上 下
300 / 618

第295話 激怒する首相

しおりを挟む

ダァァァンッ!!


「何をやってるんだあの馬鹿はァァァっ!!!!!!」


机を強く叩きすぎて手が痛い

ニュースを見ると馬鹿がやらかしていた

よりにもよって私の首脳会談中だぞ!?

狙って事を起こしやがったか!!?


洋介くんが居なくなるのはよくある

ただまたどこかで人助けしているのだろうと思った

いつもと違ったのはレアナー神は何も言わずに消え、バリアが消えたのだ

まぁ機械でもメンテナンスはあるし神様も洋介くんについていって居るのかもしれない


色々とレアナー教に文句を言う輩もいるがここまでのことをするなんて思っても見なかった


レアナー教自体もとんでもないことをすることは減ってきていた

直近で議題に上がったのは城、俗に言うレアナー城だった

観覧車やメリーゴーランドなどが設置されたことでそういう届けも必要となる電力の供給もないことから防災などの観点でも立ち入り調査をするべき、だと言う訳のわからん意見も上がっていた

少しは理解はできる、危ないもんな

だけど・・・あれを、神のいる城を止めようとすることがどうなるかわかっているのだろうか?


私にはわからん、誰にもわからないはずだ


ある程度は助言もするが何処まで干渉できるかは難しいところだ

なのに野党は今なお「レアナー教をぶっつぶせ」なんて野次が飛ばしてくる


理由は私・・・いや政治、か


レアナー教を容認することで私の支持率が跳ね上がった

ある程度なら私の助言と要請を聞いてくれるようになったレアナー教


でも謎の要請はたまに来る

何故か「ジェットコースターを城につけたくないけどつけたい」などとわけのわからんことを言ってくる事もあった

観覧車なんかは勝手についているんだからジェットコースターだって勝手につければいいのに

許可は出さずに言葉を濁しておいたが結局勝手に設置されたジェットコースター

ジェットコースターはレアナー様が喜んでいる動画が出たため世間の反応はすこぶる好印象であった

まぁ野党共はそれもガンガン突っ込んできたが・・・

まだこういう抗議ならマシだがそれって国営に関係あることなのか?一宗教内のことだぞ?

どうせ「その信徒は国民がなっているんだから無責任だ!」とか言ってくるだろうから言わないけどね

何にでも難癖をつけて来る野党

まともなことを言ってるわけじゃないんだからそりゃあ支持は減る

というよりもレアナー教の支持者がものすごく増えている


レアナー教は世の中を騒がせているがやっていることは基本的に尊いし応援したくなるものだ

可愛らしくて美しい女神、人を助けようとする洋介くん

政権与党は私の行動が皮切りとなってレアナー教を養護する形となり、野党は積極的に攻撃している

そりゃあ国民がレアナー教を快く受け止めている以上、それを叩く野党の支持基盤自体が下がるのも当たり前だろうに・・・


そもそも選挙の形もどうかとは思う

日本においては政権野党と与党に分かれているのは当たり前だ

そうすることによってスムーズに案件が進むようになる

が、そうすることによって間違っているとわかっているものですら進んでしまうことがある

じゃあ太古の昔のように賢人たちがそれぞれの意見をそれぞれの立場で1人ずつ叫びあって多数決すれば良いのか?

だとしたらまともに決まらないだろうな

だからこそ、現在の形に落ち着いた


意味はわかるが現在の政治は本当に賢いものよりも目立ったもののほうが当選しやすい傾向にある

正しいかどうかではない、目立つかどうかだ

最高裁判所の裁判官も一度なればかわることは殆どない


それだけ政治に人々が興味が無くなったのかもしれないな


だけど今は私だけではなく戦後誰も経験したことがない、体験したことのないような状況となった


神と洋介くんという象徴、いやアイドルが生まれたのだ


彼らの発言、一挙手一投足で世の中が動く

それを養護する私ら与党、彼らを味方する発言をするだけで支持率は跳ね上がる

違法な部分もあるが基本的に彼らは致命的な範囲で迷惑をかけることはあまりない

城にしたって麓は林を挟んで元杉家のものだし更に奥の山も元杉家所有で火事になりにくい立地であり、山崩れが起きたとしても問題はないだろう

法的には問題はあるだろうが彼らには見える女神が共に居て、それは法の対象外だ

大義は彼らと共にある

まともではない訴えなど、跳ね除けるだけの力がある


絶対的なアイドルが生まれたことによって政党への支持が彼らを中心となっている


彼等への賛同が支持に直結してしまっている

民意によって国民の代表となった私達はレアナー教に気を使う必要まで出てきている

・・・・「国教にするべき」なんて意見も上がってきているしなぁ

もしも彼らの誰かが出馬すれば政界に激震が走ることは間違い無いな


野党の中でも声を上げなくなり離党するものも増えた、自分の当選にかかわるのだから



後は時間をかけてじわじわと数が減っていけばいいと思っていた

もともと売国奴の多い野党共だ
 
腐った人間が減ることはいいことだ

酒の席で「これで10年後はもっとまともな政治が出来ているのかもしれないな」「その時は叩く相手がいなくてやりにくいかもしれないがな」なんて言っていたのに






比例代表の席すらあやうくなった野党どもの妄執を甘く見ていたのかもしれない

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

十年間片思いしていた幼馴染に告白したら、完膚なきまでに振られた俺が、昔イジメから助けた美少女にアプローチを受けてる。

味のないお茶
恋愛
中学三年の終わり、俺。桜井霧都(さくらいきりと)は十年間片思いしていた幼馴染。南野凛音(みなみのりんね)に告白した。 十分以上に勝算がある。と思っていたが、 「アンタを男として見たことなんか一度も無いから無理!!」 と完膚なきまでに振られた俺。 失意のまま、十年目にして初めて一人で登校すると、小学生の頃にいじめから助けた女の子。北島永久(きたじまとわ)が目の前に居た。 彼女は俺を見て涙を流しながら、今までずっと俺のことを想い続けていたと言ってきた。 そして、 「北島永久は桜井霧都くんを心から愛しています。私をあなたの彼女にしてください」 と、告白をされ、抱きしめられる。 突然の出来事に困惑する俺。 そんな俺を追撃するように、 「な、な、な、な……何してんのよアンタ……」 「………………凛音、なんでここに」 その現場を見ていたのは、朝が苦手なはずの、置いてきた幼なじみだった。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

雨音は鳴りやまない

ナナシマイ
ファンタジー
木下周(きのした あまね)は音楽が大好きな二十五歳のOL。翌日に控えたライブを楽しみに眠ったはずが、気がついたら幻想的に光る泉の傍、子供の姿でうたっていた。 そこは、神のいる世界。 美しさがなによりも重要で、神のための芸術が魔法になる世界だった。 周はレインとして生活しながら、日本へ帰る方法、それを知っているであろう神に会うための魔法を探すことを決意する。 しかし、そんな彼女の前に幾度となく立ちはだかるのは、価値観の違いだ。常識も、習慣も、生きるのに必要な力すら違った。 大好きな音楽だけを頼りに、レインは少しずつその壁を乗り越え、世界のことを知ってゆく。 帰るためなら少しくらい頑張れると、得意の笑顔を張り付けながら。 やがて辿り着いた、神へと続く道。 そこで彼女が目にしたものとは。 ……わたしは知っている。平凡な人間にできることなど、なにもないと。それでも――。 ◇ これは、異世界からやってきた少女レインと、彼女がもたらしたマクニオス〈神のいる場所〉最盛期、その幕開けの時代を描いた物語。

異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】 異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。 『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。 しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。 そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

【完結】蓬莱の鏡〜若返ったおっさんが異世界転移して狐人に救われてから色々とありまして〜

月城 亜希人
ファンタジー
二〇二一年初夏六月末早朝。 蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構のような現実。 呼吸をする度にコポコポとまるで水中にいるかのような泡が生じ、天井へと向かっていく。 泡を追って視線を上げた先には水面らしきものがあった。 ユーゴは逡巡しながらも水面に手を伸ばすのだが――。 おっさん若返り異世界ファンタジーです。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

処理中です...