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#33 従魔達との日常
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「にゃぁ~」
「おや、ミニャさんどうしました?」
ある日の昼下がり。
昼食や掃除などの仕事がひと段落して食堂で休んでいたシュージの所へ、ゾラの従魔であるミニャがやって来た。
ミニャは可愛らしい鳴き声を上げながらシュージの足をテシテシすると、くるりと背を向けて食堂の入り口まで歩いていき、入り口で再びシュージの方を振り返った。
どうやらついて来て欲しいようなので、シュージは椅子から立ち上がってミニャの後を追いかけた。
ミニャはシュージがついて来てくれていることを確認すると、てくてくギルド内を進んでいき、庭へ続く扉をぴょんっとジャンプしてドアノブを器用に開けると、そのまま外に出て行った。
シュージもそれに続くと、ミニャはピューっと庭の片隅まで走っていき、やがて小さな車輪がついている箱を自分で押して戻ってきた。
「おや、これは」
その箱には、ボールや猫じゃらしといったおもちゃが入っていて、ミニャはキラキラと顔を輝かせながらシュージの方を見ていた。
どうやら遊んで欲しいみたいだ。
そんなミニャにシュージはほっこりとした気分になりつつ、箱に入っていた布製のボールを手に取ってぽーいっと遠くに投げてみた。
「にゃー!」
ミニャはそれを確認すると、物凄いスピードで走っていってボールに追いつき、何度かテシテシと自分でドリブルして遊んだ後、ボールを咥えて戻ってきた。
「にゃっ!」
「はは、もう一回ですね? それっ」
「にゃあー!」
もう一度ボールを投げると、ミニャはまた同じように走っていった。
それから何度もボール投げてはミニャが持って帰って来てを繰り返し、10往復くらいしたところでミニャはボールを自分で箱の中へしまうと、今度は釣竿のようになっている猫じゃらしを咥えてシュージのところへ持って来た。
それをシュージは受け取り、紐の先に付いている羽根を踊らせるように動かしてみた。
「うにゃっ! にゃうっ!」
それをミニャはぴょんぴょん跳ね回りながら追いかけ、キャッチしたらドヤっとシュージの方に顔を向けてきたり、その隙をついてシュージが羽根を動かすと、再びぴょんぴょん跳ね回って羽根を追いかけ回していた。
「おや、なんだか楽しそうな気持ちが伝わって来たと思ったら」
「あ、ゾラさん」
そんな風にミニャと遊んでいると、主人のゾラがギルドの中から庭へとやって来た。
「ミニャと遊んでくれてたんだね、ありがとう」
「いえいえ。 僕も楽しませてもらってます」
「ガァ」
すると、ゾラの肩に乗っていたナイルがシュージの方へ飛んできて、シュージの頭の上で留まり、モゾモゾと少し動いて腰を落ち着けた。
「ナイルはシュージの頭の上が気に入ったみたいだね」
「はは、光栄ですね」
「シュージは動物に好かれやすいのかい?」
「うーん、特段そういうわけではないと思いますよ」
「ふむ、なら単純にシュージの人柄が気に入ったんだろうね。 後は、美味しい食事をくれるからかな」
ゾラの言う通り、ナイルもミニャもシュージの事はいい人だと判定しているらしく、時々ご飯ももらいにきたりする。
「2匹とも、本能で好まない相手には近寄らないからね。 このギルドでも、こうして遊び相手になったり頭に乗られたりするメンバーの方が少ないくらいだ」
「なんだか嬉しいですね、それは」
「にゃー!」
「ああ、すみません、動かしますね」
「ふふ、ミニャはこうして遊ぶのが大好きでね」
「ミニャさんと比べると、ナイルさんは大人しいですよね」
「そうだね、ナイルは昔からこんな感じだよ」
「そう言えば、ナイルさんはジャイアントクロウという種族名だそうですが、とても小さいですよね?」
「ああ、それは体のサイズを変える魔法で小さくなってるんだよ。 本当のサイズに戻ったら、シュージが背中に5人くらいは余裕で乗れるくらい大きいよ」
「そんなになんですか。 すごいですね」
「もっと仲良くなったら、ナイルの背中に乗れる日も来るかもしれないね」
「それはちょっと楽しみですね」
「ガァガァ」
「ふふ、まだ早いだそうだ」
「はは、残念です」
そんな風にしばらくゾラとその従魔達とのんびりとした時間を過ごすシュージであった。
「おや、ミニャさんどうしました?」
ある日の昼下がり。
昼食や掃除などの仕事がひと段落して食堂で休んでいたシュージの所へ、ゾラの従魔であるミニャがやって来た。
ミニャは可愛らしい鳴き声を上げながらシュージの足をテシテシすると、くるりと背を向けて食堂の入り口まで歩いていき、入り口で再びシュージの方を振り返った。
どうやらついて来て欲しいようなので、シュージは椅子から立ち上がってミニャの後を追いかけた。
ミニャはシュージがついて来てくれていることを確認すると、てくてくギルド内を進んでいき、庭へ続く扉をぴょんっとジャンプしてドアノブを器用に開けると、そのまま外に出て行った。
シュージもそれに続くと、ミニャはピューっと庭の片隅まで走っていき、やがて小さな車輪がついている箱を自分で押して戻ってきた。
「おや、これは」
その箱には、ボールや猫じゃらしといったおもちゃが入っていて、ミニャはキラキラと顔を輝かせながらシュージの方を見ていた。
どうやら遊んで欲しいみたいだ。
そんなミニャにシュージはほっこりとした気分になりつつ、箱に入っていた布製のボールを手に取ってぽーいっと遠くに投げてみた。
「にゃー!」
ミニャはそれを確認すると、物凄いスピードで走っていってボールに追いつき、何度かテシテシと自分でドリブルして遊んだ後、ボールを咥えて戻ってきた。
「にゃっ!」
「はは、もう一回ですね? それっ」
「にゃあー!」
もう一度ボールを投げると、ミニャはまた同じように走っていった。
それから何度もボール投げてはミニャが持って帰って来てを繰り返し、10往復くらいしたところでミニャはボールを自分で箱の中へしまうと、今度は釣竿のようになっている猫じゃらしを咥えてシュージのところへ持って来た。
それをシュージは受け取り、紐の先に付いている羽根を踊らせるように動かしてみた。
「うにゃっ! にゃうっ!」
それをミニャはぴょんぴょん跳ね回りながら追いかけ、キャッチしたらドヤっとシュージの方に顔を向けてきたり、その隙をついてシュージが羽根を動かすと、再びぴょんぴょん跳ね回って羽根を追いかけ回していた。
「おや、なんだか楽しそうな気持ちが伝わって来たと思ったら」
「あ、ゾラさん」
そんな風にミニャと遊んでいると、主人のゾラがギルドの中から庭へとやって来た。
「ミニャと遊んでくれてたんだね、ありがとう」
「いえいえ。 僕も楽しませてもらってます」
「ガァ」
すると、ゾラの肩に乗っていたナイルがシュージの方へ飛んできて、シュージの頭の上で留まり、モゾモゾと少し動いて腰を落ち着けた。
「ナイルはシュージの頭の上が気に入ったみたいだね」
「はは、光栄ですね」
「シュージは動物に好かれやすいのかい?」
「うーん、特段そういうわけではないと思いますよ」
「ふむ、なら単純にシュージの人柄が気に入ったんだろうね。 後は、美味しい食事をくれるからかな」
ゾラの言う通り、ナイルもミニャもシュージの事はいい人だと判定しているらしく、時々ご飯ももらいにきたりする。
「2匹とも、本能で好まない相手には近寄らないからね。 このギルドでも、こうして遊び相手になったり頭に乗られたりするメンバーの方が少ないくらいだ」
「なんだか嬉しいですね、それは」
「にゃー!」
「ああ、すみません、動かしますね」
「ふふ、ミニャはこうして遊ぶのが大好きでね」
「ミニャさんと比べると、ナイルさんは大人しいですよね」
「そうだね、ナイルは昔からこんな感じだよ」
「そう言えば、ナイルさんはジャイアントクロウという種族名だそうですが、とても小さいですよね?」
「ああ、それは体のサイズを変える魔法で小さくなってるんだよ。 本当のサイズに戻ったら、シュージが背中に5人くらいは余裕で乗れるくらい大きいよ」
「そんなになんですか。 すごいですね」
「もっと仲良くなったら、ナイルの背中に乗れる日も来るかもしれないね」
「それはちょっと楽しみですね」
「ガァガァ」
「ふふ、まだ早いだそうだ」
「はは、残念です」
そんな風にしばらくゾラとその従魔達とのんびりとした時間を過ごすシュージであった。
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