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弟子にしてほしいんですが、だめですか?
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イリアが説明を終えると、魔女は驚いたようだったが、しばらくすると納得した。
「なるほど。未来のあたしはアレを渡したんだね。……あんた、相当な覚悟があったんだねぇ」
アマルベルダはソファに腰を下ろして、パチンと指を鳴らした。直後、テーブルの上には紅茶の入った二つのティーカップと、山盛りのクッキーの入った皿が現れた。
イリアは驚いて、湯気の立つ紅茶をまじまじと見つめた。
「何をしてるんだい。ずっと立ったままでいるつもりかい? こっちにおいでよ」
アマルベルダに呼ばれて、イリアは彼女の向かいにのソファに腰を下ろした。帽子をくわえた白狐ポチがぴょんとイリアの膝に飛び乗った。
「ありがとう、狐さん」
ポチに帽子を返してもらったイリアが礼を言うと、彼は得意そうな顔をした後、イリアの膝の上で丸くなった。
アマルベルダはティーカップに口をつけながら、
「未来であたしがあんたに渡した薬はね、本当に覚悟がないとただの毒だったんだよ。自分のしたこととはいえ、未来のあたしもなかなか意地が悪いねぇ。まあ、こうしてあんたがここにいるってことは、あたしもあんたの覚悟を知って渡したんだろうけどねぇ」
「あなたには、感謝しているんです。あれがないとわたしは――、未来のわたしは、あのあとどうなっていたか」
「ふぅん。それで、わざわざ礼を言いに来た、ってわけじゃないんだろう?」
魔女はクッキーを一枚つまむと、口の中に放り込んだ。
イリアは頷いて、真剣な表情になった。
「わたしは、もう二度とあんな未来を見たくないんです」
「うん。それで?」
「だから、クラヴィスを守る力がほしいんです。わたしは彼を、絶対に守ってみせる」
今度こそ失わないと、イリアは口を引き結ぶ。
そして、勢いよく頭を下げた。
「わたしを――、弟子にしてください!」
アマルベルダはあんぐりと口を開けた。
「なるほど。未来のあたしはアレを渡したんだね。……あんた、相当な覚悟があったんだねぇ」
アマルベルダはソファに腰を下ろして、パチンと指を鳴らした。直後、テーブルの上には紅茶の入った二つのティーカップと、山盛りのクッキーの入った皿が現れた。
イリアは驚いて、湯気の立つ紅茶をまじまじと見つめた。
「何をしてるんだい。ずっと立ったままでいるつもりかい? こっちにおいでよ」
アマルベルダに呼ばれて、イリアは彼女の向かいにのソファに腰を下ろした。帽子をくわえた白狐ポチがぴょんとイリアの膝に飛び乗った。
「ありがとう、狐さん」
ポチに帽子を返してもらったイリアが礼を言うと、彼は得意そうな顔をした後、イリアの膝の上で丸くなった。
アマルベルダはティーカップに口をつけながら、
「未来であたしがあんたに渡した薬はね、本当に覚悟がないとただの毒だったんだよ。自分のしたこととはいえ、未来のあたしもなかなか意地が悪いねぇ。まあ、こうしてあんたがここにいるってことは、あたしもあんたの覚悟を知って渡したんだろうけどねぇ」
「あなたには、感謝しているんです。あれがないとわたしは――、未来のわたしは、あのあとどうなっていたか」
「ふぅん。それで、わざわざ礼を言いに来た、ってわけじゃないんだろう?」
魔女はクッキーを一枚つまむと、口の中に放り込んだ。
イリアは頷いて、真剣な表情になった。
「わたしは、もう二度とあんな未来を見たくないんです」
「うん。それで?」
「だから、クラヴィスを守る力がほしいんです。わたしは彼を、絶対に守ってみせる」
今度こそ失わないと、イリアは口を引き結ぶ。
そして、勢いよく頭を下げた。
「わたしを――、弟子にしてください!」
アマルベルダはあんぐりと口を開けた。
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