当作品はhttps://ncode.syosetu.com/n2504t/ を大幅に改稿したものになります。 改稿版はアルファポリスでの公開後にカクヨム、ノベルアップ+でも公開します。

月神山の不気味な洋館

ひろみ透夏
児童書・童話
初めての夜は不気味な洋館で?! 満月の夜、級友サトミの家の裏庭上空でおこる怪現象を見せられたケンヂは、正体を確かめようと登った木の上で奇妙な物体と遭遇。足を踏み外し落下してしまう……。  話は昼間にさかのぼる。 両親が泊まりがけの旅行へ出かけた日、ケンヂは友人から『旅行中の両親が深夜に帰ってきて、あの世に連れて行く』という怪談を聞かされる。 その日の放課後、ふだん男子と会話などしない、おとなしい性格の級友サトミから、とつぜん話があると呼び出されたケンヂ。その話とは『今夜、私のうちに泊りにきて』という、とんでもない要求だった。

「羊のシープお医者さんの寝ない子どこかな?」

時空 まほろ
児童書・童話
羊のシープお医者さんは、寝ない子専門のお医者さん。 今日も、寝ない子を探して夜の世界をあっちへこっちへと大忙し。 さあ、今日の寝ない子のんちゃんは、シープお医者んの治療でもなかなか寝れません。 そんなシープお医者さん、のんちゃんを緊急助手として、夜の世界を一緒にあっちへこっちへと行きます。 のんちゃんは寝れるのかな? シープお医者さんの魔法の呪文とは?

がらくた屋 ふしぎ堂のヒミツ

三柴 ヲト
児童書・童話
『がらくた屋ふしぎ堂』  ――それは、ちょっと変わった不思議なお店。  おもちゃ、駄菓子、古本、文房具、骨董品……。子どもが気になるものはなんでもそろっていて、店主であるミチばあちゃんが不在の時は、太った変な招き猫〝にゃすけ〟が代わりに商品を案内してくれる。  ミチばあちゃんの孫である小学6年生の風間吏斗(かざまりと)は、わくわく探しのため毎日のように『ふしぎ堂』へ通う。  お店に並んだ商品の中には、普通のがらくたに混じって『神商品(アイテム)』と呼ばれるレアなお宝もたくさん隠されていて、悪戯好きのリトはクラスメイトの男友達・ルカを巻き込んで、神商品を使ってはおかしな事件を起こしたり、逆にみんなの困りごとを解決したり、毎日を刺激的に楽しく過ごす。  そんなある日のこと、リトとルカのクラスメイトであるお金持ちのお嬢様アンが行方不明になるという騒ぎが起こる。  彼女の足取りを追うリトは、やがてふしぎ堂の裏庭にある『蔵』に隠された〝ヒミツの扉〟に辿り着くのだが、扉の向こう側には『異世界』や過去未来の『時空を超えた世界』が広がっていて――⁉︎  いたずら好きのリト、心優しい少年ルカ、いじっぱりなお嬢様アンの三人組が織りなす、事件、ふしぎ、夢、冒険、恋、わくわく、どきどきが全部詰まった、少年少女向けの現代和風ファンタジー。

化け猫ミッケと黒い天使

ひろみ透夏
児童書・童話
運命の人と出会える逢生橋――。 そんな言い伝えのある橋の上で、化け猫《ミッケ》が出会ったのは、幽霊やお化けが見える小学五年生の少女《黒崎美玲》。 彼女の家に居候したミッケは、やがて美玲の親友《七海萌》や、内気な級友《蜂谷優斗》、怪奇クラブ部長《綾小路薫》らに巻き込まれて、様々な怪奇現象を体験する。 次々と怪奇現象を解決する《美玲》。しかし《七海萌》の暴走により、取り返しのつかない深刻な事態に……。 そこに現れたのは、妖しい能力を持った青年《四聖進》。彼に出会った事で、物語は急展開していく。

忠犬ハジッコ

SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。 「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。 ※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、  今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。  お楽しみいただければうれしいです。

こちら第二編集部!

月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、 いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。 生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。 そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。 第一編集部が発行している「パンダ通信」 第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」 片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、 主に女生徒たちから絶大な支持をえている。 片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには 熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。 編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。 この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。 それは―― 廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。 これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、 取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。

処理中です...