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燃え落ちた橋

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 私は、今この時よりも百年ほど前、スラム街の貧しい家の、三男坊として生を受けた。

 私の兄弟は上に二人、下に一人、どれも男児がいたがどの子も病弱で、一番上の兄は三歳のとき、二番目の兄は六歳のとき、下の弟は生まれてすぐにこの世を去った。

 私も体の弱さは例外ではなく、十を過ぎるまではよく熱を出していた。

 幸いなことに私はほかの兄弟たちと違ってこの世を去ることはなかったが、私を待っていたのは貧乏との戦いだった。

 私は父の顔を木炭で描かれた小さな肖像画の中でしか知らない。

 母は未婚で私を産み落とし、父は母が一番下の弟を身ごもってすぐにいずこかに消え去ったという。

 一番下の弟と一つしか違わなかった私は、当然父のことを覚えていない。

 だが、父を知らないことを私は淋しいと思ったことはなかった。

 母は、たった一人残された私をとても愛してくれたし、幼いころ病弱だった私は、なぜか十三を過ぎるころには昔が嘘のように元気になって、身体能力はあっという間に周りの子供の上を行った。

 私は母を養うために必死で働き、気がついたらひと財産を築いていた。

 十八を過ぎたとき、私は築いた財産でスラム街の外に家を買った。

 二十歳を過ぎたとき、私は一人の女性と恋に落ちた。

 二十二でその女性と結婚し、私と妻は私の母とともに三人で暮らした。

 幸せだった。子供には恵まれなかったが、私は妻とともに徐々に年老いながら生を全うするのだと、この時は疑っていなかった――
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