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第五章 変わったヲタ

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「太刀打ち出来ないだと?」
「言わせておけばいい気になって。」
「そうだよ~。僕達は勇者パーティーなんだよ?アレくらいちゃちゃっと倒せちゃうよ~。」
と言って、僕の忠告を聞きもしない勇達に呆れてしまった僕は、
『ルードリッヒさん。1体のベアを、勇者様達に任せて貰っても良いですか?』
と、通信機で話してみた。
僕の言葉に驚いて
『本気か?のぞむ。』
と聞き返してきたルードリッヒさんに本気の旨を伝え、
『向かって右側のベアに、勇者様達を向かわせます。今其奴と戦ってる冒険者の皆さんは申し訳ありませんが、残りの2体のベアをよろしくお願いします。』
と、これから勇達を向かわせるベアと戦い始めていたリーダー達に向けてそう言った。
するとリーダーの1人が、
『彼奴らだけで本当に大丈夫なのか?のぞむ。』
と心配そうに聞いてきた。だから、
『帰った方がいいと言っているにも関わらず、本人達がやれるっていうんですから、やらせてみましょう。一応、後方支援の僧侶も、癒しの聖女もいるパーティーですから。』
と説明し、なんとか納得して貰った。
そして、魔導士の皆さんに、勇達に倒させるベアの動きを一旦止めさせる魔法をかけて貰うと、
「相田君達の実力を見極めるには、丁度良いレベルの魔獣だと思う。どうかな?自分達だけで倒せるよね?」
と挑発してみた。
すると勇は、
「ふん!渡瀬なんかに言われなくても、俺達だけで殺ってみせるさ!」
「「馬鹿にするな!」」
と賢達も挑発に乗ってきた為、
「もし、相田君達が彼奴を倒せなかったり、暴走させたりして冒険者達僕の仲間に被害が及んだりしたら、その時は、僕は容赦なく魔銃これ彼奴ベアを倒す!」
と言ってニヤリと笑ってみせた。

「うるせぇ!行くぞ!」
「あぁ。行こう!」
「さぁ!センセも、愛子ちゃん聖女様も行くよ!」
ずんずんとベアに向かい歩き出す勇と賢の後を追うように、愛子と寺田の背中を押して歩き出す昴。

その姿を見送りながら、
『魔導士さん。彼奴ベアの魔法を解き、念の為、同時に他の2体との間に障壁魔法をお願い出来ますか?』
と魔導士達に依頼した。
『了解。』
僕の依頼を速やかに実行してくれた魔導士達にお礼をし、僕はミランダさんが張ってくれた僕の為の結界の中で、勇達の戦いぶりを見つつ、仲間達の援護という役割りを果たそうと、ショットガンからライフルに武器を持ち替えた。
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