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第三章:開かずの間
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しおりを挟む 北宮純が率いる涼州からの遠征軍が首都・洛陽へと到着したのは、晋の永嘉二年(西暦三〇八年)、春の事である。
この時期は洛陽の南東にある大都市・許昌が、反乱軍の王弥によって陥落。許昌と洛陽の間には、洛陽の周囲を取り囲むように守る洛陽八関のひとつ轘轅関があったのだが、この関所もすでに突破されており、いつ反乱軍が攻め寄せるか分からぬ情勢となっていた。
昼間でも城門が閉じられ、住民はいつ戦が始まるかと怯えている。天下を統べる晋朝の首都がそうした物々しい戦時体制となっている時点で、あえて口にする者は誰もいないが、亡国の気配を誰もが感じていた。
「涼州督護、北宮純!」
北宮純が包拳をして短く名乗った相手は、洛陽の守備を任されていた左司馬(軍司令官)・王斌である。
「よくぞ来てくれた。そなたらの忠義に感謝する」
定型文的な挨拶だと分かっていながらも、王斌のその言葉に一瞬眉を顰めた北宮純は、自分は無骨者ゆえ細かい事は副官に任せますとして、涼州主簿の令狐亜に託した。
令狐亜は涼州の最西端にある敦煌出身の官僚で、張軌によって見出された人物だ。文人ではあるが肝が据わっており、敵地に乗り込むという命がけの交渉を幾度も成功させてきた男だった。まさに古の縦横家(戦国時代に活躍した戦時交渉人たち)の如くである。
今回の洛陽遠征においても、形式を気にする都の者たちを相手に、大将に代わって交渉してほしいと、北宮純が副官に指名して同行したのである。
北宮純の礼を欠いた言動を良く知っていた張軌も、自分の下でならまだしも都の高官たちの前では体面が必要であろうと、その点で全面的に同意していた。
王弥が率いる反乱軍が南から洛陽へと攻め上がってきたのは、涼州遠征軍が到着してから数日後の事である。行軍の行程次第では間に合わなかったかもしれない滑り込みであった。
洛陽の南門に殺到する王弥の軍は三万を超えており、また許昌で奪い取った武具や軍馬、攻城兵器も備え、正規軍と同等の装備である。
洛陽守備兵に涼州遠征軍を加えても一万に届くかどうか。王斌は城壁を固く閉ざし、城壁に弓兵を布陣させると防衛の構えを取った。
しかし洛陽ほどの大都市は、三万の兵でも全方向を包囲する事は出来ず、その軍は南門に集中している。数で圧倒している慢心ゆえか、城門に意識が集中しすぎている。そこに王弥軍の隙を見て取った北宮純は、令狐亜を通じて王斌に献策した。
精鋭部隊を選りすぐって敵本陣に奇襲をかけるというわけだ。その奇襲部隊を率いるのは勿論の事、北宮純である。
王斌は奇襲それ自体には賛成した物の、ただでさえ兵力に劣る現状で多くの兵は割けない事を付け加えた。それに対し北宮純は不敵な笑みを浮かべて応える。
「百騎で充分!」
少なすぎやしないかと不安に思った王斌であったが、あくまで敵本陣を撹乱して指揮を乱せば充分であると思い至り、作戦実行を指示した。
計画通り北宮純の奇襲が成功して敵の動きが乱れた隙に、城門から本隊が打って出る腹積もりである。
奇襲部隊は、涼州遠征軍の中から志願兵を募って結成した。集まった百余の兵は、ほとんどが挙兵の時から北宮純に従ってきた羌族の兵だ。いずれも死を恐れぬ勇士たちだった。
王斌率いる守備隊が敵の城攻めを防いでいる間に準備を整え、日暮れを待って洛陽の北門から出撃した彼らは、夜陰に乗じて大きく迂回し王弥軍の背後へと回り込んでいった。
さて、反乱軍大将の王弥は、既に五十を過ぎた年齢のせいか髻を結ぶ事も出来ないほどに頭が禿げ上がっている為、今では胡人に間違われる事も多いが、もともとは漢人である。それも代々官僚を輩出した名家の出身だ。しかし近年の晋朝中枢は、八王の乱という血で血を洗う政治闘争を繰り返した事で、晋朝に反旗を翻す地方官僚を多く出してしまっていた。
王弥の故郷である東萊においても県令(市長)が反乱を起こした。もともと晋朝中枢の為体を憂いていた王弥はその反乱に参加。以後も官軍の討伐を受ける度に生き残り、いつしか一軍を率いるまでになっていたというわけだ。
そんな王弥であるが、河北で漢王を名乗った南匈奴の劉淵とは旧知の仲であった。若い頃に洛陽へ遊学した時、同じく都で過ごしていた劉淵と出会っていたのである。
若き日の劉淵は父親である劉豹の意向で漢人と同じ教育を受けており、晋朝の初代皇帝・司馬炎の父であった魏の相国(首相)・司馬昭からも目を掛けられた程の文武両道の秀才であった。
王弥が劉淵と出会ったのは、新たに晋朝が起こされ、征呉によって天下が統一された頃の事。年齢も一回り上の劉淵を、王弥は兄貴分として慕っていた。
その頃の王弥は、まだ天下がこうも乱れるとは想像もしていなかった。数十年ぶりの天下統一に世間がお祭り騒ぎのように浮かれていた時期なので、それは決して王弥だけの話ではない。しかし思い返せば、劉淵はまるで当時から世が乱れる事を予期していたかのような言葉をたびたび発していた。
匈奴の血を引いている劉淵としては、後漢末から三国の争乱にかけて踏みつけられていたままの胡人(異民族)たちの怨嗟の声が聞こえていたのであろう。そしてその爆発が遠くない事も察していたのだ。
晋朝が乱れ、いつしか王弥自身も反乱軍を率いる立場となった時、河北で劉淵が挙兵したと耳にした。かつて慕った兄貴分の事を思い出し、彼の軍門に馳せ参じようと思い至ったのである。
河南にある大都市・許昌を陥落させ、河北に向かう途上には首都・洛陽がある。この兵力差ならば、首都陥落というこれ以上ない手土産と共に劉淵と合流できる。
それが王弥の目論見であった。洛陽の守備は固いが、充分に落とせる。そんな余裕の笑みを零していた王弥のもとへ、予想していなかった報告が届いた。
「敵襲! 轘轅関の方角からです!」
「何だと!?」
まさかの背後からの襲撃であった。
夜の闇に紛れた敵の騎兵。その数も把握できぬまま本陣へと斬り込まれたのである。その先頭にいる将は、馬上で大刀を構え、不敵な笑みを浮かべ、まるで戦場全体に聞かせるかのように大声で名乗りを上げる。
「涼州の北宮純! ここにあり!」
洛陽南門に攻め寄せていた反乱兵の多くが、思わず本陣に振り返った。城壁の上でこの時を待っていた王斌はその隙を逃さず城門を開けさせると一斉攻撃を開始する。
「背中がガラ空きなんだよ、ハゲのおっさんよぉ。後ろには味方の拠点しかないからって、まともに警戒をしてねぇからこうなるのよ!」
「おのれ……!」
北宮純の挑発に歯噛みして悔しがる王弥であったが、正論である以上は言い返す事が出来なかった。数で圧倒している事から慢心していたと思い知らされる結果となったのだ。
反乱軍は装備こそ許昌で奪った正規軍同様の物であったが、まともに訓練を受けたわけでもない農民たちが大半である。ひとたび崩れれば統率など取れるわけがなかった。
本陣に奇襲を受け、全体の敵兵力も戦局も分からぬまま指揮系統が乱れに乱れてしまった反乱軍は一気に瓦解するに至った。
総大将の王弥は命からがら撤退に成功した物の、当初三万を越えていた反乱軍兵士は、戦死した者、逃亡した者が過半数を超え、更には晋軍の追撃によって更なる被害を出してしまった。王弥は結局、何の手土産も無いまま黄河を渡り、河北の劉淵のもとへと落ち延びる事となったのである。
この永嘉二年の第一次洛陽攻防戦において、わずか百騎で敵本陣を切り裂いた北宮純の名は天下に轟く事となったのであった。
この時期は洛陽の南東にある大都市・許昌が、反乱軍の王弥によって陥落。許昌と洛陽の間には、洛陽の周囲を取り囲むように守る洛陽八関のひとつ轘轅関があったのだが、この関所もすでに突破されており、いつ反乱軍が攻め寄せるか分からぬ情勢となっていた。
昼間でも城門が閉じられ、住民はいつ戦が始まるかと怯えている。天下を統べる晋朝の首都がそうした物々しい戦時体制となっている時点で、あえて口にする者は誰もいないが、亡国の気配を誰もが感じていた。
「涼州督護、北宮純!」
北宮純が包拳をして短く名乗った相手は、洛陽の守備を任されていた左司馬(軍司令官)・王斌である。
「よくぞ来てくれた。そなたらの忠義に感謝する」
定型文的な挨拶だと分かっていながらも、王斌のその言葉に一瞬眉を顰めた北宮純は、自分は無骨者ゆえ細かい事は副官に任せますとして、涼州主簿の令狐亜に託した。
令狐亜は涼州の最西端にある敦煌出身の官僚で、張軌によって見出された人物だ。文人ではあるが肝が据わっており、敵地に乗り込むという命がけの交渉を幾度も成功させてきた男だった。まさに古の縦横家(戦国時代に活躍した戦時交渉人たち)の如くである。
今回の洛陽遠征においても、形式を気にする都の者たちを相手に、大将に代わって交渉してほしいと、北宮純が副官に指名して同行したのである。
北宮純の礼を欠いた言動を良く知っていた張軌も、自分の下でならまだしも都の高官たちの前では体面が必要であろうと、その点で全面的に同意していた。
王弥が率いる反乱軍が南から洛陽へと攻め上がってきたのは、涼州遠征軍が到着してから数日後の事である。行軍の行程次第では間に合わなかったかもしれない滑り込みであった。
洛陽の南門に殺到する王弥の軍は三万を超えており、また許昌で奪い取った武具や軍馬、攻城兵器も備え、正規軍と同等の装備である。
洛陽守備兵に涼州遠征軍を加えても一万に届くかどうか。王斌は城壁を固く閉ざし、城壁に弓兵を布陣させると防衛の構えを取った。
しかし洛陽ほどの大都市は、三万の兵でも全方向を包囲する事は出来ず、その軍は南門に集中している。数で圧倒している慢心ゆえか、城門に意識が集中しすぎている。そこに王弥軍の隙を見て取った北宮純は、令狐亜を通じて王斌に献策した。
精鋭部隊を選りすぐって敵本陣に奇襲をかけるというわけだ。その奇襲部隊を率いるのは勿論の事、北宮純である。
王斌は奇襲それ自体には賛成した物の、ただでさえ兵力に劣る現状で多くの兵は割けない事を付け加えた。それに対し北宮純は不敵な笑みを浮かべて応える。
「百騎で充分!」
少なすぎやしないかと不安に思った王斌であったが、あくまで敵本陣を撹乱して指揮を乱せば充分であると思い至り、作戦実行を指示した。
計画通り北宮純の奇襲が成功して敵の動きが乱れた隙に、城門から本隊が打って出る腹積もりである。
奇襲部隊は、涼州遠征軍の中から志願兵を募って結成した。集まった百余の兵は、ほとんどが挙兵の時から北宮純に従ってきた羌族の兵だ。いずれも死を恐れぬ勇士たちだった。
王斌率いる守備隊が敵の城攻めを防いでいる間に準備を整え、日暮れを待って洛陽の北門から出撃した彼らは、夜陰に乗じて大きく迂回し王弥軍の背後へと回り込んでいった。
さて、反乱軍大将の王弥は、既に五十を過ぎた年齢のせいか髻を結ぶ事も出来ないほどに頭が禿げ上がっている為、今では胡人に間違われる事も多いが、もともとは漢人である。それも代々官僚を輩出した名家の出身だ。しかし近年の晋朝中枢は、八王の乱という血で血を洗う政治闘争を繰り返した事で、晋朝に反旗を翻す地方官僚を多く出してしまっていた。
王弥の故郷である東萊においても県令(市長)が反乱を起こした。もともと晋朝中枢の為体を憂いていた王弥はその反乱に参加。以後も官軍の討伐を受ける度に生き残り、いつしか一軍を率いるまでになっていたというわけだ。
そんな王弥であるが、河北で漢王を名乗った南匈奴の劉淵とは旧知の仲であった。若い頃に洛陽へ遊学した時、同じく都で過ごしていた劉淵と出会っていたのである。
若き日の劉淵は父親である劉豹の意向で漢人と同じ教育を受けており、晋朝の初代皇帝・司馬炎の父であった魏の相国(首相)・司馬昭からも目を掛けられた程の文武両道の秀才であった。
王弥が劉淵と出会ったのは、新たに晋朝が起こされ、征呉によって天下が統一された頃の事。年齢も一回り上の劉淵を、王弥は兄貴分として慕っていた。
その頃の王弥は、まだ天下がこうも乱れるとは想像もしていなかった。数十年ぶりの天下統一に世間がお祭り騒ぎのように浮かれていた時期なので、それは決して王弥だけの話ではない。しかし思い返せば、劉淵はまるで当時から世が乱れる事を予期していたかのような言葉をたびたび発していた。
匈奴の血を引いている劉淵としては、後漢末から三国の争乱にかけて踏みつけられていたままの胡人(異民族)たちの怨嗟の声が聞こえていたのであろう。そしてその爆発が遠くない事も察していたのだ。
晋朝が乱れ、いつしか王弥自身も反乱軍を率いる立場となった時、河北で劉淵が挙兵したと耳にした。かつて慕った兄貴分の事を思い出し、彼の軍門に馳せ参じようと思い至ったのである。
河南にある大都市・許昌を陥落させ、河北に向かう途上には首都・洛陽がある。この兵力差ならば、首都陥落というこれ以上ない手土産と共に劉淵と合流できる。
それが王弥の目論見であった。洛陽の守備は固いが、充分に落とせる。そんな余裕の笑みを零していた王弥のもとへ、予想していなかった報告が届いた。
「敵襲! 轘轅関の方角からです!」
「何だと!?」
まさかの背後からの襲撃であった。
夜の闇に紛れた敵の騎兵。その数も把握できぬまま本陣へと斬り込まれたのである。その先頭にいる将は、馬上で大刀を構え、不敵な笑みを浮かべ、まるで戦場全体に聞かせるかのように大声で名乗りを上げる。
「涼州の北宮純! ここにあり!」
洛陽南門に攻め寄せていた反乱兵の多くが、思わず本陣に振り返った。城壁の上でこの時を待っていた王斌はその隙を逃さず城門を開けさせると一斉攻撃を開始する。
「背中がガラ空きなんだよ、ハゲのおっさんよぉ。後ろには味方の拠点しかないからって、まともに警戒をしてねぇからこうなるのよ!」
「おのれ……!」
北宮純の挑発に歯噛みして悔しがる王弥であったが、正論である以上は言い返す事が出来なかった。数で圧倒している事から慢心していたと思い知らされる結果となったのだ。
反乱軍は装備こそ許昌で奪った正規軍同様の物であったが、まともに訓練を受けたわけでもない農民たちが大半である。ひとたび崩れれば統率など取れるわけがなかった。
本陣に奇襲を受け、全体の敵兵力も戦局も分からぬまま指揮系統が乱れに乱れてしまった反乱軍は一気に瓦解するに至った。
総大将の王弥は命からがら撤退に成功した物の、当初三万を越えていた反乱軍兵士は、戦死した者、逃亡した者が過半数を超え、更には晋軍の追撃によって更なる被害を出してしまった。王弥は結局、何の手土産も無いまま黄河を渡り、河北の劉淵のもとへと落ち延びる事となったのである。
この永嘉二年の第一次洛陽攻防戦において、わずか百騎で敵本陣を切り裂いた北宮純の名は天下に轟く事となったのであった。
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