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第132話 登山

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朝起きると従兄弟のねーちゃん達もルールに群がって寝ていた

大人気だなルール、触り心地もいいし大人しい

耳はこちらに向けてるので起きてるルールの頭を爪を立てるように撫でる


クルルルルル

「おはよ」


ルールから<ちょっとこの子達どかして>って意思が聞こえるので1人ずつ転がしていく

時計を見ると午前6時

ルールが音もなしに身体を伸ばした頭と前足を前に出してお尻がすごく高くなった

伸びてるところは猫と同じなんだね


うむ、周りには酒もでてたしみんな座布団で寝てる駄目な大人ばかりだ

康介伯父さんの顔が丸とばつが描かれている、やったのは多分とーさんだな

スマートフォーンを見ると今日は土曜日、みんなを起こす必要はないか


うわぁ、いっぱい通知来てる


治療についての意見がいっぱいあるね、もうやらないのか?みたいな

配信したい気もするけど静かにしとかないとな


-治療はするけどうちの神殿は治療だけをやるわけじゃないんで新しく考え中で場所を探しています-


チャット欄にコメントを送るとすぐにいっぱい通知が来た


-おつかれ!倒れてなくてよかったよ!-
-神殿再開期待してます!-
-アメリカでやりませんか?必要な土地の広さは?-
-うちの土地はどうでしょうか-


一瞬でいっぱい流れてきてるけどそんなに読めないし外国語も多い、そっと写真のフォルダからミャーゴルの写真をいくつかあげておいた

特に可愛く撮れたミャーゴルたちだ


-可愛い!!-
-デカくね?デカくね??-
-この子たちも飛べるの?-
-にゃんだこのきゃわいさわわわ??!-


ルールを連れて外に出る、それにしても


「神様に言われて連れてきたけど来ても良かったの?」

ルルルゥ


オデコを僕にこすりつけながら肯定の気持ちを伝えてくれた

ルールがいいんならいいんだけど

ルールは、かなり大きい、熊ぐらいありそうだ

うちの家族も受け入れてくれたと思う、たまに犬や猫も連れて帰ってくるから動物好きが多いんだよね

ストレッチして山を見る、見に行こっか

部屋に戻ると起きてる人が多かったので登山しようと提案

レアナー様も僕の肩に乗った

田辺や三上も連れて山を歩いていく


「いいわね、こう言うの!」

「ギブアップで、ウップ」

「だらしないですわ」


はるねーちゃんは山にテンションが上がってるし黒葉は酒が抜けてないのか気分が悪そうだ

田辺と三上は森自体が珍しいのか興味深そう歩いてる

山と言っても藪だらけの森の中でも獣道でもない、今歩いてるのは昔は村があったとかで山の頂上に続く一本道である

途中にほんの少しだけ道をそれるとうちの墓がある

村があった場所にはキャンプとかができる程度の広さと井戸があるぐらいしか無い

少し道を外れるが小さめのダムみたいなのはある、湧き水をためておいて畑に流すためのものらしい

道を少しそれてお墓にも足を運ぶ


「はるねーちゃんは毎月来てたんだって?」

「来てない日もあるけど、そうね」

「どういったらいいかわかんないけど・・ありがと」

「ううん」


ヨーコが珍しいですわーと言ってる

うん、お墓は国や民族、風習でぜんぜん違うもんね

一応調べてみたけど日本でも宗教によっては土葬もまだやってるというのには驚いたよ


<これがこちらのお墓ですぅ?>

「うん、火葬して砕いた骨を入れてるんです」

「俺たちも入ってるのか・・・なんか複雑だな?」

「そうねー」


目的地はまだ先でここはついでだ

お墓には軽くよっただけなのでさっさと上に進む

蝉のジーワジーワという鳴き声がうるさい、だけどまだ朝だし涼しくて気持ちがいい

はるねーちゃんは山が楽しそうだ

山の上はそこそこひらけているし使えそうだ


「久しぶりにここまで来るわね」

「昔ここでキャンプしたもんね」


何もないからこそ逆にここでキャンプしたことがある

森との境に小屋がある、康介おじさんが昔作った秘密基地だ

めったに使わないが稀に鹿が出ることもあって避難する時に使うらしい

この山は高いわけでも険しいわけでもないし使える、よね?

奥に見える2つの山もうちの所有らしいのでどの山でどう道をつくるかも考えたほうが良いとは思う

だけど、向こうの山には崖があったり斜面が急だし登りにくいらしい、うん、少しだけど見て取れる


「ここが良いかな」


思い切り空気を吸う

山の中の空気って悪くないや
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