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#37 この世界に来た訳
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本日、シュージは市場に買い物に来ていた。
既に買おうと思っていたものは買い終え、後は帰るのみなのだが、以前から気になっていた建物に少し寄ってみることにした。
そこは教会。
見るからに厳かな雰囲気がする立派な建物で、話を聞くにここでは、この世界を創ったとされている、創造神ソフィアが信仰されているそうだ。
ただ、別にそこまで信心深く無い者でも参拝は無料で出来るし、中に入るのは誰でもOKだ。
という事で、シュージは教会の中に入ってみた。
中に入ると、奥にはとても大きなソフィア像が建てられていて、その向こう側には、これまた大きなステンドグラスがキラキラと輝いていた。
周りを見渡してみると、皆あまり言葉は発さず、像の前で祈っている人や、旅の途中と思わしき旅人が長椅子に腰掛けて休んでいる姿も見えた。
せっかく来たのだからと、シュージも近くの椅子に腰掛け、近くの人がやっているように、両手を組み合わせて目を閉じ、祈りの姿勢を取ってみた。
「あっ、来てくれましたね!」
と、次の瞬間、やけに響く声がすぐ近くから聞こえ、シュージはパッと目を開けた。
すると、先程までいた教会と違う、真っ白な空間が目に入り、目の前には桃色のウェーブがかった髪を携えた、優しげな美女が立っていた。
「えっ、あなたは? それにここは…… 教会にいたはずですが……」
「私はソフィアといいます。 ここは外界から切り離された天界…… シュージさんの感覚で言うと天国といった所ですかね?」
「えっと……」
「ああ、急にこんな色々言われても混乱しますよね。 とりあえず、ここで過ごした時間は向こうの時間に反映されませんから、ゆっくり話していきましょう」
そう言うとソフィアは、先程までの微笑みから一転、真面目な表情を浮かべると、ぺこりと頭を下げてきた。
「まず、シュージさん。 貴方をこの世界に連れてきたのは私です。 なんの説明もなくこんな形になってしまい、申し訳ありませんでした」
と、シュージがこちらの世界に来てからずっと疑問だった事の答えをあっさりと教えてくれた。
「そうだったんですか…… えっと、貴方は神様という認識で合ってますかね?」
「はい。 私はシュージさんが今いる世界では創造神と呼ばれています。 ただ、たくさんいる神の中の一柱で、地球やその他のいくつかの世界を管理してる存在というのが正しいですかね」
「なるほど……」
「それで、今回シュージさんをこちらの世界に転移させたのには理由がありまして、単刀直入に言うと、地球の食文化を異世界にも伝えたかったんです」
「地球の食文化を、ですか?」
「はい。 というのも、地球の食文化は数多ある世界の中でも群を抜いているんです。 人類という独自の進化を遂げた種族が為せる技と言っていいと思います」
「それを言うなら、僕が今いる世界も同じなのでは?」
「それはそうなのですが、だからと言って地球と同じように食文化が発達するわけでも無いのです。 地球とは違い、魔物という明確な脅威となる存在がいて、その肉などが調理をそこまでせずとも美味しいのが一因ではありますね」
「あー、確かに魔物肉はすごく美味しいですね」
「ですが、だからこそ勿体無いのです。 折角地球と同じような食材はいっぱいあるのに。 それに、私たち神からしても、その世界に生きる生物…… 魔物のような害のある生物は除きますが、それらにはなるべく良い思いをして欲しいですから、そのために地球の食文化を伝えられる存在を救世主として送り込もうと思っていたのです」
「ふむ…… それはなぜ僕だったんですか?」
「シュージさんに決まったのは、まずはしっかりとした料理の技術や知識を有していること。 そして、腕っぷしが強い事ですね。 ご存知の通り、魔物がいる危険な世界ですから、自衛の出来る方が望ましかったのです。 今だから言えますけど、シュージさん、地球にいる料理人の中だと世界一強かったんですよ」
「はは、そうだったんですね」
「で、ここからが先程の謝罪の件に繋がるんですけど、本来はしっかりとシュージさんにこの話をして、了承を得られた後に異世界への転移を行う予定でした。 ですかその…… お恥ずかしい事にミスをしてしまって……」
「神様でもミスとかするんですね?」
「はい…… まずは実験段階で、シュージさんの魂を、影響のない極少量を異世界に飛ばそうとしたところ、加減を間違えて肉体も魂も丸ごと飛ばしてしまって……」
「あー、そうなんですか」
「幸いなことに、転移自体は成功したのですが、地上にいる者に神が過度に干渉する事はルール違反なので、中々連絡も取れず…… 今はこうしてシュージさん側から神にお祈りという形で干渉してくれたので、こうしてお話しできてますが」
「色々神様にもルールとかあるんですね」
「魂を極少量飛ばす実験というのも、色んな許可を得てようやく行えた事で…… あ、も、もちろん、シュージさんが命の危機に陥ったり、不当な扱いを受けてたら、ルール違反でも干渉するつもりでした!」
「それなら安心ですね」
「ですが、見た感じ良き出会いにも恵まれ、シュージさんも楽しそうに日々を過ごせていたので、干渉はしませんでした。 ……それでその、シュージさんはこれからもこちらの世界で過ごしますか? もし元の世界に戻りたいのなら、戻ってもらう事も可能です!」
「うーん、そうですね…… なら僕は、こちらの世界に残ろうと思います」
「えっ、そんなあっさり決めちゃって良いんですか?」
「はい。 もちろん、地球にいた頃も楽しくなかったわけでは無いですが、地球にはもう両親や残してしまった人などもいませんし、こうして世界を渡ったのも、何かの運命だと思いますから」
「シュージさん…… 分かりました。 でも、もし何かあったらいつでもこうして教会に会いに来てください! なんでも力になりますので! 私から干渉は出来ませんけど、シュージさんから来てもらうのはセーフなので!」
「ありがとうございます」
「あ、それと、シュージさんが元いた世界では、シュージさんの事の記録や関わった人からの記憶からは薄れています。 そういえば前、こんなような人がいた気がするけど、誰だったっけ? ぐらいの感じです」
「それで良いと思います。 世話になった食堂の店長や、ジムのオーナーにはちょっと申し訳ないですが」
「でしたら、何かしらの形でシュージさんの感謝の気持ちを伝えておきます! 記憶には残らない形で!」
「おお、至れり尽せりですね」
「こういうのも本来、こちらの世界に来るまでにやるべき事でしたからね…… 重ね重ね、申し訳ありません」
「いえいえ、気にしていませんよ」
「では、とりあえず今日のところはこれぐらいで。 ……実はシュージさんから来てくれたとはいえ、こうして話すのも、ちょっとグレーな事だったりします」
「おや、そんな中、僕のために時間を取ってくれてありがとうございます」
「いえいえ! シュージさんは稀に見るくらい魂が綺麗ですから、きっと他の神達も目をつぶってくれますよ。 気が向いたらまたこうして来てくれると嬉しいです!」
「はい、また来ますね」
シュージがそう言うと、ソフィアは美しい笑顔を向けてくれた。
そして、次に瞬きをした瞬間、そこにソフィアの姿はなく、先程までいた教会の風景に戻っていた。
そんな不思議な体験をしたシュージは、ゆっくりと立ち上がり、教会の出口へと向かい、出る前に一度振り返ってソフィア像にぺこりと頭を下げてから、大切な居場所になった蒼天の風へと帰るのであった。
※※あとがき※※
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返信は気の向いた時にしていますが、しっかり全て読んでます!
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既に買おうと思っていたものは買い終え、後は帰るのみなのだが、以前から気になっていた建物に少し寄ってみることにした。
そこは教会。
見るからに厳かな雰囲気がする立派な建物で、話を聞くにここでは、この世界を創ったとされている、創造神ソフィアが信仰されているそうだ。
ただ、別にそこまで信心深く無い者でも参拝は無料で出来るし、中に入るのは誰でもOKだ。
という事で、シュージは教会の中に入ってみた。
中に入ると、奥にはとても大きなソフィア像が建てられていて、その向こう側には、これまた大きなステンドグラスがキラキラと輝いていた。
周りを見渡してみると、皆あまり言葉は発さず、像の前で祈っている人や、旅の途中と思わしき旅人が長椅子に腰掛けて休んでいる姿も見えた。
せっかく来たのだからと、シュージも近くの椅子に腰掛け、近くの人がやっているように、両手を組み合わせて目を閉じ、祈りの姿勢を取ってみた。
「あっ、来てくれましたね!」
と、次の瞬間、やけに響く声がすぐ近くから聞こえ、シュージはパッと目を開けた。
すると、先程までいた教会と違う、真っ白な空間が目に入り、目の前には桃色のウェーブがかった髪を携えた、優しげな美女が立っていた。
「えっ、あなたは? それにここは…… 教会にいたはずですが……」
「私はソフィアといいます。 ここは外界から切り離された天界…… シュージさんの感覚で言うと天国といった所ですかね?」
「えっと……」
「ああ、急にこんな色々言われても混乱しますよね。 とりあえず、ここで過ごした時間は向こうの時間に反映されませんから、ゆっくり話していきましょう」
そう言うとソフィアは、先程までの微笑みから一転、真面目な表情を浮かべると、ぺこりと頭を下げてきた。
「まず、シュージさん。 貴方をこの世界に連れてきたのは私です。 なんの説明もなくこんな形になってしまい、申し訳ありませんでした」
と、シュージがこちらの世界に来てからずっと疑問だった事の答えをあっさりと教えてくれた。
「そうだったんですか…… えっと、貴方は神様という認識で合ってますかね?」
「はい。 私はシュージさんが今いる世界では創造神と呼ばれています。 ただ、たくさんいる神の中の一柱で、地球やその他のいくつかの世界を管理してる存在というのが正しいですかね」
「なるほど……」
「それで、今回シュージさんをこちらの世界に転移させたのには理由がありまして、単刀直入に言うと、地球の食文化を異世界にも伝えたかったんです」
「地球の食文化を、ですか?」
「はい。 というのも、地球の食文化は数多ある世界の中でも群を抜いているんです。 人類という独自の進化を遂げた種族が為せる技と言っていいと思います」
「それを言うなら、僕が今いる世界も同じなのでは?」
「それはそうなのですが、だからと言って地球と同じように食文化が発達するわけでも無いのです。 地球とは違い、魔物という明確な脅威となる存在がいて、その肉などが調理をそこまでせずとも美味しいのが一因ではありますね」
「あー、確かに魔物肉はすごく美味しいですね」
「ですが、だからこそ勿体無いのです。 折角地球と同じような食材はいっぱいあるのに。 それに、私たち神からしても、その世界に生きる生物…… 魔物のような害のある生物は除きますが、それらにはなるべく良い思いをして欲しいですから、そのために地球の食文化を伝えられる存在を救世主として送り込もうと思っていたのです」
「ふむ…… それはなぜ僕だったんですか?」
「シュージさんに決まったのは、まずはしっかりとした料理の技術や知識を有していること。 そして、腕っぷしが強い事ですね。 ご存知の通り、魔物がいる危険な世界ですから、自衛の出来る方が望ましかったのです。 今だから言えますけど、シュージさん、地球にいる料理人の中だと世界一強かったんですよ」
「はは、そうだったんですね」
「で、ここからが先程の謝罪の件に繋がるんですけど、本来はしっかりとシュージさんにこの話をして、了承を得られた後に異世界への転移を行う予定でした。 ですかその…… お恥ずかしい事にミスをしてしまって……」
「神様でもミスとかするんですね?」
「はい…… まずは実験段階で、シュージさんの魂を、影響のない極少量を異世界に飛ばそうとしたところ、加減を間違えて肉体も魂も丸ごと飛ばしてしまって……」
「あー、そうなんですか」
「幸いなことに、転移自体は成功したのですが、地上にいる者に神が過度に干渉する事はルール違反なので、中々連絡も取れず…… 今はこうしてシュージさん側から神にお祈りという形で干渉してくれたので、こうしてお話しできてますが」
「色々神様にもルールとかあるんですね」
「魂を極少量飛ばす実験というのも、色んな許可を得てようやく行えた事で…… あ、も、もちろん、シュージさんが命の危機に陥ったり、不当な扱いを受けてたら、ルール違反でも干渉するつもりでした!」
「それなら安心ですね」
「ですが、見た感じ良き出会いにも恵まれ、シュージさんも楽しそうに日々を過ごせていたので、干渉はしませんでした。 ……それでその、シュージさんはこれからもこちらの世界で過ごしますか? もし元の世界に戻りたいのなら、戻ってもらう事も可能です!」
「うーん、そうですね…… なら僕は、こちらの世界に残ろうと思います」
「えっ、そんなあっさり決めちゃって良いんですか?」
「はい。 もちろん、地球にいた頃も楽しくなかったわけでは無いですが、地球にはもう両親や残してしまった人などもいませんし、こうして世界を渡ったのも、何かの運命だと思いますから」
「シュージさん…… 分かりました。 でも、もし何かあったらいつでもこうして教会に会いに来てください! なんでも力になりますので! 私から干渉は出来ませんけど、シュージさんから来てもらうのはセーフなので!」
「ありがとうございます」
「あ、それと、シュージさんが元いた世界では、シュージさんの事の記録や関わった人からの記憶からは薄れています。 そういえば前、こんなような人がいた気がするけど、誰だったっけ? ぐらいの感じです」
「それで良いと思います。 世話になった食堂の店長や、ジムのオーナーにはちょっと申し訳ないですが」
「でしたら、何かしらの形でシュージさんの感謝の気持ちを伝えておきます! 記憶には残らない形で!」
「おお、至れり尽せりですね」
「こういうのも本来、こちらの世界に来るまでにやるべき事でしたからね…… 重ね重ね、申し訳ありません」
「いえいえ、気にしていませんよ」
「では、とりあえず今日のところはこれぐらいで。 ……実はシュージさんから来てくれたとはいえ、こうして話すのも、ちょっとグレーな事だったりします」
「おや、そんな中、僕のために時間を取ってくれてありがとうございます」
「いえいえ! シュージさんは稀に見るくらい魂が綺麗ですから、きっと他の神達も目をつぶってくれますよ。 気が向いたらまたこうして来てくれると嬉しいです!」
「はい、また来ますね」
シュージがそう言うと、ソフィアは美しい笑顔を向けてくれた。
そして、次に瞬きをした瞬間、そこにソフィアの姿はなく、先程までいた教会の風景に戻っていた。
そんな不思議な体験をしたシュージは、ゆっくりと立ち上がり、教会の出口へと向かい、出る前に一度振り返ってソフィア像にぺこりと頭を下げてから、大切な居場所になった蒼天の風へと帰るのであった。
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