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第396話 冬休み

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どんどん増える信徒と患者

変なのも増えたけどレアナー教の信徒たちもぐんと増えて安定してきた

ミルミミスは日本に興味津々でテレビをずっと見ていてせーちゃんは信徒たちをじっくり観察・・見ている

黒葉の大学が28日まであるらしく、治療にはせーちゃんが代わりに入ってくれて助かる

僕もわからない患者の邪心をせーちゃんは見極めて棍棒を出すのは怖いのではるねーちゃんとヨーコについてもらう

ダリアはいきなり「帰る」と言って領地に帰ってしまった

やることがあると言っていたけど、しばらくこっちにいたのはきっとこっちで僕が困ってないか見てくれてたんだ


「ありがとうね」

「ん、今度は姉貴達連れてくる」


ダリアはかなり手が早いけどはるねーちゃんみたいにさっぱりした性格で面倒見が良い

ただかなり不器用で屋台で食べてる僕の後ろを何度も通り過ぎたり、僕が美味しいと言ったらその料理人を連れてきたり、寝てるふりをして僕の様子をうかがってくる

見守ってくれてるってがわかるまで結構かかったけどね


「みんなで一緒にご飯食べたいね」

「行ってくる」

「行ってらっしゃい」


魔力を足にためて一気に飛んでいったダリア

あれはきっとお礼に照れているんだ


「では父上、こちらへどうぞ」

「うん」


城で関羽たちが大量に作った武具を【収納】に入れて持ってきたので関羽に言われた場所に置いていく

あ、そうだ


「みんなにプレゼント、関羽配っといてくれる?」

「わかりました・・・あの、この衣装は?」

「こういうの着て配るらしいよ」


このサンタの衣装は六太が着ていたものだし関羽が着ても大丈夫

関羽はへそぐらいまで髭があって、サンタに近いはずなのに・・ヒゲがもっさりしているのに・・・なんだろう?眼力?ムキムキ感?サンタってこういうのじゃない気もする


「父上?」

「なんでもない」


こっちでも戦闘があったらしいし話を聞こうとロムのところを見に行くと・・・寝てた

飲めないお酒を飲んだのか酒の瓶が転がっている、こぼしたのか酒臭い

何かあったのかな?

ベッドの上の酒瓶を【収納】に入れて、大人状態になってロムをベッドに寝かせた

少し片付けて机の上にプレゼントを置いておく

きっと楽しんでくれるだろう


ラディッシュ達が居たのでこちらがどうなってるのか聞くと連合軍はザウスキアに向かって侵攻した

ロム師匠は留守番して領地の防衛、昨日まで気を張って覚醒作用のあるポーションで無理やり起きていたそうだ

ザウスキアへの侵攻と奴隷解放はうまく行っていてこちらに奴隷が増えてきている


やることもあったし名残惜しいけどレアナー教国の聖域まで行く

神様たちに貢物を出していった


<待ってましたですぅうぅぅうううう>

「あ・・」


こっちのレアナー様は今罰を受けていてお菓子禁止だったからご飯はオーケーなんだけど日本のレアナー城の貢物用の台には置ける量の限界もあるし数日に一回異世界に届くが・・・じゅよーときょーきゅーってやつの量が違いすぎる

日本の食べ物ってあまり日持ちしないから基本的にお菓子を捧げていた

きっとレアナー様は他の神様に地球からの貢物をとられまくっていたのだろう

というわけで出す


<それはなんですぅ?>

<菓子か?菓子は禁止では?>

<お、ということはレアナーの分はなしか?>


周りの神様が集まってレアナー様から喜々として奪おうとしている

普段はレアナー様が色々振り回す側だし、仕方ないね


「向こうでは向こうの神様の祭事が有りまして・・・・伝統行事で食べるものらしいですしお菓子っぽいのもありますけど特別です」

<よーすけぇえええ!ありがとうございますぅうぅうう!!>


顔面にしがみついてきたレアナー様、お菓子禁止はそんなに嫌なのだろうか?


<それじゃあ仕方ねぇなぁ>

<ちっ>


七面鳥、シチュー、パン、サラダ

それにシュトーレンというパンなのか菓子なのかわからないものだ

日本でもこのあたりはよく出るらしい、ケーキだと完全にお菓子なのでシュトーレンを入れたのは内緒

ワインとシャンペン、それとお酒っぽいけどお酒じゃない炭酸ジュースを入れて配る

・・・神域からどんどん神様が集まってきた


「みんなで乾杯しようね」

<もう飲んじまったぞ!?>

<酒を前に待てなど無理じゃ?!!>


お酒が好きな神様は多い

聖域までなら人がいることができる、そしてここは神域に繋がってるから神様たちが神域からわんさかとやってきた

レアナー様みたいにサシル様も複数いる


<そっちのほうが量が多い!!>

<ゴルルル!!>

<こっちのほうがうまそうじゃな、お前のもよこせ!!>

「はーい神様たちかんぱーい!」

<<<<<かんぱーい!!!>>>>>


何を言ってもどうせ落ち着かないのでさっさと進める


<おいしーですぅ!!!>


神様たちは健康とか関係ない、肉体じゃないしね

だから好きなものだけ食べたりする

サシル様もいつの間にか居て、シュトーレンに顔を突っ込んで食べている
 

<こほん、とても美味しいですね>


僕の視線に気づいたのかサシル様がこちらを向いた、砂糖か白いチョコのような白いのが頭に積もってて威厳はまったくない

いくつかのお店で買ったので味付けも違う

シュトーレンは中にナッツやドライフルーツのいっぱい入った・・硬めの菓子パンのようなものだ

噛むと甘い生地よりも強いフルーツの酸味が出てきて食べ進めると色んな味が出てきて美味しい


神様たちにこちらの情勢を聞いたりしながら楽しんだ
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