夕陽など見えない

十三歳の少年・雷梧は、一般の兵卒だった。
偶然に軍功をあげた彼は、節度使・安禄山に見いだされ、幼いながら将軍職に就く。
記念にと連れて行ってもらった長安の都で、雷梧は美しい舞姫の姉妹に出会い、心をときめかせた。
やがて、唐に平和をもたらすためにと義軍を発した安禄山に従い、雷梧は将軍として兵を率いる。
正しい道を進んでいると信じていた雷梧であったが、やがて、安禄山が己の野望のために叛乱したことを知り、迷い、揺れ始める。
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