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第六部『地の底から蠢くは貴き淀み』

二章-5

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   5

 竜神・カドゥルーの神界は、八方向に伸びる通路で出入りをするようだった。
 そのうちの一つは、花崗岩に囲まれた洞窟に続いていた。神界に入ったときと同様、点々と置かれた灯りのお陰で、歩くには支障がない。
 ただ足元が多少ごつごつしていて、ブーツを履いている俺やアインたちはともかく、下駄である瑠胡とセラは、少々歩きにくそうだ。


「二人とも、俺に捕まっていて下さい」


 俺が二人に手を差し伸べると、ほぼ同時に腕にしがみついてきた。


「ランド……ありがとうございます」


 というのは、両手で俺の右腕にしがみつく瑠胡。そして、


「助かります、ランド」


 というのは、左腕にしがみつくセラだ。
 そんな俺たちを振り返ったマナサーさんは、淑やかに微笑んだ。


「天竜の瑠胡姫様。お噂はかねがね承っておりましたが、素敵な殿方と結ばれたこと、お慶び申し上げます」


「地竜のマナサー様、勿体なき御言葉、心よりの御礼を申し上げまする」


 瑠胡が俺から僅かに身体を離して会釈をすると、マナサーさんは両の手の平を合わせながら頭を下げ返した。
 そして俺へと目を向けて、目を細めた。


「かなりの益荒男のようで、わたくしも感服いたしております」


「ありがとうございます。マナサーさんも、かなりの腕前でしたよ。正直、そこらの正騎士よりも歯応えがありました」


「まあ、それほどまでに褒めて下さって、光栄ですわ」


 マナサーさんがやや上目遣いに微笑むと、瑠胡とセラのしがみつく力が強くなった。

 ……えっと。なんか、ごめんなさい。

 二人から軽く睨まれているのを感じながら、俺はただただ愛想笑いを浮かべていた。なぜなら今の状況を平穏に乗り切る手段が、なにも思いつかないからだ。
 あとで、ちゃんと説明をしておこうと思ったとき、クロースが口を開いた。


「ランド君、それに瑠胡姫様とセラさん、質問してもいいですか。さっきの竜神様の話からすると、天竜族って神様……なんですか?」


 この質問に、俺は言葉を詰まらせた。
 実際、使い魔を介して神界での様子を見ていたリリンには、固く口止めをしてある。こんな話が村人たちに漏れたら、俺たちはメイオール村で暮らすことが難しくなるからだ。
 アムラダを崇める教会の介入や、それ以外にも妙な連中が絡んでくる危険性だってある。
 クロースにも……と思ったが、ここにはアインとラリーもいる。アインについては、頼み込めば口止めも可能だろう。だがラニーには、そこまでの信用がない。
 ここでの会話を聞かれたあと、どこでどう広まるか――ということが頭を過ぎって、俺は返答に困っていた。
 代わりに口を開いたのは、瑠胡だ。


「……確かに、妾が同胞には竜神として昇華したものもおる。とはいえ、それは一個体に過ぎぬのでな。ランド、セラは神族ではないぞ?」


「あ、ああ、なるほど……なら、マナサーさんも神様では――」


「ええ。違いますわたくしの母様は竜神ですが、わたくしはただの地竜族です」


 マナサーさんの返答に、クロースは少し安心したような顔をした。まあ、神の近くに暮らすだなんて、緊張の日々でしかないだろうしなぁ。
 自らの行いが、神の不評を買うのではないか――そんな不安に苛まれながら生活するのは、俺だって御免だ。
 クロースから目を離したとき、俺の脳裏に一つの疑問が浮かび上がった。


「マナサーさん、ついでに質問をしてもいいですか。竜神・カドゥルー様がタキさんに化けていたとき、村人たちが急に知り合いみたいな言動をしたんですけど。あれも神の力なんですか?」


「いいえ。あれは、母様の《魔力の才》――人は《スキル》というのでしたね。母様の持つ、二重ふたえの才のうちの一つです。〈記憶の改変〉とでも言いましょうか……周囲の方々の認識や記憶を、一時的に好みの状況にしてしまうものです。もう一つの才である〈障壁無効〉との併用で、ほとんどすべての存在に対して、記憶を操ることが可能です。もっとも、それほど複雑な記憶には改変できませんけれど」


 なるほど。タキさんを知らないと言い続けていた牧場主が、急に知り合いのように喋り始めたのは、こういうことだったのか。
 そして恐らくだが、俺も少なからず影響を受けていたに違いない。
 俺もひょんな事故で手に入れた〈魔力障壁〉を持っているが、その《スキル》は無効化され、違和感という記憶を改変されていたってわけだ。
 俺が一人で納得していると、マナサーさんが立ち止まった。


「これより先に進めば、鬼神ファールドルの神域に入ります。ここからは、皆様だけでお進み下さい。一本道ですので、迷うことはないはずです」


「あん――マナサーさんは、行かねぇのか?」


 アインの問いに、マナサーさんは頷いた。


「わたくしが共に行けば、託宣の内容が変わらないかもしれませんから。皆様の幸運をお祈りしております」


 マナサーさんに見送られる形で、俺たちは洞窟を進んだ。
 言われたとおり、洞窟は一本道になっていて、迷う要素は皆無だった。マナサーさんと別れてから三十秒ほど経ったころ、急に耳鳴りがし始めた。


「なん――今、急にキーンとしたけど?」


 ラニーを始め、全員が顔を顰めていたから、耳鳴りがしたのは俺だけじゃないようだ。
 皆の様子を見ていた俺が正面に向き直ったとき、今まで奥へと続く洞窟だったのが、いつの間にか岩壁に囲まれた空間になっていた。
 正面にあるのは、小さな窪みのある岩壁だ。その窪みの横には、なにか釘で引っ掻いたような記号が刻まれていた。
 それに顔を寄せた瑠胡は、「ふむ」と頷いた。


「ファールドルの言の葉を求めるなら、窪みに貢ぎ物を置き、深き眠りに落ちるが良い――とあるな」


「まさか、こんな意味不明な落書きが文字だと……それを読めるのですか?」


「無論。天竜族の姫である以上、鬼神の文字程度は学んでおる」


 ラニーに答えてから、瑠胡は俺の腕から手を放した。


「貢ぎ物とは、恐らく翡翠のことでしょう。ランド、お願いしますね」


「あ、そか。わかりました」


 俺は腰袋から翡翠を取り出すと、岩壁の窪みに填め込んだ。
 その途端、岩壁の一部が下がり始め、人が一人だけ通れる程度の隙間が開いた。中を覗くと、そこは円筒形の空間になっていた。七、八人は寝転がれるほどの広さがあり、床は磨かれたような艶がある。
 取りあえず、俺から中に入ってみた。中の空気はそこそこ暖かく、床も滑らなかった。これなら、瑠胡やセラが転ぶことはないだろう。


「この中に入って、どうするんだ? まさか、本当に寝ろって言うんじゃねぇだろうな」


「書いてある通りにするのであれば、寝るしかなかろう」


 アインに答えてから、瑠胡は円筒形の室内に入ってきた。それからセラ、クロースと続き、最後はラニーだ。
 アインは出入り口のすぐ外で腰を降ろすと、出入り口の端に背中を預けた。


「俺はここで見張っていることにするぜ。全員が寝るっていうのも、不安だしな」


「ああ……頼んだ」


 俺はアインに小さく手を挙げてから腰を降ろすと、近くの壁に凭れた。瑠胡とセラは、そんな俺の左右に腰を降ろした。クロースは俺の前、ラニーはクロースから少し離れた場所で寝転がった。


「床も暖かいね。これなら、なんとか寝られるかな?」


「床の上が固すぎて、眠れるとは思えないが……」


 ラニーは不安げな顔で辺りを見回してから、覚悟を決めたように目を閉じた。
 俺も目を閉じて、なんとか寝ようと努力した。クロースにラニー、それにセラの寝息を聞いていると、俺にも強い眠気が襲ってきた。
 瑠胡が寝息を立て始めたのを最後に、俺の意識も闇に閉ざされた。

   *

 気がつけば、漆黒の中にいた。
 周囲を見回しても、なにも見えない。


「な、なんだ――!? なんだ、ここは!」


 悲鳴に似たラニーの声が聞こえてきたと思った瞬間、瑠胡やセラ、クロース、最後にラニーの姿が俺の前に現れた。


「瑠胡、セラ――クロースも無事か!?」


「ランド……ええ。勿論、無事です」


 瑠胡とセラが振り返ると、俺に近寄ってきた。
 クロースは返事どころではないようで、不安げに辺りを見回している。そこへ、ラニーがもたつきながら距離を詰めていった。


「騎士クロース……ご無事で」


「え? ええ、はい……なんか、気味が悪いところってこと意外は」


 俺たちが互いのことを確かめ合っていると、目の前に青黒い光点が現れた。その光点は徐々に大きくなると、異形のような姿を形作った。
 先ず目に付くのは、茶色にローブだ。子どもの上半身を隠すほどの丈しかないローブだが、袖だけは俺の腕よりも長かった。
 足はパッと見ただけでも七、八本はあり、そのどれもがコオロギやカメムシの脚に似た、不気味な形状をしていた。
 袖から覗く腕は人間のものに似ていたが、ミイラのように干涸らびていて、手の平は俺と変わらない大きさなのに、指は三倍以上も長い。
 そして――フードの下から覗くのは、魚に似た頭部だ。ただし、口からは白い粘液を滴らせた、ミミズに似た触手が数十本も蠢き、五つの目――猫、山羊、人、魚、そして蠅に似たものだ――が、カタツムリのように触角の上にあり、それぞれがバラバラに蠢いていた。
 そんな異形の指が、俺たちに向けられた。


〝我が名は、ファールドル。おまえたちが来ることは、我が力にて知っておった。無論、託宣を望む内容もだ。水源たる災いの山――そこで魔の存在に会うがいい。そこへは、小人たちが誘うだろう〟


 老人か、それとも老婆か区別のつかない声で託宣を告げながら、鬼神ファールドルはローブの袖からコインのような物を取り出し、俺へと投げて寄越した。


〝隠されし石版に、それを填め込むのだ。それは、おまえの役目となるだろう〟


 コインは真紅で、模様もなにも刻まれていない。それを手の平に包み込んでから、俺は石版などのことを聞こうとしたが――声が出なかった。
 それは俺だけで無く、瑠胡を始めとした他の全員も同様のようだ。
 それに、もう鬼神ファールドルの姿はどこにも見えなくなっていた。コインを投げて寄越した直後に、もう姿を消してしまったらしい。
 俺が周囲を見回したとき、ラニーの姿も消えていた。どうしたんだろう――と思った直後、俺以外の全員の姿が消え始めた。

 ……。

 まるで白昼夢から醒めたときのように、俺の意識は突然に覚醒した。
 目を開けた俺の横では、瑠胡やセラも目を覚ましていた。上半身を起こしたクロースは、今度は元の風景に戻ったことに驚いた様子で、周囲を見回している。
 ラニーはまだどこか、呆けたような顔をしていた。


「ランド……コインは、あるんですか?」


 セラの声に、俺は握っていた右手を開いた。
 そこには、あの漆黒の世界で渡された真紅のコインが、確かに存在していた。


「うそぉ……あの世界から、どうやって持って来たんだろう?」


 俺やセラ、そしてクロースはコインの存在に驚いていた。
 驚いていないのは、「鬼神の領域故、このようなことも不思議ではあるまい」と告げる瑠胡と、なにか別のことを考えているような顔のラニーだけだ。


「……ラニー、どうしたんだ?」


「ああ……多分、わたしだけ別の託宣を言われた」


「どんなやつだ? 今回の件に関係あるかもしれないんだ。教えてくれ」


 俺の問いに、ラニーは戸惑うような顔で頷いた。


「選択の刻が迫っていると。辛い別れは避けられぬが、わたしには運命を選ばねばならぬ、と」


 そう告げてから、ラニーは小さく手をあげた。


「それだけだ。意味は――まだ、わからない」


 それだけの情報では、家畜の件との関わりはわからない。考えることは後回しにして、俺たちはとりあえず、ここから出ることにした。
 そのとき俺は、出入り口にいたアインが、なにやら表情を固くしていることに気付いた。


「アイン、どうかしたか?」


「いや……その、なんでもねぇ」


 視線を彷徨わせていたアインだったが、俺の背後の少し上方で目を止めると、頬の辺りが少し引きつった。
 俺は振り返ってみたが、そこにはなにもない。


「どうしたんだよ?」


「いや……だから、なんでもねぇよ。ちょっと……なんだ、おまえたちがいきなり眠って、いきなり起きたことに驚いただけだ。大体、俺はずっと起きてたんだぜ? おまえらがなにを見たのかはしらねぇが、俺は託宣の対象外だからな。なにも見えるはずがねぇだろ?」


 言われてみれば、その通りだ。
 ずっと暇だったところに、いきなり俺たちが目を覚ましたんだから、驚くのも無理はない――のかもしれない。
 俺はアインの肩を叩いてから、瑠胡たちが出てくるのを待つことにした。

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

前回書き忘れましたが、伝承としてのカドゥルーは、女性であってナーガではありません。
ただ、千のナーガ、ナーガ・ラジャを産んだとされています。
設定を考えるときに、どうしようかなと思いましたが、これまた「ま、いいか。。異世界物だし」ということで、ナーガにしちゃいました。

鬼神ファールドルについては、いつものヌクテメロンからです。そのまま託宣の鬼神、ファルドルが元ネタとなっております。
こちらについては、外見の記述がみあたりませんので、オリジナルで作りました。なかなかに可愛い外見になったと思います。

そして余談ですが。
プロットを大幅変更したのは、九割ほどがここら辺の話が原因です。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願い致します!
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