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44.謝るべきこと
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私は、ラフードとクーリアとともにフレイグ様の執務室に来ていた。彼に、ラムフェグが現れたことや諸々の事情を伝えるためである。
「……それで、話とはなんだ?」
「はい……まず、フレイグ様に謝らなければなりません」
「謝る?」
私は、そのように切り出すことにした。
今まで、私は彼に隠し事をしていた。それはきっと、彼にとっては悲しいことだ。もしかしたら、怒られる可能性であってある。
そう思ったので、私はそんな風に始めることにしたのだ。
「私は、今まであなたに隠し事をしていました。その隠し事は、あなたにとても関わりがあることです」
「……そうか」
私の言葉に、フレイグ様は特に表情を変えなかった。
それは、まだ内容を言っていないだろうか。しかし、その割には彼は落ち着いているような気もする。
「かつて、あなたは私にラフードという友達のことを紹介してくれましたね? 実は、私は彼のことを知っていたのです」
「そうか」
「……」
フレイグ様の返答に、私は思わず言葉に詰まってしまった。彼の反応が、あまりに淡白だったからだ。
基本的に、フレイグ様は淡白である。だが、感情が完全に出ない訳ではない。
ここは、その感情が出る所ではないだろうか。何故、まったく驚いていないのだろうか。
「えっと……フレイグ様は、ラフードが既に亡くなったと思っているようですが、彼は生きているんです」
「……やはりか」
「やはり……?」
私の核心をついた言葉に対して、フレイグ様はそんな言葉を返してきた。
やはり、それはまるでラフードが生きていることがわかっていたかのようだ。
いや、わかっていなければ、そんな言葉は出てこないだろう。フレイグ様は、私が隠していたはずの事実を知っていたのだ。
「し、知っていたんですか?」
「ああ……いや、知っていたというのは間違っているか。なんとなく、そうだと思っていたんだ」
「そ、そうなんですか?」
「前々から、もしかしたらあいつが俺の傍にいるんじゃないかと思っていた……お前の様子を見ていて、さらにそう思った。お前は、あいつと話せるのか?」
「は、はい……」
フレイグ様は、なんとなくラフードの存在を感じ取っていたようである。
それは本当に、感覚なのだろう。確信などはなく、ぼんやりとした感覚で、彼の存在を感じ取っていたのだろう。
それを聞いて、私は思った。やはり、二人の絆はすごいのだと。
例え言葉を交わさずとも、その存在を感じ取れる。それ程に、二人の絆というものは深いものなのだ。
「……それで、話とはなんだ?」
「はい……まず、フレイグ様に謝らなければなりません」
「謝る?」
私は、そのように切り出すことにした。
今まで、私は彼に隠し事をしていた。それはきっと、彼にとっては悲しいことだ。もしかしたら、怒られる可能性であってある。
そう思ったので、私はそんな風に始めることにしたのだ。
「私は、今まであなたに隠し事をしていました。その隠し事は、あなたにとても関わりがあることです」
「……そうか」
私の言葉に、フレイグ様は特に表情を変えなかった。
それは、まだ内容を言っていないだろうか。しかし、その割には彼は落ち着いているような気もする。
「かつて、あなたは私にラフードという友達のことを紹介してくれましたね? 実は、私は彼のことを知っていたのです」
「そうか」
「……」
フレイグ様の返答に、私は思わず言葉に詰まってしまった。彼の反応が、あまりに淡白だったからだ。
基本的に、フレイグ様は淡白である。だが、感情が完全に出ない訳ではない。
ここは、その感情が出る所ではないだろうか。何故、まったく驚いていないのだろうか。
「えっと……フレイグ様は、ラフードが既に亡くなったと思っているようですが、彼は生きているんです」
「……やはりか」
「やはり……?」
私の核心をついた言葉に対して、フレイグ様はそんな言葉を返してきた。
やはり、それはまるでラフードが生きていることがわかっていたかのようだ。
いや、わかっていなければ、そんな言葉は出てこないだろう。フレイグ様は、私が隠していたはずの事実を知っていたのだ。
「し、知っていたんですか?」
「ああ……いや、知っていたというのは間違っているか。なんとなく、そうだと思っていたんだ」
「そ、そうなんですか?」
「前々から、もしかしたらあいつが俺の傍にいるんじゃないかと思っていた……お前の様子を見ていて、さらにそう思った。お前は、あいつと話せるのか?」
「は、はい……」
フレイグ様は、なんとなくラフードの存在を感じ取っていたようである。
それは本当に、感覚なのだろう。確信などはなく、ぼんやりとした感覚で、彼の存在を感じ取っていたのだろう。
それを聞いて、私は思った。やはり、二人の絆はすごいのだと。
例え言葉を交わさずとも、その存在を感じ取れる。それ程に、二人の絆というものは深いものなのだ。
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