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第三章 逆行~中学 高校~
第二話 祥太郎が知らない姫菜子
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デイビッドによる厳しい指導を受け、姫菜子は無事インターナショナルスクールに合格した。
慎也は勿論、デイビッドも離れで悠々自適に暮らす姫菜子の祖父母も、それから、ハワイに住む旭陽や友達も喜んでくれた。
学園の初等部を卒業したら、合格祝いのパーティをやってやるから、こっちに来いとまで言われており、それならばと、慎也はハワイに別荘を買う事にしたのだ。
その事を旭陽達に伝えると、とても喜んでくれた。
一方。
姫菜子は、9歳に戻ってからずっと、学園の同級生と親しくなる事を避けていた。
それは巻戻り人生が始まったと分かったあの日、姫菜子自身が決めた事だったのだが、それまで親しくしていたのに、急に離れるのは不自然だろうと考えた姫菜子は、徐々に誰からも不思議に思われない様に離れたのだ。
だが、子供である同級生に対しては上手くいったのだが、祥太郎に対してはなかなか上手くいかなかった。
巻き戻ってから、インターナショナルスクールに合格する間に、姫菜子の誕生日が2回あった。
毎年、誕生日パーティには、学園の友達や冴島家の子供達(祥太郎の3歳年上の兄 亮太郎)を呼ぶのだが、外部の誰をも呼ぶ事無く、姫菜子の誕生日パーティは香住の一族と使用人達のみで行なった。
だが、毎年誕生日パーティに呼ばれていた祥太郎は、自分が呼ばれなかった事に納得出来ず、理由を聞きたいと香住家に押しかけて来た事がある。が、祥太郎を見た途端、姫菜子は酷く脅え顔面蒼白になった後倒れてしまったのだ。
まさか自分を見た瞬間に姫菜子が倒れるとは思わなかった事にショックを受けた祥太郎だったが、その後彼女が寝込んだ2週間の間に、姫菜子が誘拐事件に巻き込まれた事によるPTSDを発症していると聞かされた。
暗闇を恐れ、背の高い男が怖いのだという。
(だが、姫菜子がPTSDを発症するのは、前の生で姫菜子を陥れた者達限定である事は、姫菜子以外誰も知らない。)
それを聞かされた時祥太郎は、
「確かに僕は中等部に入ってから急に背が伸びました。だけど、姫菜子と僕は幼馴染みで、ずっと一緒だったんですよ?それなのに僕を見て倒れるなんて……。」
と慎也に詰め寄ったが、
「可愛い娘が苦しむのは見たくないんだ。祥太郎君が姫菜子を苦しめる存在なのなら、申し訳ないが、姫菜子の為に顔を見せないで欲しい。」
と懇願されてしまった。
流石にそこまでされてしまっては、引き下がるしかなかった祥太郎ではあったが、姫菜子が中等部進学では無く、他の学校への進学を決めたと人伝に聞いた時は、今度は自身が倒れそうになった。
今まで何でも幼馴染みの自分に何でも相談してくれた姫菜子が、何の相談も無く学園を出ると決めたのだ。
有り得ない!PTSDの発作の為俺に会えないと言うのなら、メールでも何でも話してくれると思っていたのに。
今までは、どんな些細な事だって話してくれたのに!
そう思った祥太郎は、姫菜子から直接理由を聞きたいと、中等部の校舎に隣接する初等部に足を運んだ。
慎也は勿論、デイビッドも離れで悠々自適に暮らす姫菜子の祖父母も、それから、ハワイに住む旭陽や友達も喜んでくれた。
学園の初等部を卒業したら、合格祝いのパーティをやってやるから、こっちに来いとまで言われており、それならばと、慎也はハワイに別荘を買う事にしたのだ。
その事を旭陽達に伝えると、とても喜んでくれた。
一方。
姫菜子は、9歳に戻ってからずっと、学園の同級生と親しくなる事を避けていた。
それは巻戻り人生が始まったと分かったあの日、姫菜子自身が決めた事だったのだが、それまで親しくしていたのに、急に離れるのは不自然だろうと考えた姫菜子は、徐々に誰からも不思議に思われない様に離れたのだ。
だが、子供である同級生に対しては上手くいったのだが、祥太郎に対してはなかなか上手くいかなかった。
巻き戻ってから、インターナショナルスクールに合格する間に、姫菜子の誕生日が2回あった。
毎年、誕生日パーティには、学園の友達や冴島家の子供達(祥太郎の3歳年上の兄 亮太郎)を呼ぶのだが、外部の誰をも呼ぶ事無く、姫菜子の誕生日パーティは香住の一族と使用人達のみで行なった。
だが、毎年誕生日パーティに呼ばれていた祥太郎は、自分が呼ばれなかった事に納得出来ず、理由を聞きたいと香住家に押しかけて来た事がある。が、祥太郎を見た途端、姫菜子は酷く脅え顔面蒼白になった後倒れてしまったのだ。
まさか自分を見た瞬間に姫菜子が倒れるとは思わなかった事にショックを受けた祥太郎だったが、その後彼女が寝込んだ2週間の間に、姫菜子が誘拐事件に巻き込まれた事によるPTSDを発症していると聞かされた。
暗闇を恐れ、背の高い男が怖いのだという。
(だが、姫菜子がPTSDを発症するのは、前の生で姫菜子を陥れた者達限定である事は、姫菜子以外誰も知らない。)
それを聞かされた時祥太郎は、
「確かに僕は中等部に入ってから急に背が伸びました。だけど、姫菜子と僕は幼馴染みで、ずっと一緒だったんですよ?それなのに僕を見て倒れるなんて……。」
と慎也に詰め寄ったが、
「可愛い娘が苦しむのは見たくないんだ。祥太郎君が姫菜子を苦しめる存在なのなら、申し訳ないが、姫菜子の為に顔を見せないで欲しい。」
と懇願されてしまった。
流石にそこまでされてしまっては、引き下がるしかなかった祥太郎ではあったが、姫菜子が中等部進学では無く、他の学校への進学を決めたと人伝に聞いた時は、今度は自身が倒れそうになった。
今まで何でも幼馴染みの自分に何でも相談してくれた姫菜子が、何の相談も無く学園を出ると決めたのだ。
有り得ない!PTSDの発作の為俺に会えないと言うのなら、メールでも何でも話してくれると思っていたのに。
今までは、どんな些細な事だって話してくれたのに!
そう思った祥太郎は、姫菜子から直接理由を聞きたいと、中等部の校舎に隣接する初等部に足を運んだ。
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