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新たな世界に
キャッチ&ファイアー
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私は一人訓練で森に入っている。
腰袋に小石を念の為いくつか入れてるが、武器は、特に持って無い。
「キャッチ」
そう逆命中は手元に引き寄せるスキルなので、そういうことにした。
まぁ別に言葉は発しなくてもいいんだけどね。
木の枝に実っている柑橘系の実が飛んで来た。
「ファイアー」木の実は、又木の幹に向かって飛んでゆき、幹にぶつかりグシャッと潰れて飛び散った。
そういえば、水でも高速に当てれば金属だって切れるのよね。
再び、木の実を超高速で幹に当てると、木を粉砕した。
地面から50センチ程残して木が
無くなった。
「キャッチ」
「ズオオオオ」切り株が根っこから掘り起こされて、浮き上がってきた。
「キャッチとファイアー、よく考えてみたら何でも自由に動かせるみたい。
空も飛べるって神がチラッと言ったわよね………」
試しに自分自身を小石としてイメージして、遠くに見える崖の上に飛ばす想像をしたら………
いきなり周りの景色が飛ぶ。私の体は放物線を描いて、崖の上に向かって飛んでいた。
徐々にスピードをゆるめ、ゆっくりと着地をした。
「ふぅ~」
初めての飛行体験で緊張していた。
でも
徐々に、嬉しさが湧いてきて
「やったぁ~ 飛べた!飛べたわ!」
崖の上で子供のようにぴょんぴょんジャンプして、一人ではしゃいだ。
次は、あの木の枝、次はあの草原。
私は飛ぶのが楽しくて、アチコチと飛び回った。
もうそろそろ陽も暮れる頃、50メートルほど先に、数匹のギガンテスが居た。
「キャッチ」
ギガンテスは「アニメかい」ってツッコミを入れたくなるようなポーズ〈直立でかかとでブレーキかけてる〉でこちらに引き寄せられる。
射程距離に来た時にアッパーカットを繰り出す。
あ ゴメン
ボディーブローのつもりだったけど、身長差でローブローになってしまった。
ギガンテスは、大きなこん棒を残して、股間を押さえて吹っ飛んでいった。
残りのギガンテスは回れ右をして逃げようとした。
「やっぱ馬鹿ね」
ぶっ飛ばしたギガンテスのこん棒を拾い、アンダースローで投げつけた。
数匹のギガンテスが将棋倒しの様に吹っ飛んだが、二匹残してしまった。
スプリットかぁ
「キャッチ」
こん棒を回収して、2投目を投げる。
残り二匹のギガンテスが吹っ飛んだ。
「よし、これでスペアね」
魔石をキャッチで回収して、コロニーに戻ることにした。
空を飛ぶ時には、目標を見て、そこに向かって自分を飛ばすけれど、平べったい所や見通しのきかない森の中では、目標が近くてそばにしか飛べない。
まぁ普通に駆け出しても、馬より速いんだけどね。
コロニーの中に着地すると、私を見て、お婆さんが手を合わせている。
「メグミです。よろしくおねがいします。」
「ああ、次の満月の人ね。やっぱ学者肌な人みたいね。
ちょっとフライングだけど、あなたには直ぐに取り掛かって欲しい事が有るから。治療させて。」
メグミは典型的な腰の曲がったお婆さんだ。
私が背中から腰にかけてさすってあげると背中がピンとのびた。
続けて、股関節と膝を治療して、最後に、濁ってて見にくそうな瞳を治療した。
そこまでで1分もかからない。
「う 嘘みたい!目がよく見える。体も痛くないわ。
レイ様 ありがとうございます。」
「まだ若返らせた訳じゃないから、無理しないでよ。
骨はもろいし、筋力も弱いからね。
毎日散歩をしてね。」
「かしこまりました。
それで、私に直ぐに取り掛からせたいお仕事とは、何でしょう」
「メインコンピューターを破壊する方法を考えて。
多分金庫室みたいにガードされてると思うの。
どうやってたどり着くかも含めてね。
スマートに決める必要は無いから、障害物は、バンバンぶっ壊してもいいから。
ヒムラは、発電所の制圧から先は、考えて無いみたいだから、メグミお願いね。資料は出来るだけ集めて渡すから。」
通りすがりのジジババをちょっとだけ治療して、自分のテントに
!!!
ジジババがいっぱい待ち伏せしてる。
まぁ予想してたことだけどね。
みんな、どっかしら具合悪いのよね。
30分程であらかた治療を終わらせたが、1人帰ろうとしないお婆さんがいる。
「どうされました?まだ何処か痛いのかな?」
「他の人が居ない所で相談させてください。」
お婆さんをテントに招き入れた。
「うちの旦那の腰をこないだアンタに治してもらってから、旦那が張り切って、困るのよ」
「張り切って困るとは?」
「夜の話」
「あ ああ 腰が良くなったらそっちも元気に………」
「旦那のことは、嫌いじゃないけど、その、痛いのよ、それで辛くて、でもあまり拒否するのも可哀想だし、他の女のところには行って欲しくないし、わたしはどうしたら。」
「わかりました。感度を良くして、濡れやすくしましょうか
それとも、旦那さんが大人しくなる方が良いですか?」
「最初の方で、おねがいします」
明日から、治療に来るお婆さん増えるだろうなぁ~
わたしは、プライバシー確保の為に今のテントは治療場所として残しておき、コロニーから離れた森の中にツリーハウスを作ることにした。
腰袋に小石を念の為いくつか入れてるが、武器は、特に持って無い。
「キャッチ」
そう逆命中は手元に引き寄せるスキルなので、そういうことにした。
まぁ別に言葉は発しなくてもいいんだけどね。
木の枝に実っている柑橘系の実が飛んで来た。
「ファイアー」木の実は、又木の幹に向かって飛んでゆき、幹にぶつかりグシャッと潰れて飛び散った。
そういえば、水でも高速に当てれば金属だって切れるのよね。
再び、木の実を超高速で幹に当てると、木を粉砕した。
地面から50センチ程残して木が
無くなった。
「キャッチ」
「ズオオオオ」切り株が根っこから掘り起こされて、浮き上がってきた。
「キャッチとファイアー、よく考えてみたら何でも自由に動かせるみたい。
空も飛べるって神がチラッと言ったわよね………」
試しに自分自身を小石としてイメージして、遠くに見える崖の上に飛ばす想像をしたら………
いきなり周りの景色が飛ぶ。私の体は放物線を描いて、崖の上に向かって飛んでいた。
徐々にスピードをゆるめ、ゆっくりと着地をした。
「ふぅ~」
初めての飛行体験で緊張していた。
でも
徐々に、嬉しさが湧いてきて
「やったぁ~ 飛べた!飛べたわ!」
崖の上で子供のようにぴょんぴょんジャンプして、一人ではしゃいだ。
次は、あの木の枝、次はあの草原。
私は飛ぶのが楽しくて、アチコチと飛び回った。
もうそろそろ陽も暮れる頃、50メートルほど先に、数匹のギガンテスが居た。
「キャッチ」
ギガンテスは「アニメかい」ってツッコミを入れたくなるようなポーズ〈直立でかかとでブレーキかけてる〉でこちらに引き寄せられる。
射程距離に来た時にアッパーカットを繰り出す。
あ ゴメン
ボディーブローのつもりだったけど、身長差でローブローになってしまった。
ギガンテスは、大きなこん棒を残して、股間を押さえて吹っ飛んでいった。
残りのギガンテスは回れ右をして逃げようとした。
「やっぱ馬鹿ね」
ぶっ飛ばしたギガンテスのこん棒を拾い、アンダースローで投げつけた。
数匹のギガンテスが将棋倒しの様に吹っ飛んだが、二匹残してしまった。
スプリットかぁ
「キャッチ」
こん棒を回収して、2投目を投げる。
残り二匹のギガンテスが吹っ飛んだ。
「よし、これでスペアね」
魔石をキャッチで回収して、コロニーに戻ることにした。
空を飛ぶ時には、目標を見て、そこに向かって自分を飛ばすけれど、平べったい所や見通しのきかない森の中では、目標が近くてそばにしか飛べない。
まぁ普通に駆け出しても、馬より速いんだけどね。
コロニーの中に着地すると、私を見て、お婆さんが手を合わせている。
「メグミです。よろしくおねがいします。」
「ああ、次の満月の人ね。やっぱ学者肌な人みたいね。
ちょっとフライングだけど、あなたには直ぐに取り掛かって欲しい事が有るから。治療させて。」
メグミは典型的な腰の曲がったお婆さんだ。
私が背中から腰にかけてさすってあげると背中がピンとのびた。
続けて、股関節と膝を治療して、最後に、濁ってて見にくそうな瞳を治療した。
そこまでで1分もかからない。
「う 嘘みたい!目がよく見える。体も痛くないわ。
レイ様 ありがとうございます。」
「まだ若返らせた訳じゃないから、無理しないでよ。
骨はもろいし、筋力も弱いからね。
毎日散歩をしてね。」
「かしこまりました。
それで、私に直ぐに取り掛からせたいお仕事とは、何でしょう」
「メインコンピューターを破壊する方法を考えて。
多分金庫室みたいにガードされてると思うの。
どうやってたどり着くかも含めてね。
スマートに決める必要は無いから、障害物は、バンバンぶっ壊してもいいから。
ヒムラは、発電所の制圧から先は、考えて無いみたいだから、メグミお願いね。資料は出来るだけ集めて渡すから。」
通りすがりのジジババをちょっとだけ治療して、自分のテントに
!!!
ジジババがいっぱい待ち伏せしてる。
まぁ予想してたことだけどね。
みんな、どっかしら具合悪いのよね。
30分程であらかた治療を終わらせたが、1人帰ろうとしないお婆さんがいる。
「どうされました?まだ何処か痛いのかな?」
「他の人が居ない所で相談させてください。」
お婆さんをテントに招き入れた。
「うちの旦那の腰をこないだアンタに治してもらってから、旦那が張り切って、困るのよ」
「張り切って困るとは?」
「夜の話」
「あ ああ 腰が良くなったらそっちも元気に………」
「旦那のことは、嫌いじゃないけど、その、痛いのよ、それで辛くて、でもあまり拒否するのも可哀想だし、他の女のところには行って欲しくないし、わたしはどうしたら。」
「わかりました。感度を良くして、濡れやすくしましょうか
それとも、旦那さんが大人しくなる方が良いですか?」
「最初の方で、おねがいします」
明日から、治療に来るお婆さん増えるだろうなぁ~
わたしは、プライバシー確保の為に今のテントは治療場所として残しておき、コロニーから離れた森の中にツリーハウスを作ることにした。
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