お人好し魔女に恋をした人喰い魔獣

西の国では魔の付く者が嫌われ、人里離れて生きていた。嫌われていたのはその国に君臨する魔王と魔女のビスカだった。ビスカは嵐の日に生まれた西の国では有名な『災厄の子ども』だった。
 ある晩のことだった。ビスカは火事で焼け野原となった村から少年を助け出した。彼を連れ帰り介抱するのだが、その子どもの正体は空腹に耐え切れず洞窟から出てきた魔獣だった……!そうとは知らずに魔獣を弟子として迎えたビスカ。彼に名を与え、衣食住の他に知識を与えた。次第に魔獣はビスカに特別な感情を抱くようになっていく……
 
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