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AfterStory

【Fixation】Side: アゼル

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過去回想のあとに現在いまに戻ります。
義兄アゼルがひたすら義妹ユフィと……という話です。ランブルトは出てきません。
※後孔/触手表現/ヒロイン側の♡表現
---------------















 ────心が安らぐ場所はどこか。

 そう聞かれた時、義妹ユフィの隣であると真っ先に答えるのが、アゼルという男の特徴だった。

 逆に言えば、常に自分の視界に入れていないと気が済まない。落ち着かない。不安になる。

 ユフィの虚弱体質は、アゼルが義妹いもうとから目を離せない理由の一つだった。

 症状を緩和させるために薬を作って飲ませているものの、限界がある。虚弱ゆえに、すこし目を離せば倒れてしまうのだ。熱が出れば、たとえ重要任務の途中であっても、大事な義妹いもうとの看病をするために帰宅する。

 ただ、アゼルがユフィから目を離せない一番の理由は、ソレではなかった。

 一番の理由を端的に答えるのなら、恐怖だ。
 のではないか、という圧倒的な恐怖心。

 ユフィはアゼルにとって“光”だった。
 この子のためなら生きてもいい。この子の隣でなら笑うことができる。

 そんな大事な存在を、ほんの少し目を離したせいで、蹂躙された。
 
 ────もうそんな絶望を味わいたくない。
 ────奪われたくない。

 ユフィは“光”だから、失えばアゼルの世界は暗黒の闇に包まれる。
 ゆえに、アゼルは義妹の傍から離れない。
 離れるという思考にすらならない。

 ユフィがランブルトを好きになり、義兄自分のもとから去ろうとしたとしても、「ああそうか」と納得して見送るなんてことはありえない。

(──俺の傍から離れちゃダメだよ、ユフィ)

 それはある意味、“狂気”的な執着だった。





 さかのぼること数年前──
 没落以前、まだハッシュフィード家が魔物狩りの名家として名を馳せていた頃のこと。

 当時十五歳だったユフィは、見慣れない男の子の手を引いていた。
 年齢はおそらく、五歳くらい。
 ユフィは、その子を従弟いとこだと言っていた。

 ──違和感は、あった。
 
 ユフィの従兄妹いとこ達は十や二十も年齢が上のはず。こんな幼い従弟いとこがいるなんて聞いた事がない。

 けれども。

 ユフィの祖母グランマの誕生パーティが開かれるということもあって、ハッシュフィード本家には親族がぞくぞくと到着している。その男の子も、まだ紹介されていないだけで、遠縁の親戚の子なのかもしれない。

 そう思って、アゼルは無理やり自分を納得させた。

 ユフィはいつでも自分の後ろをついて回ってくる女の子だったのに、その日は違った。ユフィはアゼルの手から離れ、男の子の手を引き、邸の中を案内して回っていた。本物の姉弟のように見えた。

『今日はこの子と一緒に寝ますね』
『え……? 寝るの? その子と?』
『とっても寂しがり屋さんなんです。一緒に寝てほしいって言われちゃいました』

(なんで……そんな嬉しそうなの……)

 にこにこするユフィを見て、言葉に出来ない苛立ちが芽生えた。
 だが、それをユフィに伝えることはしなかった。

 翌日、ユフィは泣きながらアゼルのもとへ駈け込んで来た。
 どうも、寝ている間に男の子がいなくなってしまったらしい。

『どうしよう……あの子はまだあんなに小さいのに……っ』

 ユフィが泣いてる。泣き止ませないと……。
 そんな焦りを覚えた。
 でも心のどこかで、ユフィは自分を頼ってくれている、とアゼルはほっとしていた。
 
『もう探さなくていい』
『え、どうして……?』
『あの子、従弟いとこだって言ってたけど、どこの子?』
『……ベッツ叔父様の、子どもですよ……?』
『本当?』
『え……だって、エディあの子がそう言って……』
『髪の毛も目の色も銀色だったけど、本当にベッツ叔父さんの息子なの? 叔父さんの髪色は焦げ茶だよ』
『そ、それは確かにそうですけど、養子とか、血が繋がってないだけかもしれないじゃないですか……っ』

 可愛がっていた従弟いとこをないがしろにされたと思ったのだろう。
 アゼルのぶっきらぼうな言い方が、泣いていたユフィをさらに感情的にさせてしまった。

『とにかく、ユフィは探さなくていい。俺が探す』
『いいですっ! わたしが一人で探しますっ!』

 結局、アゼルはユフィを泣き止ませることができなかった。

 その日はユフィの祖母グランマの誕生日だったため、晩餐に合わせて誕生日パーティが開催されていた。
 アゼルはハッシュフィードの次期当主らしく上等な正装を着こんだ。ユフィも、鮮やかな萌黄色のパーティドレスに身を包んで姿を現した。

 近くに従弟エディの姿はなかったが、もうユフィは泣いていなかった。叔父ベッツと楽しそうに喋っているところを見ると、従弟エディは会場にいないだけで、無事に見つかったと推測できた。

 ドレスということもあって、ユフィはいつもより大人っぽい雰囲気を醸し出していた。
 メイドが気合を入れて結い上げたのだろう。ショートヘアーとはいえ、いつもは隠れて見えない白いうなじが惜しげもなく晒されていた。

 アゼルは離れたところからユフィを見ていた。
 だが、少しばかり叔父ベッツと話している最中に、ユフィがいなくなっていることに気付いた。
 
 とてつもなく嫌な予感がした。

 むろんその理由は、従弟エディのことだ。
 従弟エディは、叔父ベッツの息子でも養子でもない。
アゼルが吸血鬼ヴァンパイアとヒトの間に生まれたハーフという存在のように、アレも、人間そっくりに化けた“人間でない存在”だ。

 人間そっくりなバケモノがヒトに近付くときは、もっと不吉な事が起こるのが世の理というもの。
 そして、そんなバケモノには、所有者というものが少なからず存在する。

 ──事実、アゼルの嫌な予感は最悪の形で的中した。

『おまえがこんな場所で暮らしているとは思わなかったぞ』

 その男は、ユフィの部屋にいた。
 自分と同じ黒い髪、吐き気がするほど自分とそっくりな顔。唯一違うのは、目の色が血みたいな赤い色をしているということくらい。

『あぁ、いいな、その絶望しきった顔。退屈しのぎにはちょうどよさそうだ』

 吸血鬼父親は、あろうことかベッドの上にあがりこみ、あぐらを組んでいた。憎たらしいほどの余裕の笑みを浮かべて、腕の中にいる少女を見せつけてきた。

『コレが、おまえのお気に入りだろう? 成熟するのを待っていたんだろうが、先に味見させてもらった』

 ビリビリに引き裂かれたドレス。
 乱れた金色の髪。
 紅潮した顔。

 ──奪われてしまった。

 よりにもよって、この世で最も嫌いな父親に。

(俺が……目を、離したせいで……)




 *




 そうして、今に至る──
 アゼルとユフィが、ランブルトの所有する空き家に身を寄せるようになって、数か月の月日が流れていた。

 キングサイズのベッドの上で、ユフィは白い肢体をピクピクと痙攣させていた。少し動くとおわん型の胸がぷるんぷるんと揺れ、薄く開かれた桜色の唇から甘い声が漏れ出ている。

 ユフィはもう、常に誰かと繋がっていないと気が済まない体になっていた。
 アゼルかランブルト、どちらかがやって来るのをベッドの上で待ち続ける日々。そんなユフィのもとに、一羽のからすが大きな翼をはばたかせてやってきた。

 ユフィは、生気のない瞳でぼんやりと鴉を見つめた。
 鴉がうすぼんやり光ったかと思えば、いつの間にか少年の姿に。

 綺麗な顔立ちをした少年はニヤリと笑みを浮かべ、ベビードール姿のユフィに手を伸ばした。薄い布の上から魅惑的な胸を揉みしだいていく。

「あっ、あぁ……っ」
「えっろい体。オスなら誰でもいいってことじゃん」

 気持ちよさそうにビクンッビクンッと体を跳ねさせるユフィに、少年の嗜虐心が膨らんでいく。もっと虐めてやろうとユフィの下半身に触れようとしたが、ソレは出来なかった。

 次の瞬間、少年の体が宙に浮き、壁に叩きつけられたからだ。

「──ユフィに触れる許可は出していない」

 部屋に入って来たアゼルが、少年の体を魔法で吹っ飛ばしたのだ。
 
「君の役割は、俺がいない間、俺の“目”となってユフィを見守ることだよ」

 アゼルが使い魔の首から手を離すと、使い魔は床に崩れ落ちた。這いつくばるようにして「申し訳、ございません」と小さな声で言う。

「失せろ」

 使い魔は姿をからすに変えて、窓の外へ飛び出していった。
 アゼルは小さく息を吐きだすと、キングサイズのベッドに────不安げに瞳を揺らしている義妹ユフィのもとへ近づいた。

 ギルドの黒軍服を脱ぎ捨てて、ベッドの端にかける。

「……ユフィ、薬の時間だよ」
「ぁ……く、すり……」

 もともと、ユフィの虚弱を改善するためにアゼルが飲ませ始めた薬。少しでも元気に、健やかに、不自由のない暮らしをさせるための薬は、今ではユフィをベッドに縛り付ける象徴的な存在となった。

 薬を飲ませる──それは、ユフィに魔力を譲渡する合図だ。
 
「さあ、飲みな」
「はい。……んっ」

 薬と水を一緒に飲み込むと、トロンとした目が向けられる。何かを期待するような、熱っぽい視線。アゼルは小さく頷くと、静かに義妹いもうとの素肌に指をすべらせた。

「今日もたくさん、気持ちよくなればいいよ」







 義妹ユフィの涙が、苦手だった。
 いつもどうしたらいいか分からなかった。

 あの時もそうだ。
 従弟いとこがいなくなったと泣くユフィを見て、何とか泣き止ませないと、って思っていた。

 でも、なぜだろう。
 こうやって尻を高く突きださせて、ユフィの体を犯している時だけは、泣かせたいと思ってしまう。快楽に顔を歪ませて喘ぐ姿を見ると、もっと酷くしたいと思ってしまう。虐めたいと思ってしまう。

「ぁ、あっ、……ぃ、あ、っ、ぐっ、ぅ、ぁ……っ」
 
 ぐちゅぐちゅと淫らな音を立てているのは、ユフィの後孔だった。そこに、魔力によって作り出された触手がぬぽぬぽと出たり入ったりを繰り返している。さらに触手はユフィの体にまとわりつき、胸をいやらしい形に潰し、赤い尖りをツンツンしたり吸引したりして、常に刺激を与え続けていた。

「ヒっ、んっ、ぁ、ああっ」
「どんな感じ?」
「きも、ち、ぃ……っ!」
「うん、気持ちイイね。もっと気持ちよくなれるよ」
「ぁ、んっ、ああ、っ、んふっ、んっ」

 触手が子宮の裏をゆっくりと撫で回し始めた。ぞわぞわとした感覚が襲い、こっちも触ってほしいと言わんばかりに膣内から愛汁がしたたり落ちている。だがアゼルは、たまにユフィの背中や髪の毛を優しく撫でるだけで、一向に己の半身を埋めるようなことはしなかった。

「ぁ……あっ、んっ、あッ、んふ、んふ、んぅっ!」

 優しかった後孔のへの攻撃愛撫が、少しずつ激しくなっていく。
 ぬっちゅぬっちゅぬっちゅ。
 
「ん、んふっ、ぁ、い、ぁあああああっっ!」

 ぬるぬるの触手で弱い部分をねちっこく虐められ続けて、ユフィの視界に星がちらついた。重たい快楽がついに決壊し、全身を痙攣させて達してしまう。

 しかしどれだけ気持ち良くイッても、魔力が貰えなければ空イキと同じだ。ユフィはハフハフと獣のように短い呼吸を繰り返し、後ろを振り返った。

「あ、ぜぅ、さま……ま、りょ、く……っ」

 快楽に蕩けきった顔。
 膣内に早く猛々しいモノを入れてほしいと言わんばかりに、悩ましげにお尻が揺れている。普通の男なら卒倒物の淫靡な絵面だったが、アゼルは眉根を寄せただけだった。

「や、ぁあっ、ぁあ!」

 触手が白い双丘を這う。まるで乳しぼりのようにぐにゅぐにゅと歪み、先端をこれでもかとヌルヌルと弄られる。ぞくぞくとした震えが背中を走り、たまらず喘いだユフィの体を、アゼルが引き寄せた。

 クセになりつつある行動──左耳につけてある銀の耳環に触れてから、しゃぶりつきたくなるようなユフィの丸いお尻を、アゼルは両手で掴んだ。

「あ、っ、や、またおひり……っ!」

 ドロドロの愛液を垂れ流す蜜壺ではなく、菊のしわに熱いモノが触れる感覚がして、ビクンッと体を震わせるユフィ。

「もう、お尻だけでイケるようになったからね」
「ぁ、ぁああんっ! んぁ、ふっ、ぁっあ、っ」

 お尻の肉を鷲掴みにされ、挿入しやすいように孔を広げられて、ユフィは戦慄わなないた。

 ────はい、ってきた……っ♡
 
「もっとお尻あげて」
「ぁぁあ、んぅ、あっ、はぅ……うンっぁ」
「…………ッ」

 アゼルは、小柄な少女の体に己のモノが入っていく瞬間を眺めていた。

 ドクドクッと血管を浮き上がらせている猛々しい半身。本来なら膣内に入れる肉傘を、子どものときからずっと傍について回っていた義妹の後孔に挿しこんでいく。まるで最初から、自分が挿入するために用意された孔だったかのように、すんなりと迎え入れてくれた。

 膣内とはまた違う温かなソコは、待ちわびていたかのように、きゅうきゅう♡と肉傘にまとわりついてくる。

 この子ユフィが受け入れてくれた。拒絶しなかった。

 その事実をじっくりと味わい、噛みしめてから、アゼルはユルユルと腰を揺すり始めた。それだけでユフィは感極まった声をあげる。枕に顔を押し付けてシーツをぎゅっと掴んでいた。

 ──お尻、ほぐされてりゅ……♡
 ──あんなおっきぃのに。
 ──でゅるでゅる出たり、入ったりしてるのにっ。
 ──気持ちいぃよぉ……っ♡

「はっ、ぁ、あ、っ、っく、ぁ゛、ああ゛ッ」
お尻こっちだけは、俺が、挿れるから。絶対に、誰にも、触らせないから」
「い、ぁぐ、あっ、ひッ、ぁ……ああ゛ッ」
「誰にも、許したら、いけないよ。もちろん、ランブルトあの男にも」
「あぁ、っ、あっ、ぁ、ンふッ!」
「ねえ、約束、できる?」
「あ、ぁ、あ」
「返事は?」
「っぁぁ、あああ゛ッ」

 ぐりゅっ、と感じやすいところを容赦なく揺さぶられたユフィは、コクコクとひっきりなしに頷いていた。その瞬間、熱い液体が内壁に噴射された。膨らんだ先端ですりすりと内壁にしつこく擦りつけられる。濃厚な魔力を感じ取った体が、悦びにぶるりと震えていた。

 ──しゅ、りしゅり、されてる。
 ──あちゅい精液しぇーえきで、しゅりしゅり……っ♡
 ──あたま、まっしろになる♡

「ぎゅって、してくらさ……っひんっ!」
 
 ユフィが身を起こそうとした瞬間、アゼルはにゅるんっと後ろの孔から自身を引き抜いた。今度は膣内ナカに挿入し、ユフィをうつ伏せに寝かせる。そして、胸を弄っていた触手に、後ろの孔を犯すように仕向けた。

「ユフィは、前と後ろを交互に突かれるのが好き? それとも、後ろはずっと入れっぱなしで、子宮をぐりぐりされるほうが好き?」
「ひっ、ぁ、ああああ゛」

 後ろの孔は触手に。
 膣内はアゼルのモノが埋まっていく。

「ぎゅーっが、いいの……ぉ……っ!」

 ユフィはヤダヤダと首を振った。
 だが、お尻を圧迫するように義兄あにに圧し掛かられて、手をジタバタさせることしか出来ない。

「ぎゅっ、て、して……くら、ぁぁあ゛」

 子宮口部分に狙いを定め、アゼルは己のモノを捻じ込むようにして抽送を開始した。

 お尻だけでもイケるようになってしまったため、触手をいれっぱなしで膣内をほじられたらどうなるか。そんなこと火を見るより明らかで、すぐに一回、二回、三回……と連続で達してしまうユフィ。

「ふーっ、ぁ、ふーっ……っん、ぁ、ああっ、ふっァ、ン」

 肉傘が引き抜かれるたびに細やかな蜜潮があふれ、辺りに甘酸っぱい香りが充満していく。

 ユフィは薄く開かれた唇から可愛らしい舌を突き出しながら、はらのなかで膨らむ雄の存在に、愛おしさすら覚えていた。これから流れ込んでくるであろう濃厚な白濁液を一滴たりとも無駄にしないように、尻を高くあげて、自らも腰をふりながら、雌と魔力の圧倒的快楽を貪っていく。

「あッ、んふッ、ぁっ、あ、い、んっ、──ぁあああっ!」

 アゼルは、ぶるりと湧き上がる射精欲のままに、二回目の吐精を終えた。見れば、ユフィはうとうとしていた。

 これだけ精液魔力を注ぎ込めば、丸二日間は魔力譲渡をしなくても大丈夫な想定だ。だが、アゼルはここでやめることはせず、温かな義妹の体を引き寄せた。

「もう、寝ちゃったの?」

 体位を変えて、再びユフィを快楽の檻に閉じ込めていく。

「はぅ、あ……っん、ぁ……ンふぅっ、ふーっ、ぁ」

 泣かせたい。

「は、ぅ。んふっ、んッ、ぁぅ、あっ、あ、っンふぅッッ!」

 虐めたい。
 己を突き入れたい。
 揺さぶりたい。
 支配したい。
 噛みつきたい。
 血をすすりたい。
 汚したい。
 穢したい。
 マーキングしたい。


 もっと、ぐちゃぐちゃにしたい。


 そしてなにより。
 優しくて、温かくて。
 幸せを分け与えてくれるユフィの膣内ナカから、出ていきたくない。



「────死ぬまで、離さないから」



 




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