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雪の女王からの招待状
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雪、という単語は知っている。
サランシェス国でも、北の国境付近にある山脈地帯では降ると聞く。
それは白く、冷たく、綿のように柔らかいらしいが、エレノアが暮らしていた公爵家の領地や王都では、少なくともエレノアが生まれてから育った十八年間は一度も見ていない。
(雪……)
月の宮は一年を通してほとんど気候が変わらないそうだ。
エレノアが暮らすサーシャロッドの月の宮殿の周りは一年中温かいまるで春のような気候に包まれている。
それとは逆に、雪の妖精が暮らすノーウィン山――通称氷の山の周りは、一年を通してひんやりと冷たい冬の気候で、頻繁に雪が降っているそうだ。
雪というのはどんなものだろう。招待状が届いたと言うからには、直接目にすることができるのだろうか。
「楽しそうですわね、エレノア様」
ティータイムの用意をしながら、エレノアがウキウキしているのがわかったのだろう。リーファが優しく微笑んだ。
まったく自覚がないのだが、エレノアの表情は以前よりもずっと豊かになったそうだ。サーシャロッドは嬉しそうだが、おかげで手に取るように考えていることが読まれてしまって、エレノアは少し恥ずかしい。
マカロンが甘いので、少し濃い目のストレートティーの準備をしていたエレノアは、思わず手を止めて頬をおさえた。
「ゆ、ゆるんでますか?」
「何かいいことでもありましたの?」
いいことは――どうだろう。これからあるかもしれないし、ないかもしれない。でもわくわくする気持ちは止められなくて、リーファにこっそりと打ち明けた。
「ああ、それはきっと雪まつりの招待状ですわね」
「雪まつり?」
「ええ。雪でいろいろな像を作ったり、建物を作ってみたり。雪の妖精たちのお祭りですのよ」
「リーファも行ったことがあるんですか?」
「何度かは。サーシャロッド様は毎年ご招待されていらっしゃいますわね」
エレノアはこぽこぽとティーポットに湯を注いだ。
「わ、わたしも、連れて行ってくれるでしょうか……」
できることならついて行きたいなと、連れて行ってくれないかなとエレノアはそわそわする。
雪ももちろん見たいけれど、サーシャロッドと一緒にお出かけは、カモミールの姫の結婚式以外でしたことがない。
一人で留守番も淋しいし、一緒に行きたい。
逆におとなしく待っていろと言われたら落ち込んでしまうかもしれない。
エレノアは茶葉を蒸らしながら、留守番をしているように言われる可能性があることに思い至ってしゅんとなった。
「さっきから、何を百面相しているんだ」
笑いを含んだ声がして、エレノアはふわりと背後から抱きしめられた。
顔を見なくてももちろん声でわかって、エレノアが「サーシャ様」とつぶやくと、ちゅっと頭のてっぺんにキスが落ちる。
抱きしめられて動けなくなったエレノアのかわりにリーファが紅茶をティーカップに注いでくれて、エレノアはソファに腰を下ろしたサーシャロッドに膝の上に抱え上げられた。
ティータイムのときは、サーシャロッドの膝の上がすっかり定位置だ。
エレノアが雪の妖精の女王からの招待状について打ち明けられなくてもじもじしていると、リーファが笑いながら口を開いた。
「そろそろ雪まつりの時期ですわねってお話ししていましたの」
どうぞ、と紅茶を差し出されて、サーシャロッドがティーカップに口をつける。
「ああ、招待状が来ていたな」
ぴくん、とエレノアの耳が震えた。
そわそわとサーシャロッドを仰ぎ見ると、彼は小さく吹き出した。
「行きたいのか?」
「……はい」
小さく頷くと、サーシャロッドがエレノアの頭を撫でた。
「そうだな。今年はどうするか悩んでいたんだが、お前が行きたいのなら行こうか」
どうやら、エレノアを置いて雪まつりに参加するのは心配だったらしく、彼女が行かないと言えば出席を断るつもりだったそうだ。
「リーファはどうする? エレノアを連れて行くなら車を出すが、お前たちも行くか?」
車、と聞いてエレノアは首をひねった。馬車のようなものだろうか。歩いて行ける範囲のカモミールの妖精たちが暮らす泉のそばや、ヤマユリの妖精たちが暮らす裏山にしか言ったことがないから、エレノアはよくわからない。
リーファはそうですわね、と頬に手を当ててから、「ラーファオに訊いてみますわ」と答えた。ラーファオは寒いところが苦手だそうなので、もしかしたら嫌がるかもしれない、と。
サーシャロッドはマカロンを一つつまむと、エレノアの口に押し込みながら、そう言えばと話題を変えた。
「妖精たちはどうした。いつもうるさいくらいなのに、今日は姿を見せないな」
言われてみれば、いつもティータイムの時間には決まって姿を見せる妖精たちが一人もいない。
リーファも気になったようで、妖精の姿を探して窓の外を覗き込み、「珍しいこともありますわね」とつぶやいたその時だった。
「わー! 待て! 待てったら! そんなものを持ち込むな―――!」
ラーファオの慌てたような叫び声と、バタバタバタと大きな足音が響いてきて、エレノアたちは妖精が入って来てもいいようにと開け放たれている部屋の扉の方に視線を向ける。
「やめろ! せめて庭におけ! こら―――!」
しかし、ラーファオの制止も聞かず、部屋になだれ込んできたのは妖精たちで。
「えれのあー!」
「みてみてー!」
「すっごいでしょー!」
「おっきいのできたよ!」
「じしんさくぅ!」
「ゆきだるまのようせいに、まけないー!」
「ぼくらだって、やればできるー!」
得意げに話しながら妖精たちが運んできたものを見て、エレノアは目を丸くした。
何十人もの妖精たちが運んできたのは、エレノアの身長ほどもある大きさの真っ白い塊で、それを部屋の中央にどん! と据えた妖精たちは、一仕事終えたとばかりに額の汗をぬぐう。
「あー、おもかった!」
「すっごいでしょー!」
「ゆきうさぎっていうんだって」
「はっぱがちいさいから、耳のところはえだにしたけどー」
「つめたかったけど、おもしろかったー!」
突然部屋の中に巨大な白い雪の塊を投じられて、さすがのリーファも固まっている。
ウサギというには、あまりにお粗末な巨大な雪の塊に枝を差しただけの物体に、エレノアも二の句を継ぐことができない。
(……雪?)
雪、らしい。
想像していたものとはなんだかちょっと違う気もするが、この白い塊は雪らしい。
サーシャロッドが額に手をあてて、肩で息をしながら部屋に飛び込んできたラーファオは頭を抱えていた。
「お前ら、こんなものを運び込んで、溶けたら部屋が水浸しじゃないか!」
ラーファオが妖精たちに説教をはじめるが、彼らにそんな理屈は通じない。
「えれのあー、さわってー!」
「すっごくつめたいのー!」
「ほらほらはやくー!」
早く早くと袖を引かれて、エレノアはサーシャロッドの膝から降りる。
恐る恐る手を伸ばして雪の塊の表面をさわり、
「冷たい……!」
氷のような冷たさと、見た目よりも柔らかい質感に、ぱっと目を輝かせた。
「えれのあ、わらったー!」
妖精たちがきゃいきゃいと騒ぎ出す横で、エレノアはこれが「雪」かと一人感動する。
そんな妖精たちとエレノアの様子に、ラーファオのぐったりとしたつぶやきが落ちた。
「これ、誰が後始末をするんだ……」
サランシェス国でも、北の国境付近にある山脈地帯では降ると聞く。
それは白く、冷たく、綿のように柔らかいらしいが、エレノアが暮らしていた公爵家の領地や王都では、少なくともエレノアが生まれてから育った十八年間は一度も見ていない。
(雪……)
月の宮は一年を通してほとんど気候が変わらないそうだ。
エレノアが暮らすサーシャロッドの月の宮殿の周りは一年中温かいまるで春のような気候に包まれている。
それとは逆に、雪の妖精が暮らすノーウィン山――通称氷の山の周りは、一年を通してひんやりと冷たい冬の気候で、頻繁に雪が降っているそうだ。
雪というのはどんなものだろう。招待状が届いたと言うからには、直接目にすることができるのだろうか。
「楽しそうですわね、エレノア様」
ティータイムの用意をしながら、エレノアがウキウキしているのがわかったのだろう。リーファが優しく微笑んだ。
まったく自覚がないのだが、エレノアの表情は以前よりもずっと豊かになったそうだ。サーシャロッドは嬉しそうだが、おかげで手に取るように考えていることが読まれてしまって、エレノアは少し恥ずかしい。
マカロンが甘いので、少し濃い目のストレートティーの準備をしていたエレノアは、思わず手を止めて頬をおさえた。
「ゆ、ゆるんでますか?」
「何かいいことでもありましたの?」
いいことは――どうだろう。これからあるかもしれないし、ないかもしれない。でもわくわくする気持ちは止められなくて、リーファにこっそりと打ち明けた。
「ああ、それはきっと雪まつりの招待状ですわね」
「雪まつり?」
「ええ。雪でいろいろな像を作ったり、建物を作ってみたり。雪の妖精たちのお祭りですのよ」
「リーファも行ったことがあるんですか?」
「何度かは。サーシャロッド様は毎年ご招待されていらっしゃいますわね」
エレノアはこぽこぽとティーポットに湯を注いだ。
「わ、わたしも、連れて行ってくれるでしょうか……」
できることならついて行きたいなと、連れて行ってくれないかなとエレノアはそわそわする。
雪ももちろん見たいけれど、サーシャロッドと一緒にお出かけは、カモミールの姫の結婚式以外でしたことがない。
一人で留守番も淋しいし、一緒に行きたい。
逆におとなしく待っていろと言われたら落ち込んでしまうかもしれない。
エレノアは茶葉を蒸らしながら、留守番をしているように言われる可能性があることに思い至ってしゅんとなった。
「さっきから、何を百面相しているんだ」
笑いを含んだ声がして、エレノアはふわりと背後から抱きしめられた。
顔を見なくてももちろん声でわかって、エレノアが「サーシャ様」とつぶやくと、ちゅっと頭のてっぺんにキスが落ちる。
抱きしめられて動けなくなったエレノアのかわりにリーファが紅茶をティーカップに注いでくれて、エレノアはソファに腰を下ろしたサーシャロッドに膝の上に抱え上げられた。
ティータイムのときは、サーシャロッドの膝の上がすっかり定位置だ。
エレノアが雪の妖精の女王からの招待状について打ち明けられなくてもじもじしていると、リーファが笑いながら口を開いた。
「そろそろ雪まつりの時期ですわねってお話ししていましたの」
どうぞ、と紅茶を差し出されて、サーシャロッドがティーカップに口をつける。
「ああ、招待状が来ていたな」
ぴくん、とエレノアの耳が震えた。
そわそわとサーシャロッドを仰ぎ見ると、彼は小さく吹き出した。
「行きたいのか?」
「……はい」
小さく頷くと、サーシャロッドがエレノアの頭を撫でた。
「そうだな。今年はどうするか悩んでいたんだが、お前が行きたいのなら行こうか」
どうやら、エレノアを置いて雪まつりに参加するのは心配だったらしく、彼女が行かないと言えば出席を断るつもりだったそうだ。
「リーファはどうする? エレノアを連れて行くなら車を出すが、お前たちも行くか?」
車、と聞いてエレノアは首をひねった。馬車のようなものだろうか。歩いて行ける範囲のカモミールの妖精たちが暮らす泉のそばや、ヤマユリの妖精たちが暮らす裏山にしか言ったことがないから、エレノアはよくわからない。
リーファはそうですわね、と頬に手を当ててから、「ラーファオに訊いてみますわ」と答えた。ラーファオは寒いところが苦手だそうなので、もしかしたら嫌がるかもしれない、と。
サーシャロッドはマカロンを一つつまむと、エレノアの口に押し込みながら、そう言えばと話題を変えた。
「妖精たちはどうした。いつもうるさいくらいなのに、今日は姿を見せないな」
言われてみれば、いつもティータイムの時間には決まって姿を見せる妖精たちが一人もいない。
リーファも気になったようで、妖精の姿を探して窓の外を覗き込み、「珍しいこともありますわね」とつぶやいたその時だった。
「わー! 待て! 待てったら! そんなものを持ち込むな―――!」
ラーファオの慌てたような叫び声と、バタバタバタと大きな足音が響いてきて、エレノアたちは妖精が入って来てもいいようにと開け放たれている部屋の扉の方に視線を向ける。
「やめろ! せめて庭におけ! こら―――!」
しかし、ラーファオの制止も聞かず、部屋になだれ込んできたのは妖精たちで。
「えれのあー!」
「みてみてー!」
「すっごいでしょー!」
「おっきいのできたよ!」
「じしんさくぅ!」
「ゆきだるまのようせいに、まけないー!」
「ぼくらだって、やればできるー!」
得意げに話しながら妖精たちが運んできたものを見て、エレノアは目を丸くした。
何十人もの妖精たちが運んできたのは、エレノアの身長ほどもある大きさの真っ白い塊で、それを部屋の中央にどん! と据えた妖精たちは、一仕事終えたとばかりに額の汗をぬぐう。
「あー、おもかった!」
「すっごいでしょー!」
「ゆきうさぎっていうんだって」
「はっぱがちいさいから、耳のところはえだにしたけどー」
「つめたかったけど、おもしろかったー!」
突然部屋の中に巨大な白い雪の塊を投じられて、さすがのリーファも固まっている。
ウサギというには、あまりにお粗末な巨大な雪の塊に枝を差しただけの物体に、エレノアも二の句を継ぐことができない。
(……雪?)
雪、らしい。
想像していたものとはなんだかちょっと違う気もするが、この白い塊は雪らしい。
サーシャロッドが額に手をあてて、肩で息をしながら部屋に飛び込んできたラーファオは頭を抱えていた。
「お前ら、こんなものを運び込んで、溶けたら部屋が水浸しじゃないか!」
ラーファオが妖精たちに説教をはじめるが、彼らにそんな理屈は通じない。
「えれのあー、さわってー!」
「すっごくつめたいのー!」
「ほらほらはやくー!」
早く早くと袖を引かれて、エレノアはサーシャロッドの膝から降りる。
恐る恐る手を伸ばして雪の塊の表面をさわり、
「冷たい……!」
氷のような冷たさと、見た目よりも柔らかい質感に、ぱっと目を輝かせた。
「えれのあ、わらったー!」
妖精たちがきゃいきゃいと騒ぎ出す横で、エレノアはこれが「雪」かと一人感動する。
そんな妖精たちとエレノアの様子に、ラーファオのぐったりとしたつぶやきが落ちた。
「これ、誰が後始末をするんだ……」
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