1，ストックホルムのイルカさん

2，アジスアベレバの花景色

大鱈燦(だいたらさん)　
燦々(さんさん)

花鳥風月(かちょうふうげつ)

(冬景色)ふゆげしき



あ、この作品好きだなー
静子は画店に来ていました。



最近はまっていることと云えば、
ハーブティーに午後は
ゆっくりお気に入りのレコードを聴く




「流行りのドレスはお嫌いですか?」
洋服屋で声をかけられるまでさっきの絵が忘れられなくて

ヒト 深り　(自分の世界に没頭)

「帰りに花を一輪 買っておこうかしら」

そんな事を心に思っていた矢先にふと目にとまった


海岸線にある
すこしくたびれた 電灯






「アジスアベレバの花景色に咲く花は」
「私に幸せを運ぶであろう。」

「そこ、台詞が違いますわね、正しくは、アジスアベハですわよ。」


砂浜でカニとヤドカリ
それから今日の宿がないヤドカリ、宿無しカリとでも呼びましょうか
3匹のかたまりの群れが舞台稽古をしておりました。


おっと、アジスアベハじゃったか。
そこの台詞は重要なので間違わないでくださる。

そうじゃな

そっと花を片手のハサミが大きくない方のハサミでつかんでひょいっと
花束を抱き抱えたところでした。

カニにとってはカニの花束は大きな、、、

あらあら、ご自分隠れてますわよ。

それではどなたが花束を渡すのかわからないですこと。


ちょきちょきちょきっと器用にハサミを使い花束を少し小さくしてみました。


こんな感じでどうかな

、、、
まーいとこでしょう。


よし、では台詞と一緒に


「アジスアベハの花景色に咲く花は」
「私に幸せを運ぶであろう。」

今度は完璧に云えました。
次は花束を渡す場面です。「You me ?」

「ははは、何あれ」

静子は遠目にみていてクスクス笑っています。
カニが持つと花束の魅力よりも カニの可愛らしさに目がいっちゃうなんてね、、、

「カニーがんばれーっ!!」

花束を使うシーンも
無事に段取り通りに進めれて一安心


次はどんな場面がくるんだろ。
少し期待している静子をよそに

少し疲れた様子のカニさん。


よっと、、

花束を持って肩凝りとはいえんからな。

ザーザーっ。
少し波が近づいてきました。
もうすぐ満潮の時間です。



おやおやもうこんな時間ですか。
ささ、お早く次の場面に取りかからないと今日はもう終いですわよ。

このところカラスの被害もありますからね、

そうそう、、、ほんとカラス達には困ったものだわ。


何でも光る指輪を探しているとかで、

光る指輪、、、

タロンマロンの涙の事じゃな。
カニさんくわしーっ

まー、長生きしとるんでな。

次章「タロンマロンの涙」