イディーラ学園の秘密部

碧猫 

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屋上

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「昨日は楽しかったねー」
「うん。今日も何もなく終わると良いんだけど」

昨日はあったかいお菓子とあったかいジュースでお祝いして楽しかったの。あの後もみんなですっごく盛り上がっていたんだ。

「理事長依頼ー」
「えー」
「なに?」
「屋上ってしか書いてない」
「どこの屋上だよ」
「とりあえず、行ってみるしかなくない。二人一組早いもん勝ちで。月零、一緒に行こ」
「この前のあれ根に持ってんな……星音、一緒に行かないか?」
「うん」

今日は月華くんと一緒に屋上へ行く事になった。蝶華くんは月零くんと一緒で紀蝶ちゃんはニマくんと一緒。

      ******

私と月華くんは第二校舎の屋上に行ったんだけど、屋上ってこんな場所だったっけ。

えっと、これテントっていうのだよね。巨大なテントがあって中が真っ暗。

他にも良くわからない小物が置いてあったり木があったり屋上ってなんだったんだろうって思うようなものがいっぱい。

「……なんだここ」
「屋上?」
「じゃねぇだろ。なんで学校の屋上に大量の木あるんだよ」
「学校の屋上ってこんな感じなんだね。一度も行った事なかった」
「学校の屋上がこんなのなわけねぇって」
「でも、これって普通のイタズラとかじゃないの?」
「イタズラだとしたら気づくだろ。屋上に来ないと気づかないって事がおかしい」

そう言われてみると確かにそうかも。今まで第二校舎の屋上を外から見た人はいると思うのに誰も気づかないなんて事はないかも。

「星音、あのテント占いって書いてある。入ってみようぜ」
「うん」

占いとかあまり信じていないんだよね。信じてお金いっぱい使うとかってならないようにって。だから、こういう場所に入るのって初めてでドキドキする。

「誰もいない」
「そうだな」

画面があるだけで誰もいない。水晶じゃないんだ。

「なんか知らない文字いっぱい書いてある」
「勉強しろ……まあ、読めないならその方が良いか」
「なんて書いてあるの?」
「星音が勉強できない。それよりここ出て他の場所調べよう」
「うん」

書いてある文字気になったんだけど。全然読めなかった。

他には木が気になる。土もないのにどうやって育ったか

「根っこどうなってるんだろう」
「ここからじゃ見えねぇな」
「土の中に根っこができるって習ったけど本当なのかな。土の中なんて人は潜れないのにどうやって知ったんだろう」
「……掘れよ」
「ほる?……あっ、その手があったの」
「……」

でもここは土じゃないから掘って確認もできないよね。どうなってるか見てみたいのに。

「そろそろ帰ろうぜ」
「うん」

気になる事はいっぱいだったけど、寮の門限もあるからそろそろ帰らないと。
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