73 / 198
魔剣争奪戦編
第71話 レオン&アルバートvsクロス(3)
しおりを挟む
「……遅ぇな、タマコのやつ」
「(´・ω・`)」
(訳:そうですね……)
少し離れると言ってから既に5分以上経過しているのに、タマコは一向に戻ってこない。
時間にうるさい彼女にしては珍しいことであった。
「まさかアイツ……」
「(^・ω・^)?」
(訳:?)
タローは何かを予感した。
けれど、口に出すのを躊躇う。
それを声に出したらーー良からぬことが起こると思ったからだ。
(タマコ……)
タローは、ただ彼女の歩いた方向に鋭い視線を向けるのみであった。
・・・・・・・
・・・・・
・・・
爆音と共に二度目の水柱を上げ、大きな水飛沫が雨のように降り注ぐ。
「イェーイ! やったねレオン!」
面白いほどに作戦が上手くいきテンションが上がる赤髪の妖精。
だが、それに対してレオンの表情は緩んではいなかった。
「それは……どうでしょうね」
「?」
「不意打ちとはいえ爆発は水中です。ダメージは負わせても――」
「――……『決着はつかない』……か?」
レオンとアルバートが振り向くと、そこにはびしょ濡れのクロスが立っていた。
どうやら爆破寸前で水のバリアを張り巡らせたおかげで事なきを得たようだ。
零距離であった右足は完全に守りきれなかったが欠損はしていない。
重度の火傷が見られるため使い物にはならないが、戦闘はまだ続行できる領域だ。
「ヒッヒッヒ……まさか水中に『地雷』を設置するとはな……さすがに面食らったぞ」
不気味な笑い声をあげるクロスであったが、その目は怒りに満ちていた。
殺意がレオンを叩くが、本人は対して気にも留めていない。
「水中なんで『機雷』の方がいいと思ったのですがね……それだと目立つので、地雷型にしてみたんですよ」
良い作戦でしょ? と答えを促すレオンに対し、クロスはイライラを募らせていく。
「……いつの間に罠を仕掛けたッッ!」
語気を荒げて問いかけるクロス。
顎に手をやり考えたレオンは、意外にもその質問に答えた。
「私は”罠系のスキル”でしてね。自分を中心に半径10メートル以内に好きな罠を仕掛けることができるんですよ」
クロスの眉がピクンと跳ねる。
ある程度の予想はできていたが、能力を特定するには材料が少なすぎていた。
会話の中で探るつもりであったが、まさか範囲まで教えるとは予想外。
嬉しい誤算だった。
そして嬉しい誤算はもう一つ続いた。
「ちなみにぼくの魔法は『補助』。ステータスを一定時間2倍にすることだよ!」
腰に手をやり鼻を鳴らす妖精。
レオンはギョッとしてアルバートを見ると、初めて取り乱した。
「あ、アルバート! あなたの能力は言わなくていいんですよ!」
「――あっ! つい調子に乗って!」
「何をしているんですかアナタは!?」
ゴメンと謝るアルバートにレオンは頭を抱えた。
クロスは最初何かの作戦かと怪しんでいたが、レオンとアルバートの反応から純粋なミスだと結論付けた。
(ヒッヒッヒ……これは思わぬ収穫だ!)
真相心理では読めないレオンの思考。
狡猾なレオンのこと、おっちょこちょいなアルバートにも何らかの作戦で読めなくしているのは察しが付く。
おそらく最初に自分のスキルを言ったのはレオンの傲慢さ故。
クロスはレオンより劣っているのだとナメていたのだ。
それにより調子に乗ったアルバートが言わなくていい情報まで漏らした。
過程はどうあれ全てはレオンの油断が招いた失敗である。
「ヒッヒッヒ……自分から能力をバラすとは馬鹿も馬鹿よッッ!」
今度こそ勝機を見出したクロスは今までで一番の大波を起こす。
「調子に乗ったのが運の尽きよ――」
大波は空中に舞い上がり、大きな三叉の槍となった。
「あわわわわ~! これヤバいでしょ!」
その質量にアルバートは目を回し始める。
「落ち着きなさい! どんな攻撃にも必ず隙があります!」
冷静に振る舞うレオンだが、内心では恐怖が渦巻き始めていた。
そしてレオンが攻撃を見極めようとしている最中に、その槍はついに発射された。
「傲慢な人間よ、海の怒りに沈め――大海神の三叉槍!」
荒れ狂う海の如く、その槍は川の水を吸収しながらレオンへと突き進む。
吸収された水は巨大な槍をさらに肥大化させ、川は水嵩を減らしていった。
「ギャアーーーー! レオンやばい、アレはやばいって!」
目玉が飛び出さん勢いで狼狽するアルバート。
レオンも冷や汗が止まらないが、何とか心を落ち着かせ技を見極めることに徹する。
「こういう人は大技を出しがちなんですよ!」
レオンは水の槍――ではなく周りに視線を向けた。
いくら優れた頭脳があるとはいえ、強大な魔法をどうにかする力はない。
ならば自分にできることはただ一つ。
回避行動のみだ。
「――あれだ!」
レオンは後方の地面に罠を設置する。
この罠は踏むと強制的に相手を高く跳ばせるものである。
だが、それは何も相手に踏ませるだけのものではない。
「アルバート! 身体強化を!」
「う、うん! わかった!」
アルバートがレオンに触れ、ステータスを上昇させる。
その状態で設置した罠を強く踏み込むと、レオンは天高く跳び上がった。
「――っギリギリですね!」
跳んだ先には反り立つ岩壁。
レオンは逆手に持った傲慢の魔剣を強く握りしめると、勢いよく壁に突き刺した。
岩壁にぶら下がった瞬間、レオンの身体スレスレで水の三叉槍は通り過ぎて行った。
「――まぁ、こんなものです」
「おおー! スッゲーレオン!」
大海神の三叉槍の巨大さと速さは驚異的だが、真っ直ぐにしか進めないのが幸いであった。
万が一クロスの意思で方向転換した場合のことも考え、ギリギリまで引きつけてから躱したが、追ってこないのを見るに杞憂であったようだ。
「ヨッシャー! ここから反撃開始だー!」
「やれやれ……こちらの苦労も考えて――」
調子のいいアルバートにレオンが頭を悩ませた――その刹那――
「ヒッヒッヒ……掛かった掛かった」
卑しい笑い声が背後から聞こえた。
「――ッッ!?」
レオンが振り返ると、そこに居たのは――狂気の海賊。
「ヒッヒッヒ……死ね、愚者よ――」
迫る強欲の魔剣はレオンの胸を容易く貫いた。
目を見開くレオンを後目に、クロスは刃を引き抜き後方へと下がる。それはレオンがまだ罠を張っている可能性を考慮しての行動だった。
「ぐふっ!」
吐血し、胸から鮮血を散らして落下するレオン。
まともに受け身も取れず、地面に墜落したのが更なるダメージとなり、レオンの意識を奪っていった。
「レオン……レオン!?」
アルバートがレオンを呼ぶが、レオンは倒れ伏したまま動こうとしない。
「ヒッヒッヒ……向かってくる大技に、力のない人間は上へ逃げる。
だがそこには身をかわす所がない。詰めが甘いぞ人間」
レオンが完全に意識を失ったことを確認すると、クロスは足を引きずりながら近付く。
近くには、まるで狙ったかのようにクロスのお目当てである傲慢の魔剣が転がっていた。
「~~~っの!」
魔剣を拾おうとするクロスへアルバートが飛び出す。
しかし、アルバートのステータスではなす術はない。
クロスは片手で受け止めると、そのまま地面へと投げつけた。
「がはっ!」
地面に叩きつけられたアルバートも虚しく意識を失い倒れた。
邪魔が居なくなると、クロスは愉悦に浸りながら傲慢の魔剣を手に取った。
「ヒッヒッヒ……ヒッヒッヒ……ヒィィィィイイイイイヒッッヒッッッッッッヒ!」
眼が血走り、全身に力が入る。
自分でもイカれてると自覚できる声を上げても、クロスの顔は更に歪んでいく。
赤く染まるレオン――
倒れ伏すアルバート――
2人の強者がいたその場所で――
「これで……これで……これでこれでこれでこれで! これでマリアをッッッッッッッッッッッッ!!!!!」
立っていたのは、狂気の魔王ハンター=クロス=トパーズだった。
「(´・ω・`)」
(訳:そうですね……)
少し離れると言ってから既に5分以上経過しているのに、タマコは一向に戻ってこない。
時間にうるさい彼女にしては珍しいことであった。
「まさかアイツ……」
「(^・ω・^)?」
(訳:?)
タローは何かを予感した。
けれど、口に出すのを躊躇う。
それを声に出したらーー良からぬことが起こると思ったからだ。
(タマコ……)
タローは、ただ彼女の歩いた方向に鋭い視線を向けるのみであった。
・・・・・・・
・・・・・
・・・
爆音と共に二度目の水柱を上げ、大きな水飛沫が雨のように降り注ぐ。
「イェーイ! やったねレオン!」
面白いほどに作戦が上手くいきテンションが上がる赤髪の妖精。
だが、それに対してレオンの表情は緩んではいなかった。
「それは……どうでしょうね」
「?」
「不意打ちとはいえ爆発は水中です。ダメージは負わせても――」
「――……『決着はつかない』……か?」
レオンとアルバートが振り向くと、そこにはびしょ濡れのクロスが立っていた。
どうやら爆破寸前で水のバリアを張り巡らせたおかげで事なきを得たようだ。
零距離であった右足は完全に守りきれなかったが欠損はしていない。
重度の火傷が見られるため使い物にはならないが、戦闘はまだ続行できる領域だ。
「ヒッヒッヒ……まさか水中に『地雷』を設置するとはな……さすがに面食らったぞ」
不気味な笑い声をあげるクロスであったが、その目は怒りに満ちていた。
殺意がレオンを叩くが、本人は対して気にも留めていない。
「水中なんで『機雷』の方がいいと思ったのですがね……それだと目立つので、地雷型にしてみたんですよ」
良い作戦でしょ? と答えを促すレオンに対し、クロスはイライラを募らせていく。
「……いつの間に罠を仕掛けたッッ!」
語気を荒げて問いかけるクロス。
顎に手をやり考えたレオンは、意外にもその質問に答えた。
「私は”罠系のスキル”でしてね。自分を中心に半径10メートル以内に好きな罠を仕掛けることができるんですよ」
クロスの眉がピクンと跳ねる。
ある程度の予想はできていたが、能力を特定するには材料が少なすぎていた。
会話の中で探るつもりであったが、まさか範囲まで教えるとは予想外。
嬉しい誤算だった。
そして嬉しい誤算はもう一つ続いた。
「ちなみにぼくの魔法は『補助』。ステータスを一定時間2倍にすることだよ!」
腰に手をやり鼻を鳴らす妖精。
レオンはギョッとしてアルバートを見ると、初めて取り乱した。
「あ、アルバート! あなたの能力は言わなくていいんですよ!」
「――あっ! つい調子に乗って!」
「何をしているんですかアナタは!?」
ゴメンと謝るアルバートにレオンは頭を抱えた。
クロスは最初何かの作戦かと怪しんでいたが、レオンとアルバートの反応から純粋なミスだと結論付けた。
(ヒッヒッヒ……これは思わぬ収穫だ!)
真相心理では読めないレオンの思考。
狡猾なレオンのこと、おっちょこちょいなアルバートにも何らかの作戦で読めなくしているのは察しが付く。
おそらく最初に自分のスキルを言ったのはレオンの傲慢さ故。
クロスはレオンより劣っているのだとナメていたのだ。
それにより調子に乗ったアルバートが言わなくていい情報まで漏らした。
過程はどうあれ全てはレオンの油断が招いた失敗である。
「ヒッヒッヒ……自分から能力をバラすとは馬鹿も馬鹿よッッ!」
今度こそ勝機を見出したクロスは今までで一番の大波を起こす。
「調子に乗ったのが運の尽きよ――」
大波は空中に舞い上がり、大きな三叉の槍となった。
「あわわわわ~! これヤバいでしょ!」
その質量にアルバートは目を回し始める。
「落ち着きなさい! どんな攻撃にも必ず隙があります!」
冷静に振る舞うレオンだが、内心では恐怖が渦巻き始めていた。
そしてレオンが攻撃を見極めようとしている最中に、その槍はついに発射された。
「傲慢な人間よ、海の怒りに沈め――大海神の三叉槍!」
荒れ狂う海の如く、その槍は川の水を吸収しながらレオンへと突き進む。
吸収された水は巨大な槍をさらに肥大化させ、川は水嵩を減らしていった。
「ギャアーーーー! レオンやばい、アレはやばいって!」
目玉が飛び出さん勢いで狼狽するアルバート。
レオンも冷や汗が止まらないが、何とか心を落ち着かせ技を見極めることに徹する。
「こういう人は大技を出しがちなんですよ!」
レオンは水の槍――ではなく周りに視線を向けた。
いくら優れた頭脳があるとはいえ、強大な魔法をどうにかする力はない。
ならば自分にできることはただ一つ。
回避行動のみだ。
「――あれだ!」
レオンは後方の地面に罠を設置する。
この罠は踏むと強制的に相手を高く跳ばせるものである。
だが、それは何も相手に踏ませるだけのものではない。
「アルバート! 身体強化を!」
「う、うん! わかった!」
アルバートがレオンに触れ、ステータスを上昇させる。
その状態で設置した罠を強く踏み込むと、レオンは天高く跳び上がった。
「――っギリギリですね!」
跳んだ先には反り立つ岩壁。
レオンは逆手に持った傲慢の魔剣を強く握りしめると、勢いよく壁に突き刺した。
岩壁にぶら下がった瞬間、レオンの身体スレスレで水の三叉槍は通り過ぎて行った。
「――まぁ、こんなものです」
「おおー! スッゲーレオン!」
大海神の三叉槍の巨大さと速さは驚異的だが、真っ直ぐにしか進めないのが幸いであった。
万が一クロスの意思で方向転換した場合のことも考え、ギリギリまで引きつけてから躱したが、追ってこないのを見るに杞憂であったようだ。
「ヨッシャー! ここから反撃開始だー!」
「やれやれ……こちらの苦労も考えて――」
調子のいいアルバートにレオンが頭を悩ませた――その刹那――
「ヒッヒッヒ……掛かった掛かった」
卑しい笑い声が背後から聞こえた。
「――ッッ!?」
レオンが振り返ると、そこに居たのは――狂気の海賊。
「ヒッヒッヒ……死ね、愚者よ――」
迫る強欲の魔剣はレオンの胸を容易く貫いた。
目を見開くレオンを後目に、クロスは刃を引き抜き後方へと下がる。それはレオンがまだ罠を張っている可能性を考慮しての行動だった。
「ぐふっ!」
吐血し、胸から鮮血を散らして落下するレオン。
まともに受け身も取れず、地面に墜落したのが更なるダメージとなり、レオンの意識を奪っていった。
「レオン……レオン!?」
アルバートがレオンを呼ぶが、レオンは倒れ伏したまま動こうとしない。
「ヒッヒッヒ……向かってくる大技に、力のない人間は上へ逃げる。
だがそこには身をかわす所がない。詰めが甘いぞ人間」
レオンが完全に意識を失ったことを確認すると、クロスは足を引きずりながら近付く。
近くには、まるで狙ったかのようにクロスのお目当てである傲慢の魔剣が転がっていた。
「~~~っの!」
魔剣を拾おうとするクロスへアルバートが飛び出す。
しかし、アルバートのステータスではなす術はない。
クロスは片手で受け止めると、そのまま地面へと投げつけた。
「がはっ!」
地面に叩きつけられたアルバートも虚しく意識を失い倒れた。
邪魔が居なくなると、クロスは愉悦に浸りながら傲慢の魔剣を手に取った。
「ヒッヒッヒ……ヒッヒッヒ……ヒィィィィイイイイイヒッッヒッッッッッッヒ!」
眼が血走り、全身に力が入る。
自分でもイカれてると自覚できる声を上げても、クロスの顔は更に歪んでいく。
赤く染まるレオン――
倒れ伏すアルバート――
2人の強者がいたその場所で――
「これで……これで……これでこれでこれでこれで! これでマリアをッッッッッッッッッッッッ!!!!!」
立っていたのは、狂気の魔王ハンター=クロス=トパーズだった。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
マヨマヨ~迷々の旅人~
雪野湯
ファンタジー
誰でもよかった系の人に刺されて笠鷺燎は死んだ。(享年十四歳・男)
んで、あの世で裁判。
主文・『前世の罪』を償っていないので宇宙追放→次元の狭間にポイッ。
襲いかかる理不尽の連続。でも、土壇場で運良く異世界へ渡る。
なぜか、黒髪の美少女の姿だったけど……。
オマケとして剣と魔法の才と、自分が忘れていた記憶に触れるという、いまいち微妙なスキルもついてきた。
では、才能溢れる俺の初クエストは!?
ドブ掃除でした……。
掃除はともかく、異世界の人たちは良い人ばかりで居心地は悪くない。
故郷に帰りたい気持ちはあるけど、まぁ残ってもいいかなぁ、と思い始めたところにとんだ試練が。
『前世の罪』と『マヨマヨ』という奇妙な存在が、大切な日常を壊しやがった。
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる