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第二部第五章 政治戦争
悪貨の効用
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「……あのどうして少なすぎるんですか?」
セバスチャンは昭弥とシャイロックに尋ねた。
現物の価値が三分の一になった金貨を、現金貨の三倍発行するのだ。
単純計算で、帝国は現在発行されている金貨の倍の収入が手に入る。
何より今までより金が半分しか無い悪貨が大量に世の中に出回ることになる。
「金貨の量が多すぎませんか」
「いや、今のデフレを考えると少なすぎる」
「? どういう事ですか?」
「今の不況を簡単に言うと物の遣り取りが増えたけど、金貨の量が増えないから、物価が下がっているんだ」
幾ら物が溢れていても、金が無ければ買えない。
現金が無くてタバコや飴、缶詰などを通貨代わりに使う場所も、現代社会ではある。
通貨が少なすぎて人々に回ってこないのだ。
「つまり迅速に決済が出来ないし、物の価値を計る指標が無いので、買い物がしにくい」
「だからといって価値の低い悪貨を使うなんて」
「ああ、確かに悪貨と言うけど、この場合は結構使えるんだよね」
「どうしてです?」
「悪貨というのは、中に含まれる金が少ないので、価値が低いという意味で使っているだろう」
「はい?」
疑わしげにセバスチャンが昭弥達を見た。
「けど、発行量で見た時は、非常に多いので皆が持てる。発行量が多いと言うことは、貨幣の需要を満たすことが出来るので、貨幣が不足している今は非常に良い。発行当初はインフレで混乱するけど、満遍なく行き渡れば安定するよ。それに金が増えることで多くの人が持てるから活発になるよ」
江戸時代において文化が発展した時代は、異論はあるものの元禄年間と化政年間と言われている。
教科書でも紹介される事の多い、そのどちらの時代も金の含有量が低く、発行枚数の多い小判が出回った時期だった。
それまでが八〇%程だったのが六〇%以下に下がるいわゆる悪貨だが、発行が多かったので地方への浸透が広がって商業が盛んになった。商業が盛んになって、人々に余裕が生まれ余暇を楽しむようになり文化が花開いた。
幕府は風紀の乱れとか浪費だとして贅沢禁止令を出して台無しにしてしまったが。
割り増しを求められたという話もあるが、発行時の一時的なインフレとも考えられ、全体的な物価を確認する必要があるだろう。
「更に、貨幣の価値が低いと細かい買い物も出来る」
「? どういう事です?」
「セバスチャン、金貨を持っているか?」
「はい」
「銀貨銅貨は?」
「勿論、持っています」
「何で? 金貨で殆ど買えるだろう」
「確かにそうですが、細かい買い物が……あ」
「そ、あまりにも価値がありすぎる通貨というのは、結構使い勝手が悪いんだ。細かい買い物が出来ないからね。銅貨一枚で買える果物を金貨一枚で買おうとすると百個もやって来てしまう。細かいお金は必要だよ」
江戸時代の初期に慶長大判と呼ばれる小判一〇枚分の価値のある金貨が発行されたが、あまり使用されず、廃止になったことがある。
「けど、高額取引には必要では」
「その時は手形による決済や、銀行での口座取引を行えば良いんだよ。手数料が掛かるけど高額であればあるほど微々たる物だ」
「けど、少ないと言いましたよね」
「ああ、現在の経済状況では足りない」
シャイロックが口を挟んで説明した。
「小麦一〇袋が金貨一〇枚で買えたが、今は金が不足して金貨が五枚しか用意できない。なので金貨の量を三倍に増やすのだ。なので使える金貨は一五枚になった。だが、小麦の方も鉄道によって大量に用意出来るようになって、小麦三〇袋が送られつつある。なので前とあまり変わらない状況になりつつある」
「つまり……」
「発行額以上に物が溢れているので状況が変わらない」
シャイロックは嘆息するように答えた。
「しかも、今後は今以上に生産力が上がりそうなんだ。だから、今回の金貨が増えても、日々悪化して行くね」
「ウチのように銀行券、定額通貨、銀行券や信用創造で増やせないんですか?」
銀行に預けた金が貸し出され、更に貸し出された金が預けられ、また貸し出しに回る。
そうすると預けた金、預金と貸し出した金、貸出金の合計が元の金より増えることを信用創造という。
更に銀行券も、換金出来るが、便利なため換金に来る人は少ない。そのため、換金用に用意している金以上に銀行券を発行出来る。
「それも元になる金貨が無ければダメだよ。信用の源泉が帝国の金貨だから、それを用意出来ないと、信用創造も銀行券も不可能じゃないけど無理をする事になる。それにやり過ぎると、いざって言うときに現金が不足して信用不安に陥って、金の遣り取りが出来なくなって不渡りや換金不能、倒産になって経済は大混乱だ」
一枚の金貨を三枚四枚と見かけ上増やすことで、大きな取引が出来るが、一〇枚二〇枚に増えると、不渡りが出たとき損害が大きくなりやすい。
だから、あまり増やさないように銀行に貸出額と預金額の内一定の割合で現金を用意することを法律で決めている。
銀行券も一定以上の倍率で発行することを禁止していた。
王国で独自に金貨が発行出来れば良いのだが、それは帝国によって禁止されていた。
「まあ、三倍の量の通貨が出てきたんで、多少はマシになるかな」
「でも人々が受け入れますかね」
「前の金貨はいくらか残るだろうね。けど、換金せざるを得ないだろうね」
「どうしてです?」
「他に通貨が無いからね。帝国内で商売をするには帝国の通貨を使用するしか無いから。他国と言っても帝国の他にこれだけの金貨を発行出来る国は無いし、換金も難しいから」
江戸幕府ほどではないが、帝国が外国と貿易することが少ないので、他国の通貨が入ってくる余地が無い。
一般市民レベルで代替出来る通貨が無いのが現状だ。
「つまり、嫌でも帝国の通貨を使用しなければならない状況だね」
悪政を敷く国の国民が逃げようにも貧しすぎて、あるいは他国へ行く術を持たないために住み続けるようなものだ。
「まあ、帝国にしては今回は珍しくまともな政策だね」
「でも、発行量が足りないんですよね」
「そうだね。最初はインフレ、物価が上がるだろうけど、直ぐに元に戻って安くなるだろうね。金貨を新しく供給出来ないから今後も物価は下がり続けるだろうし」
鉄道によって物産を運びやすくなり物が消費地に集まって、物が溢れるようになっている。これでは、何時までたってもデフレがやって来るだろう。
それを回避する手段もあるのだが、王国では出来ない。
「で、どうするんですか?」
「そうだね。これは帝国が解決するべき問題だから、帝国でない僕たちは、とりあえず色々買いますか」
セバスチャンは昭弥とシャイロックに尋ねた。
現物の価値が三分の一になった金貨を、現金貨の三倍発行するのだ。
単純計算で、帝国は現在発行されている金貨の倍の収入が手に入る。
何より今までより金が半分しか無い悪貨が大量に世の中に出回ることになる。
「金貨の量が多すぎませんか」
「いや、今のデフレを考えると少なすぎる」
「? どういう事ですか?」
「今の不況を簡単に言うと物の遣り取りが増えたけど、金貨の量が増えないから、物価が下がっているんだ」
幾ら物が溢れていても、金が無ければ買えない。
現金が無くてタバコや飴、缶詰などを通貨代わりに使う場所も、現代社会ではある。
通貨が少なすぎて人々に回ってこないのだ。
「つまり迅速に決済が出来ないし、物の価値を計る指標が無いので、買い物がしにくい」
「だからといって価値の低い悪貨を使うなんて」
「ああ、確かに悪貨と言うけど、この場合は結構使えるんだよね」
「どうしてです?」
「悪貨というのは、中に含まれる金が少ないので、価値が低いという意味で使っているだろう」
「はい?」
疑わしげにセバスチャンが昭弥達を見た。
「けど、発行量で見た時は、非常に多いので皆が持てる。発行量が多いと言うことは、貨幣の需要を満たすことが出来るので、貨幣が不足している今は非常に良い。発行当初はインフレで混乱するけど、満遍なく行き渡れば安定するよ。それに金が増えることで多くの人が持てるから活発になるよ」
江戸時代において文化が発展した時代は、異論はあるものの元禄年間と化政年間と言われている。
教科書でも紹介される事の多い、そのどちらの時代も金の含有量が低く、発行枚数の多い小判が出回った時期だった。
それまでが八〇%程だったのが六〇%以下に下がるいわゆる悪貨だが、発行が多かったので地方への浸透が広がって商業が盛んになった。商業が盛んになって、人々に余裕が生まれ余暇を楽しむようになり文化が花開いた。
幕府は風紀の乱れとか浪費だとして贅沢禁止令を出して台無しにしてしまったが。
割り増しを求められたという話もあるが、発行時の一時的なインフレとも考えられ、全体的な物価を確認する必要があるだろう。
「更に、貨幣の価値が低いと細かい買い物も出来る」
「? どういう事です?」
「セバスチャン、金貨を持っているか?」
「はい」
「銀貨銅貨は?」
「勿論、持っています」
「何で? 金貨で殆ど買えるだろう」
「確かにそうですが、細かい買い物が……あ」
「そ、あまりにも価値がありすぎる通貨というのは、結構使い勝手が悪いんだ。細かい買い物が出来ないからね。銅貨一枚で買える果物を金貨一枚で買おうとすると百個もやって来てしまう。細かいお金は必要だよ」
江戸時代の初期に慶長大判と呼ばれる小判一〇枚分の価値のある金貨が発行されたが、あまり使用されず、廃止になったことがある。
「けど、高額取引には必要では」
「その時は手形による決済や、銀行での口座取引を行えば良いんだよ。手数料が掛かるけど高額であればあるほど微々たる物だ」
「けど、少ないと言いましたよね」
「ああ、現在の経済状況では足りない」
シャイロックが口を挟んで説明した。
「小麦一〇袋が金貨一〇枚で買えたが、今は金が不足して金貨が五枚しか用意できない。なので金貨の量を三倍に増やすのだ。なので使える金貨は一五枚になった。だが、小麦の方も鉄道によって大量に用意出来るようになって、小麦三〇袋が送られつつある。なので前とあまり変わらない状況になりつつある」
「つまり……」
「発行額以上に物が溢れているので状況が変わらない」
シャイロックは嘆息するように答えた。
「しかも、今後は今以上に生産力が上がりそうなんだ。だから、今回の金貨が増えても、日々悪化して行くね」
「ウチのように銀行券、定額通貨、銀行券や信用創造で増やせないんですか?」
銀行に預けた金が貸し出され、更に貸し出された金が預けられ、また貸し出しに回る。
そうすると預けた金、預金と貸し出した金、貸出金の合計が元の金より増えることを信用創造という。
更に銀行券も、換金出来るが、便利なため換金に来る人は少ない。そのため、換金用に用意している金以上に銀行券を発行出来る。
「それも元になる金貨が無ければダメだよ。信用の源泉が帝国の金貨だから、それを用意出来ないと、信用創造も銀行券も不可能じゃないけど無理をする事になる。それにやり過ぎると、いざって言うときに現金が不足して信用不安に陥って、金の遣り取りが出来なくなって不渡りや換金不能、倒産になって経済は大混乱だ」
一枚の金貨を三枚四枚と見かけ上増やすことで、大きな取引が出来るが、一〇枚二〇枚に増えると、不渡りが出たとき損害が大きくなりやすい。
だから、あまり増やさないように銀行に貸出額と預金額の内一定の割合で現金を用意することを法律で決めている。
銀行券も一定以上の倍率で発行することを禁止していた。
王国で独自に金貨が発行出来れば良いのだが、それは帝国によって禁止されていた。
「まあ、三倍の量の通貨が出てきたんで、多少はマシになるかな」
「でも人々が受け入れますかね」
「前の金貨はいくらか残るだろうね。けど、換金せざるを得ないだろうね」
「どうしてです?」
「他に通貨が無いからね。帝国内で商売をするには帝国の通貨を使用するしか無いから。他国と言っても帝国の他にこれだけの金貨を発行出来る国は無いし、換金も難しいから」
江戸幕府ほどではないが、帝国が外国と貿易することが少ないので、他国の通貨が入ってくる余地が無い。
一般市民レベルで代替出来る通貨が無いのが現状だ。
「つまり、嫌でも帝国の通貨を使用しなければならない状況だね」
悪政を敷く国の国民が逃げようにも貧しすぎて、あるいは他国へ行く術を持たないために住み続けるようなものだ。
「まあ、帝国にしては今回は珍しくまともな政策だね」
「でも、発行量が足りないんですよね」
「そうだね。最初はインフレ、物価が上がるだろうけど、直ぐに元に戻って安くなるだろうね。金貨を新しく供給出来ないから今後も物価は下がり続けるだろうし」
鉄道によって物産を運びやすくなり物が消費地に集まって、物が溢れるようになっている。これでは、何時までたってもデフレがやって来るだろう。
それを回避する手段もあるのだが、王国では出来ない。
「で、どうするんですか?」
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