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#34 暑い日には冷たいうどんを
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「あっちぃ~……」
この日、この辺りは猛暑日となっていた。
蒼天の風には、氷や風の魔石という、魔力を込めると冷たくなったり風を生んだりする不思議な石を使った送風機のような魔道具が至る所に置かれていて、外に比べるとギルド内はかなり涼しくなっている。
ただ、それでも今目の前で机に突っ伏しているガルやシャロと言った獣人組にとってはかなり暑いらしい。
「獣人さんは暑がりなんですねぇ」
「そうね…… 尻尾と耳、取り外したいわ……」
「なぁ、シュージー? 何か涼しくなれる料理とか無ぇの~?」
「こら、そんな無茶言ってシュージを困らせるんじゃないわよ」
「うーん、そうしたら、夜まで今日は暑そうですし、夜は冷たい料理にしましょうか」
「おぉー、流石シュージ!」
「ついでに、ちょっと料理教室のようなこともしましょうか。 ガルさん、シャロさん、もし暇だったら夕方くらいにまた来てくれませんか?」
「別にいいけど、何するんだ?」
「僕の故郷では、後で作るその料理を皆んなで作るイベントみたいなものがよくあったんですよ。 作り方も知れますし、その料理は自分で作るとなぜかは分かりませんがすごく美味しく感じるんですよね」
「ふーん、面白そうね? なら、暇そうなメンバーにも声かけてみるわ」
「助かります」
それから時は進み夕方。
思っていた通り、外はまだかなり暑く、これから帰ってくるメンバーもいるので、さぞ疲れているだろう。
そんな暑い日に食べたい冷たい料理。
という事で、今回作るのはうどんである。
「よし、では始めましょうか」
今回集まったのは、ガルにシャロ、それに加え、カインとピュイ、あとカグラも来てくれた。
「今回作るのはうどんという麺になります。 特徴としては、パスタより太くて歯応えのある感じですね」
「オイラ達は何すればいいんだ?」
「皆さんにはうどんの生地を捏ねたり伸ばしたりしてもらいます。 楽しくもありますが、結構大変なので、交代しながらやりましょう」
とりあえず、皆がくるまでにあらかじめ生地は作っておいた。
簡単に言うと、小麦粉に塩水を何回かに分けて混ぜていき、粉っぽさが無くなったらそれをまとめ、生地を少し休ませればOKだ。
ちなみに、休ませる時にはスライムシートという、ラップに似た道具を使って空気が入らないようにした。
ラップほど薄くは無いが、ピッタリとくっつくような素材なので、ラップのように使っても大丈夫だろう。
ラップと違って高熱を加えると溶けてしまうので、そこは注意だが。
という事で、とりあえずテーブルを使ってまずは生地を伸ばしていく作業からだ。
手打ちうどんと聞くと大変そうに聞こえるかも知れないが、意外と簡単に作る方法もあるので、今回はその方法で作っていく。
「まずはお手本見せますね。 生地を置いたら、手のひらを使ってぐっと伸ばしていって、このくらいになったら両手でしっかり体重をかけるようにしてさらに目一杯伸ばします」
「結構伸びるねー!」
「で、目一杯伸びたら、これを巻いたり畳んだりして再び伸ばしていきます。 まずはこれを何度か繰り返していきましょう」
最初はうどんにコシを生むための作業から入る。
この作業をしっかり行う事で、あのうどん独特のコシが生まれるのだ。
方法としては足で踏む方が楽かも知れないが、ちょっと抵抗あるかもなので、今回は手でやってもらう事にした。
まぁ、体が資本の冒険者という事もあり、皆んな割と余裕で生地を手で伸ばせると思うので、問題ないだろう。
「あれ、なんか固くなってきたな?」
「ほんまやね~」
「お、皆さん早いですね。 そうしたら、こっちのテーブルで今度は麺棒を使って伸ばしていきます。 またお手本見せますね」
「シュージ、なんでそんなにいっぱい粉が撒いてあるの?」
「これは打ち粉と言って、うどんがくっつかないようにするためですね」
「なるほどね」
打ち粉の説明なんかも挟みつつ、シュージは手のひらより少し大きいくらいの生地を麺棒を使って伸ばし始めた。
縦横と生地を回転させながら角が丸い四角形になるように均等に伸ばしていき、元のサイズの2倍くらいになったら、一度麺棒に巻きつけて押し付けるように転がし、最終的には縦横50センチくらいになるまで伸ばしていった。
そして仕上げに、再び麺棒に巻きつけて厚みにムラが無いように伸ばし、大体3ミリくらいの厚さになったら完成だ。
「おお~、上手いもんやね~」
「すごいツルツルだー!」
「こんな感じですかね。 最初のうちはどうしても厚さにムラができちゃったりしますが、多少なら全然問題ないので、頑張ってやってみましょう」
それから再び各自別れ、生地を伸ばす作業に取り掛かっていく。
「シャロ、すげぇヨレヨレだな」
「うっ…… わ、悪かったわね。 こういうのは苦手なのよ……」
「力入れすぎなんじゃないー?」
「カグラさんは上手いね?」
「割と手先は器用やからね~」
生地をこうして伸ばす作業は結構楽しくて、シュージ以外の面々も、あーでもないこーでもないと言い合いながら生地を伸ばしていく。
その光景はシュージからしたら微笑ましいもので、自分の好きな料理を仲間達と一緒にできる事に、とても嬉しい気持ちになっていた。
「よし、生地はそのくらいで大丈夫ですよ。 そうしたらこれを三つ折りにして、切っていきます。今回は3ミリくらいの幅に切り分けていきましょうか」
仲間達のおかげでいい感じに生地が出来上がったので、再び生地に打ち粉を振り、食べやすいサイズに切り分けていく。
「おー、なんかまともに時間かけた料理作るの初めてだったけど、結構上手くできるもんだな」
「シュージの教えが良かったからね」
「皆んなで料理するの楽しかったねー!」
「はは、そう言ってもらえてよかったです」
「どんな味なんだろこれ?」
「確かに、パスタとも違うし、僕の故郷の春雨って麺とも違うね~」
「え、カグラさんの故郷は春雨を食べるんですか?」
「お、シュージも知っとるんか~? 僕の故郷は食文化が結構独特で、辛いものとか酸っぱいものが多いんよ~」
「そうなんですね。 良ければまたその話、聞かせてください」
「全然ええよ~」
カグラは服装からしてどこか中華風な雰囲気を醸し出しており、もしかしたらカグラの故郷は中国に似た食文化なのかもしれない。
そういえば、これも最近気づいた事だが、地球にあったような食材はシュージにとってその時の名前で認識できるようになっていた。
忘れがちだが、この世界の言語は当然地球の言語とは違くて、春雨も恐らく違う名称なのだろうが、シュージにとっては春雨と認識できていた。
恐らくこれは異世界転移による何らかの力が働いてる気はするが、あまり深く考えてもよくわからないので、そんなもんなんだと思う事にしている。
それに、世界を跨いでもカグラの故郷のような、地球と似たような文化になる地域もあるのかと、ちょっと不思議な気分になるシュージだった。
そして、もう夕飯の時間に差し掛かってきていたので、その後、作ったうどんを人数分茹でて、今回はしっかりと冷水で締めた冷たいうどんを作っていく。
つゆは醤油にみりん、あと和風の顆粒出汁を使って作り、ネギと生姜もお好み付けれるように用意し、つゆもしっかり冷ましておく。
そうして出来上がったうどんを皿に盛り付け、つゆはそれぞれ茶碗に注いでつけ麺形式で食べてもらう事にした。
「今日の夜ご飯はうどんという麺料理です。 ネギや生姜はお好みでつゆに入れてみてください」
そんな説明の後、食事が始まった。
「んん! 冷たくて美味い!」
「すごい歯応えがある麺ね? 確かになんか、涼しい気分になれるわ」
今回、うどんを作るきっかけになったガルとシャロを始め、暑い日に食べる冷たいうどんは、こちらの世界でもすぐに受け入れられた。
「美味しー! 普段もシュージのご飯は美味しいけど、なんか今日は嬉しさもあるねー!」
「確かになんか達成感みたいなのがあるよ」
「皆んなが美味そうに食ってるのもなんか嬉しくなってくるな~?」
「シュージが普段嬉しそうに料理したり飯食ったりしてる気持ちが分かったなー」
「結構嬉しいものでしょう?」
「そうね、なんかいい気分」
結果、その食べやすさもあって作った分のうどんはほとんど消化され、今回うどん作りに参加しなかった面々も、今度作るときはやってみたいと言ってくれるようになるのであった。
この日、この辺りは猛暑日となっていた。
蒼天の風には、氷や風の魔石という、魔力を込めると冷たくなったり風を生んだりする不思議な石を使った送風機のような魔道具が至る所に置かれていて、外に比べるとギルド内はかなり涼しくなっている。
ただ、それでも今目の前で机に突っ伏しているガルやシャロと言った獣人組にとってはかなり暑いらしい。
「獣人さんは暑がりなんですねぇ」
「そうね…… 尻尾と耳、取り外したいわ……」
「なぁ、シュージー? 何か涼しくなれる料理とか無ぇの~?」
「こら、そんな無茶言ってシュージを困らせるんじゃないわよ」
「うーん、そうしたら、夜まで今日は暑そうですし、夜は冷たい料理にしましょうか」
「おぉー、流石シュージ!」
「ついでに、ちょっと料理教室のようなこともしましょうか。 ガルさん、シャロさん、もし暇だったら夕方くらいにまた来てくれませんか?」
「別にいいけど、何するんだ?」
「僕の故郷では、後で作るその料理を皆んなで作るイベントみたいなものがよくあったんですよ。 作り方も知れますし、その料理は自分で作るとなぜかは分かりませんがすごく美味しく感じるんですよね」
「ふーん、面白そうね? なら、暇そうなメンバーにも声かけてみるわ」
「助かります」
それから時は進み夕方。
思っていた通り、外はまだかなり暑く、これから帰ってくるメンバーもいるので、さぞ疲れているだろう。
そんな暑い日に食べたい冷たい料理。
という事で、今回作るのはうどんである。
「よし、では始めましょうか」
今回集まったのは、ガルにシャロ、それに加え、カインとピュイ、あとカグラも来てくれた。
「今回作るのはうどんという麺になります。 特徴としては、パスタより太くて歯応えのある感じですね」
「オイラ達は何すればいいんだ?」
「皆さんにはうどんの生地を捏ねたり伸ばしたりしてもらいます。 楽しくもありますが、結構大変なので、交代しながらやりましょう」
とりあえず、皆がくるまでにあらかじめ生地は作っておいた。
簡単に言うと、小麦粉に塩水を何回かに分けて混ぜていき、粉っぽさが無くなったらそれをまとめ、生地を少し休ませればOKだ。
ちなみに、休ませる時にはスライムシートという、ラップに似た道具を使って空気が入らないようにした。
ラップほど薄くは無いが、ピッタリとくっつくような素材なので、ラップのように使っても大丈夫だろう。
ラップと違って高熱を加えると溶けてしまうので、そこは注意だが。
という事で、とりあえずテーブルを使ってまずは生地を伸ばしていく作業からだ。
手打ちうどんと聞くと大変そうに聞こえるかも知れないが、意外と簡単に作る方法もあるので、今回はその方法で作っていく。
「まずはお手本見せますね。 生地を置いたら、手のひらを使ってぐっと伸ばしていって、このくらいになったら両手でしっかり体重をかけるようにしてさらに目一杯伸ばします」
「結構伸びるねー!」
「で、目一杯伸びたら、これを巻いたり畳んだりして再び伸ばしていきます。 まずはこれを何度か繰り返していきましょう」
最初はうどんにコシを生むための作業から入る。
この作業をしっかり行う事で、あのうどん独特のコシが生まれるのだ。
方法としては足で踏む方が楽かも知れないが、ちょっと抵抗あるかもなので、今回は手でやってもらう事にした。
まぁ、体が資本の冒険者という事もあり、皆んな割と余裕で生地を手で伸ばせると思うので、問題ないだろう。
「あれ、なんか固くなってきたな?」
「ほんまやね~」
「お、皆さん早いですね。 そうしたら、こっちのテーブルで今度は麺棒を使って伸ばしていきます。 またお手本見せますね」
「シュージ、なんでそんなにいっぱい粉が撒いてあるの?」
「これは打ち粉と言って、うどんがくっつかないようにするためですね」
「なるほどね」
打ち粉の説明なんかも挟みつつ、シュージは手のひらより少し大きいくらいの生地を麺棒を使って伸ばし始めた。
縦横と生地を回転させながら角が丸い四角形になるように均等に伸ばしていき、元のサイズの2倍くらいになったら、一度麺棒に巻きつけて押し付けるように転がし、最終的には縦横50センチくらいになるまで伸ばしていった。
そして仕上げに、再び麺棒に巻きつけて厚みにムラが無いように伸ばし、大体3ミリくらいの厚さになったら完成だ。
「おお~、上手いもんやね~」
「すごいツルツルだー!」
「こんな感じですかね。 最初のうちはどうしても厚さにムラができちゃったりしますが、多少なら全然問題ないので、頑張ってやってみましょう」
それから再び各自別れ、生地を伸ばす作業に取り掛かっていく。
「シャロ、すげぇヨレヨレだな」
「うっ…… わ、悪かったわね。 こういうのは苦手なのよ……」
「力入れすぎなんじゃないー?」
「カグラさんは上手いね?」
「割と手先は器用やからね~」
生地をこうして伸ばす作業は結構楽しくて、シュージ以外の面々も、あーでもないこーでもないと言い合いながら生地を伸ばしていく。
その光景はシュージからしたら微笑ましいもので、自分の好きな料理を仲間達と一緒にできる事に、とても嬉しい気持ちになっていた。
「よし、生地はそのくらいで大丈夫ですよ。 そうしたらこれを三つ折りにして、切っていきます。今回は3ミリくらいの幅に切り分けていきましょうか」
仲間達のおかげでいい感じに生地が出来上がったので、再び生地に打ち粉を振り、食べやすいサイズに切り分けていく。
「おー、なんかまともに時間かけた料理作るの初めてだったけど、結構上手くできるもんだな」
「シュージの教えが良かったからね」
「皆んなで料理するの楽しかったねー!」
「はは、そう言ってもらえてよかったです」
「どんな味なんだろこれ?」
「確かに、パスタとも違うし、僕の故郷の春雨って麺とも違うね~」
「え、カグラさんの故郷は春雨を食べるんですか?」
「お、シュージも知っとるんか~? 僕の故郷は食文化が結構独特で、辛いものとか酸っぱいものが多いんよ~」
「そうなんですね。 良ければまたその話、聞かせてください」
「全然ええよ~」
カグラは服装からしてどこか中華風な雰囲気を醸し出しており、もしかしたらカグラの故郷は中国に似た食文化なのかもしれない。
そういえば、これも最近気づいた事だが、地球にあったような食材はシュージにとってその時の名前で認識できるようになっていた。
忘れがちだが、この世界の言語は当然地球の言語とは違くて、春雨も恐らく違う名称なのだろうが、シュージにとっては春雨と認識できていた。
恐らくこれは異世界転移による何らかの力が働いてる気はするが、あまり深く考えてもよくわからないので、そんなもんなんだと思う事にしている。
それに、世界を跨いでもカグラの故郷のような、地球と似たような文化になる地域もあるのかと、ちょっと不思議な気分になるシュージだった。
そして、もう夕飯の時間に差し掛かってきていたので、その後、作ったうどんを人数分茹でて、今回はしっかりと冷水で締めた冷たいうどんを作っていく。
つゆは醤油にみりん、あと和風の顆粒出汁を使って作り、ネギと生姜もお好み付けれるように用意し、つゆもしっかり冷ましておく。
そうして出来上がったうどんを皿に盛り付け、つゆはそれぞれ茶碗に注いでつけ麺形式で食べてもらう事にした。
「今日の夜ご飯はうどんという麺料理です。 ネギや生姜はお好みでつゆに入れてみてください」
そんな説明の後、食事が始まった。
「んん! 冷たくて美味い!」
「すごい歯応えがある麺ね? 確かになんか、涼しい気分になれるわ」
今回、うどんを作るきっかけになったガルとシャロを始め、暑い日に食べる冷たいうどんは、こちらの世界でもすぐに受け入れられた。
「美味しー! 普段もシュージのご飯は美味しいけど、なんか今日は嬉しさもあるねー!」
「確かになんか達成感みたいなのがあるよ」
「皆んなが美味そうに食ってるのもなんか嬉しくなってくるな~?」
「シュージが普段嬉しそうに料理したり飯食ったりしてる気持ちが分かったなー」
「結構嬉しいものでしょう?」
「そうね、なんかいい気分」
結果、その食べやすさもあって作った分のうどんはほとんど消化され、今回うどん作りに参加しなかった面々も、今度作るときはやってみたいと言ってくれるようになるのであった。
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