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第六部『地の底から蠢くは貴き淀み』

一章-5

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   5

 老ギランドからの情報を得てから、四日後。俺たちはザイケン領に入った。
 天候は相変わらずの秋晴れで、そよぐ風にはまだ温かさが残っている。街道の無い森の中を進んでいるにも関わらず、思っていたよりも地面がなだらかだったことも幸いして、予定よりも早く移動できていた。
 少し離れたところには川原があり、川のせせらぎも風に乗って聞こえてくる。生い茂る木々の枝葉からは、小鳥がさえずりが聞こえてきて、なんとも穏やかな空気に包まれていた。
 俺たちは荷台を兼ねた客車の中で、現在位置を確認していた。


「今が領地の境目にある、ザンドと呼ばれている森です。ここから街道に出れば、関所の近くに出られます」


 クロースは地図の上で、森から街道まで人差し指を動かした。


「川沿いに行くと、シプ湖に行ってしまって、領主街へは遠回りですから。この辺りで南下したほうがいいです」


「そうだな。それが良いだろう。関所を通ったほうが、無難だろうしな」


 クロースの意見に同調したセラは、街道沿いにある村を指先で突いた。


「ランド、瑠胡姫様。今日は、この村で宿を借りましょう。久しぶりに、埃を洗い流したいですし」


「それは、ありがたい。なにせ、森の中では風呂は望むべくもないからのう。ランドもそうであろう?」


「そうですね。それに、保存食以外の食事もありがたいですし」


 風呂への期待に微笑んでいる瑠胡に、俺は頷いた。なにせ四日振りの宿だから、やりたいことは沢山ある。
 道具の手入れや消耗品の補充も必要だし……思ったよりも、ゆっくりする暇はないかもしれない。
 そんなことを考えていると、「ランドっ!」というアインの声が聞こえてきた。
 幌の前から俺が御者台に上がると、鳥の羽ばたきのような音が聞こえてきた。ただ、その音は小鳥や鴉といった類いでは無く、もっと大きな翼を持つものだ。
 俺とアインが周囲を警戒していると、頭上から羽ばたきとともに、大きな茶色の羽がフワリと落ちて来た。
 羽の大きさを踏まえれば、かなり大きな鳥だ。そう思った矢先、頭上から金切り声が振った来た。


〝ギャギャッ!〟


 俺たちの前を横切り、大きく旋回しながら馬車を引く軍馬のくびきから伸びるながえに舞い降りたのは、鳥人間を思わせる魔物だった。
 茶色い翼と体毛を持つ全体像は、胴体と頭部が女性となった猛禽類だ。鋭いかぎ爪のある両脚に、肩から背丈以上の長さを持つ翼。体毛は女性の胸部にあたる場所まで覆っている。ぎょろ目に鷲鼻、皺だらけの顔は、醜悪で、体毛と同じ色の髪はボサボサだ。
 ハーピーと呼ばれる、魔物の一種だ。
 ハーピーは俺とアインを順に見回すと、牙を剥くように口を開いた。


〝ギランドの言ッテイタ天竜ハ、貴様ラカ?〟


 無理矢理、人の発音をしたような声で質問をしてきたハーピーに、俺は警戒をしながら頷いた。


「……そうだ。それで、なにか用件があるのか?」


〝湖ノホウへ向カウナラ気ヲツケロ。人間ガ見張ッテイルゾ〟


「湖……? いや、今のところ、そっちへ向かうつもりはない。でもどうして、そんなことを言いに来たんだ?」


 俺の問いかけに、ハーピーは牙を剥きながら答え始めた。


〝本来ナラ、我ノ爪デ切リ裂イテヤルノダガ……ギランドの命令ユエニ、ソレハセヌ。キサマラガ獣ノ異臭ヲ治スノヲ手助ケスルタメ、危険ヲ伝エニ来タ。出来ルダケ、早ク原因ヲ探ッテクレ〟


 ハーピーはそう答えると、羽ばたき始めた。そして身体が宙に浮いたと思ったら、真っ直ぐに森の奥へと飛び去って行った。
 俺がハーピーを見送っていると、緊張が解けたのか、アインが大きな溜息を吐いた。


「魔物が襲って来ないって話は、本当だったのか」


「だから、そう言ったろ? 少しは信じてくれよ……友情ってものが感じられないぞ」


「悪い悪い。まあ、俺もランドのことは友人とは思ってるが……魔物が襲って来ないって話はなぁ。素直に信じられねぇだろ、普通」


 アインの返答に、俺は怒る気になれなかった。
 アインの言っていることは、概ね正しい。俺が同じ立場なら、似たようなことを考えたはずだ。


「ランド君、なにがあったの?」


 クロースの声に、俺は客車に戻った。
 ハーピーのこととか話したけど、情報としての価値は、今のところ未知数だ。湖を誰が――野盗や他国の軍隊とかが――見張っているとしても、なるべく関わらないようにするだけだし。
 それより今は、どうやって家畜や獣を調べていくかを考えるほうが先決だ。
 馬車は予定通り、森を南下して関所へと向かった。関所とは言っても国家間のものではなく、王国内部のものだ。
 身分の検査などは緩やかで、決められた税を支払うだけでいい。
 隊商に同乗して移動するときは、その隊商で税を支払っている。今回のような場合は当然だが、馬車単位で支払うしかない。
 クロースがレティシアのしたためた書簡を関所の役人に見せたことで、税が値引きされた。ほぼ半分になったのは、この先のことを考えると、かなり有り難い。
 そのまま街道を通った俺たちは、夕方になる前に村に辿り着くことができた。
 この村は農業より畜産に力を入れているようで、川岸のある東側は、牛や山羊、羊などを飼育する牧場がある。
 畑もあるが、それは西側にある小高い丘陵の斜面に、俺でも少ないと思えるほどしか開墾されていなかった。
 旅籠屋に入った俺たちは、まず交代で湯浴みをした。汗や埃を落としたあと、軽く洗濯をして、馬車の幌にかかった縄を使って干している。
 といっても俺や瑠胡、セラの衣服は神糸で織られているため、汚れや汗の臭いが気になることは無い。少し、布巾などを洗ったくらいだ。
 そこまでやってしまうと夕食の時間までのあいだ、少し暇な時間ができた。客がまばらにしか居ない旅籠屋の酒場で、俺は身体を休めているクロースに話しかけた。


「クロース。ここの人に事情を話して、家畜を調べさせてもらうか?」


「うーん、どうだろうね。団長やエリザベートには、先に領主へ挨拶を済ませた方がいいって言われてるけどね。勝手に動いたせいで問題が起きたとき、領地間の揉め事に発展する場合があるんだって」


「ああ……なかなか、面倒臭いな」


「ねー。飼い葉とか牧草地の草とか、水とか……家畜の糞や小便だって、この暇な時間で調べておきたいんだけどねぇ」


 女の子が最後の二つを平気な顔で口にするんじゃない――と思ったが、手伝い屋をしていて家畜の世話の仕事とかしていると、普通に見聞きする内容だしなぁ。
 ちなみに、糞や小便でなにを調べるか聞いたところ、臭いや色を見るのだという。それに糞については、中に消化できてない草や異物がないか、探すなど……。
 流石の俺でも、ちょっと抵抗感のある内容だった。
 この場にいた瑠胡やセラも、ちょっと引き気味だったし。

「ま、夕飯を楽しみにするとしようぜ。肉は――あまり出ないだろうが、ここいらはチーズも有名だしな。どんな臭いになってるか、そこでわかるだろ」


 アインの言うことは、もっともだ。
 宿の店主に夕食を注文したとき、旅籠屋の隅に座っていた客の一人が、俺たちのほうへ近寄って来た。


「あんたたちは旅の人みたいだけど、どこからきたんだい?」


 口元に笑みを湛えた金髪の青年が、俺たちを見回した。ただ、やや俯き加減だったためか、前髪で目が隠れてしまっていた。
 村の住人かと思いかけたが、青年の来ている服はそこそこ質が良く、そして小綺麗だ。
 とても畜産や農業をやっているとは、思えなかった。


「答える必要があるかい?」


 警戒心を露わにしたアインに睨まれ、青年は慌てた素振りで両手を左右に振った。


「まった! 待っておくれよ。怪しい者じゃないって。ただ、さっき家畜を調べるとか言ってたのが聞こえてきたから、ちょっと気になって――」


「盗み聞きとは、良い趣味じゃねぇな。話すことなんざないから、どこかへ行け」


 アインが腰の短剣に手をかけると、青年はテーブルから一歩だけ離れた。


「わ、わかったよ……ただ、チーズがどうのって言ってたよな? この辺りは、確かにチーズが特産なんだけど……夕食は期待しない方がいい。これは忠告っていうか――情報提供ってヤツかな」


 青年は愛想笑いを浮かべながら、逃げるように元の席まで去って行った。
 夕食は期待しない方がいい――それは、チーズなどが異臭を放っているから、旨くないってことなのか?
 そんな疑問を話していると、店主と奥さんらしい女給が、食事を持って来た。
 パンに野菜ばかりのスープ、焼き菓子――ん?
 肉や魚がないのは覚悟してたが、まさかチーズすら出ないなんて。それにスープだってすまし汁みたいなものだ。
 俺たちが驚いていると、店主が申し訳なさそうな顔で言ってきた。


「すいませんねぇ……今、この辺りでは肉やチーズは、売り物にならなくて。自分らで食べる分には我慢もするんですが、お客様にお出しできるものがない有り様で……」


「あ――いえ、その、不満とかがあったわけじゃないんです。ただ、特産だと聞いて……いましたので、出なかったのが意外だなって……ね? ね?」


 クロースが同意を求めるように見回してきたので、俺たちは同調するように頷いたり、同意見だと告げた。
 それで少しは気が楽になったのか、店主は「どうかごゆっくり。料理以外でしたら、精一杯のお世話をさせて頂きますので」と言って、厨房に戻っていった。


「さて……これは、予想以上に問題になっていそうだな」


 俺の呟きに、クロースは暗い顔で頷いた。
 故郷がこんな悲壮な状況だと目の当たりにし、回復しかけていた心が再び暗く沈んでしまったらしい。
 アインは今の雰囲気を壊すように、明るい声を出した。


「ま、まあ――なんだ。とりあえず、飯を食おうぜ。問題の品がないんじゃ、少なくとも料理は旨いだろうしな」


「そうだな。料理が冷める前に、食べちゃいましょうか」


 俺とアインが率先して食べ始めると、女性陣も料理に手を付け始めた。
 夕食はそれなりに旨かったが、やはり肉やチーズなどがないと、どこか味気ない。焼き菓子は、店主なりの工夫なのかもしれない。
 さきほどの青年から、もう少し情報が聞き出せないかと思って、俺はテーブルから顔を上げた。だが酒場の中を見回しても、あの青年の姿は見えなくなっていた。

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本作を読んで頂き、誠にありがとう御座います!

わたなべ ゆたか です。

これをアップする日は、祝日なんですが……中の人は仕事でございます。
ただ、祝日の前日に本文はできましたので、時間指定でアップした次第です。

近況については、帰宅後にアップしたいと思います。

とりあえず、これをアップした火曜は、早めに寝ようと思います……コーラルきめてから。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
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