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籠の鳥
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サーシャロッドは苛々と爪先でテーブルを叩いていた。
サーシャロッドが泉の妖精の城の聖堂へ駆けつけたとき、カモミールの姫がわんわん泣いていた。
その場にいた泉の王子をはじめ、尾が黒く変色した妖精を捕えて、祭壇の奥に見つけた空間の亀裂を消して黒い水晶を浄化したあとで、カモミールの姫を助け起こすと、しゃくりあげながらエレノアが消えたという。
どういうことかとカモミールの姫を問いただせば、彼女を助けようとして、エレノアが空間の亀裂に飲み込まれてしまったらしい。
空間の亀裂は、どこにつながっているのかわからない。同じ亀裂を通っても、毎回同じ場所にたどり着くわけではない。だが、おそらく人間かいとつながっているはずだと判断したサーシャロッドが、泉の妖精の女王にあとを任せて人間界に降りようとしたところで――、邪魔が入った。
フレイディーベルグだ。
神は安易に人の世に降りてはいけない。降りることができるのは、特別な結界が張られている祝福の聖堂のみ。理由は、強すぎる神の力は人間界に良くも悪くも強い影響を及ぼしてしまうからだ。
遥か昔からの決まり事で――、フレイディーベルグが止めに入ったのも、わかるけれど。
(いつもごろごろしているだけのくせして、こういうときだけ敏感になる――)
神が二人いるのは、それぞれを監視するためだ。
もちろん、ほかにも理由があるが、主に、どちらかの神が暴走した時の抑止力として存在する。
サーシャロッドは別に暴走しているわけではないが――、理を無視して強引に人間界に降りようとするのが問題なのはわかっている。
わかってはいるが――、妻がいなくなって何もせずにいられる夫がいるはずないだろう!?
だが、フレイディーベルグが出てきたのならば、どうすることもできない。強引に向かおうとすれば、太陽の神は力ずくでも押さえつけようとするだろう。自分の世界で神二人の力がぶつかるなど――想像するだけでゾッとする。おそらく、この月の宮の大半が破壊されるはずだ。
サーシャロッドは苛々しなが地上のポールを連れに行き、青水晶を粉末にして飲ませるという方法で変質した妖精たちを元に戻した。
正気に返った泉の王子は、真っ青な顔でカモミールの姫に謝っていたが、理由が理由なので仕方がないと、カモミールの姫は最終的に彼を許した。
魚の姿から人に近い姿に、泉の王子が姿を変えたところを見ると、いつ代替わりを行ってもおかしくないだろう。
泉の妖精の姿は半魚人や魚人など様々だが、昔から、泉の妖精の長となるべく妖精は、魚人の姿で生まれてから人に近い姿へ変質する。
女王は腰から下が魚の尾の姿をしているが、妖精の王子が腰から下も人と同じように二本の足が生えているのは、彼の父親が野原の妖精だからだろう。
泉の王子は今回のことの責任を取って、しばらく自主謹慎するとのことだが、謹慎を解いたころに代替わりを行うのではなかろうか。
そして、サーシャロッドは月の宮殿に戻って来たのだが、監視するようにフレイディーベルグがついてきて、イライラしているのだ。
「君のことだから、何か小癪な手を使いそうだからねー」
「小癪とはなんだ、小癪とは!」
「とにかく、エレノアを追いかけるのは禁止だよ」
サーシャロッドの額に青筋が浮く。
一秒でも早くエレノアを探しに行きたいのに、目の前のフレイディーベルグが邪魔で仕方がない。
「大丈夫、そろそろ――」
フレイディーベルグは、ラーファオの煎れた茶に口をつけた。
エレノアがいなくなったなどリーファに知らせて、ショックで腹の子に何かがあったら大変なので、リーファと、必然的にそばにいるユアンには知らせていない。
だが、このまま隠し通し続けることも難しいので、妻と子の安全のため、ラーファオとしても早くエレノアを探しに行きたいところだ。
サーシャロッドの苛立ちも理解できて、ラーファオも自然とフレイディーベルグに向ける視線がきつくなる。
サーシャロッドが動けないのならば、自分が人間界に降りて探してもいい――、ラーファオがそう言いかけたときだった。
「お待たせいたしましたわ!」
波打つ金髪に、ルビーのような赤い瞳。豊満な胸を強調するようにざっくりと胸元のあいたドレスを着た妖艶な美女が微笑みながら入ってきた。彼女はなぜかその首には飼い猫や飼い犬につけるような真っ赤な首輪がつけて、そこから垂れる短い鎖と、胸の谷間に挟むように下ろしている。フレイディーベルグの妻――龍族の、リリアローズだ。
サーシャロッドは怪訝そうな顔をしたが、リリアローズは笑顔を崩さない。
「エレノアちゃんの居場所がわかりましたわ!」
「なに!?」
サーシャロッドがガタンと椅子を鳴らして立ち上がる。
フレイディーベルグは隣に座った妻の頭を撫でた。
「よしよし、いい子だねリリー」
まるでペットのような扱いに、サーシャロッドは顔を微かにしかめたが、フレイディーベルグの異様な趣味と言うか性癖と言うか変態性はよくわかっているので何も言わない。
リリアローズは夫に褒められてポッと頬を染め、口を開いた。
「人間界にいる眷属たちに調べていただきましたの」
龍族は妖精と違って人間界に降りることはないが、人間界で眷属が暮らしている。まあ――姿から想像はできるだろうが、トカゲとか蛇とかの爬虫類だ。彼らはときとして太陽の宮で暮らす龍族のかわりにそのあたりを歩き回り、必要な情報を届けてくれるらしい。
サーシャロッドはリリアローズに詰め寄った。
「それで、エレノアはどこだ!」
リリアローズはにっこりと微笑んで、こう言った。
「ご安心くださいませ! エレノアちゃんは、元婚約者様のところにいらっしゃいますわ」
――ご安心できる要素は、どこにもなかった。
サーシャロッドが泉の妖精の城の聖堂へ駆けつけたとき、カモミールの姫がわんわん泣いていた。
その場にいた泉の王子をはじめ、尾が黒く変色した妖精を捕えて、祭壇の奥に見つけた空間の亀裂を消して黒い水晶を浄化したあとで、カモミールの姫を助け起こすと、しゃくりあげながらエレノアが消えたという。
どういうことかとカモミールの姫を問いただせば、彼女を助けようとして、エレノアが空間の亀裂に飲み込まれてしまったらしい。
空間の亀裂は、どこにつながっているのかわからない。同じ亀裂を通っても、毎回同じ場所にたどり着くわけではない。だが、おそらく人間かいとつながっているはずだと判断したサーシャロッドが、泉の妖精の女王にあとを任せて人間界に降りようとしたところで――、邪魔が入った。
フレイディーベルグだ。
神は安易に人の世に降りてはいけない。降りることができるのは、特別な結界が張られている祝福の聖堂のみ。理由は、強すぎる神の力は人間界に良くも悪くも強い影響を及ぼしてしまうからだ。
遥か昔からの決まり事で――、フレイディーベルグが止めに入ったのも、わかるけれど。
(いつもごろごろしているだけのくせして、こういうときだけ敏感になる――)
神が二人いるのは、それぞれを監視するためだ。
もちろん、ほかにも理由があるが、主に、どちらかの神が暴走した時の抑止力として存在する。
サーシャロッドは別に暴走しているわけではないが――、理を無視して強引に人間界に降りようとするのが問題なのはわかっている。
わかってはいるが――、妻がいなくなって何もせずにいられる夫がいるはずないだろう!?
だが、フレイディーベルグが出てきたのならば、どうすることもできない。強引に向かおうとすれば、太陽の神は力ずくでも押さえつけようとするだろう。自分の世界で神二人の力がぶつかるなど――想像するだけでゾッとする。おそらく、この月の宮の大半が破壊されるはずだ。
サーシャロッドは苛々しなが地上のポールを連れに行き、青水晶を粉末にして飲ませるという方法で変質した妖精たちを元に戻した。
正気に返った泉の王子は、真っ青な顔でカモミールの姫に謝っていたが、理由が理由なので仕方がないと、カモミールの姫は最終的に彼を許した。
魚の姿から人に近い姿に、泉の王子が姿を変えたところを見ると、いつ代替わりを行ってもおかしくないだろう。
泉の妖精の姿は半魚人や魚人など様々だが、昔から、泉の妖精の長となるべく妖精は、魚人の姿で生まれてから人に近い姿へ変質する。
女王は腰から下が魚の尾の姿をしているが、妖精の王子が腰から下も人と同じように二本の足が生えているのは、彼の父親が野原の妖精だからだろう。
泉の王子は今回のことの責任を取って、しばらく自主謹慎するとのことだが、謹慎を解いたころに代替わりを行うのではなかろうか。
そして、サーシャロッドは月の宮殿に戻って来たのだが、監視するようにフレイディーベルグがついてきて、イライラしているのだ。
「君のことだから、何か小癪な手を使いそうだからねー」
「小癪とはなんだ、小癪とは!」
「とにかく、エレノアを追いかけるのは禁止だよ」
サーシャロッドの額に青筋が浮く。
一秒でも早くエレノアを探しに行きたいのに、目の前のフレイディーベルグが邪魔で仕方がない。
「大丈夫、そろそろ――」
フレイディーベルグは、ラーファオの煎れた茶に口をつけた。
エレノアがいなくなったなどリーファに知らせて、ショックで腹の子に何かがあったら大変なので、リーファと、必然的にそばにいるユアンには知らせていない。
だが、このまま隠し通し続けることも難しいので、妻と子の安全のため、ラーファオとしても早くエレノアを探しに行きたいところだ。
サーシャロッドの苛立ちも理解できて、ラーファオも自然とフレイディーベルグに向ける視線がきつくなる。
サーシャロッドが動けないのならば、自分が人間界に降りて探してもいい――、ラーファオがそう言いかけたときだった。
「お待たせいたしましたわ!」
波打つ金髪に、ルビーのような赤い瞳。豊満な胸を強調するようにざっくりと胸元のあいたドレスを着た妖艶な美女が微笑みながら入ってきた。彼女はなぜかその首には飼い猫や飼い犬につけるような真っ赤な首輪がつけて、そこから垂れる短い鎖と、胸の谷間に挟むように下ろしている。フレイディーベルグの妻――龍族の、リリアローズだ。
サーシャロッドは怪訝そうな顔をしたが、リリアローズは笑顔を崩さない。
「エレノアちゃんの居場所がわかりましたわ!」
「なに!?」
サーシャロッドがガタンと椅子を鳴らして立ち上がる。
フレイディーベルグは隣に座った妻の頭を撫でた。
「よしよし、いい子だねリリー」
まるでペットのような扱いに、サーシャロッドは顔を微かにしかめたが、フレイディーベルグの異様な趣味と言うか性癖と言うか変態性はよくわかっているので何も言わない。
リリアローズは夫に褒められてポッと頬を染め、口を開いた。
「人間界にいる眷属たちに調べていただきましたの」
龍族は妖精と違って人間界に降りることはないが、人間界で眷属が暮らしている。まあ――姿から想像はできるだろうが、トカゲとか蛇とかの爬虫類だ。彼らはときとして太陽の宮で暮らす龍族のかわりにそのあたりを歩き回り、必要な情報を届けてくれるらしい。
サーシャロッドはリリアローズに詰め寄った。
「それで、エレノアはどこだ!」
リリアローズはにっこりと微笑んで、こう言った。
「ご安心くださいませ! エレノアちゃんは、元婚約者様のところにいらっしゃいますわ」
――ご安心できる要素は、どこにもなかった。
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