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第七章 襲撃
第15話 決意
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親友の菜々子が誘拐された事を濱田家に伝えに来た私は、流星さんの指示で濱田家で待機していた。
流星さんに、
「私が原因なのだから、私が行きます。」
と言ったんだけど、
「りりちゃんが行っても、犯人が菜々を解放するとは限らないから、此処にいて?俺が菜々を必ず助けるから待ってて欲しいな。」
と笑顔で諭されたからだ。
流星さんを見送った私達は、客間で待つように言われた。
さっきからずっと身体の震えが止まらない。
どうやら、私を呼び出す為に菜々が桃花に誘拐されたという事実は、思いのほか私の心を疲弊させた様だ。
「りり、大丈夫だ。菜々は大丈夫だから。」
駿斗に抱き締められ背中を擦られながらでも、菜々の無事な姿を見る迄、全く安心は出来なかった。
それから数十分後。
私達がいた客間のドアがノックされ、菜々のお母様が入ってこられた。
おば様は、
「りりちゃん、安心して?菜々子は無事よ。」
と仰った。
その言葉に、私は安堵から駿斗の腕の中で大声で泣いた。
菜々……菜々。本当にごめんね。
全部全部私のせいだね。
親友にこんなに辛い経験をさせるなんて…。
私が逃げずにあの人達と対峙していれば…
もっと早くに決着を付けていれば、こんな事にはならなかったよね。
私は泣きながら自分を責め続けた。
が、私が泣くのは間違いなのでは?とも思った。
何故なら安堵の涙を流すべきなのは濱田家のご家族の方なのだから。
そう思った私は、駿斗の腕の中から出て立ち上がり、おば様に向き合った。
「この度は、私の元家族が大切なお嬢様に酷い事をしてしまい、本当に、申し訳……ござい…ません…でした。」
とお詫びした。
やっぱり最後は涙声になってしまった事は、許して下さるだろうか。
「大丈夫よ、泣かなくても大丈夫。貴女は被害者なんだから。悪いのは犯人なの。決して貴女のせいじゃないわ。」
「ありがとうございます、おば様。でも…でも……。」
「そんなに自分を責めちゃダメよ、りりちゃん。」
「そうだよ、百合香さん。」
そう言われて声がした方を見ると、そこには菜々子のお父様が立っていらした。
「おじ様。この度は…「君が悪いんじゃない。だからもう謝らなくていいんだよ。」でも……」
謝罪をしようとする私に諭す様に優しく話をしてくれるおじ様。
「菜々子は無事だった。過保護な流星が念の為だと言って、君のお父様に強引に頼み込んで、櫻井記念病院に検査入院をさせたが、傷一つないそうだ。」
「そ、そうでしたか。」
「そうだよ。だが、そんな話を聞いたからと言っても、君は納得出来るものではないんだろう?」
「…………」
無言を肯定と思われたおじ様が
「だったら一つ提案がある。」
「提案?」
「そうだよ。君がそんな風に自分が悪いと思う原因は、元家族だった君のお父様と直接話をしていないからでは無いのかな?」
「は、はい。」
「だったら、一度きちんと対峙してみてはどうだろう。今迄、家族からされてきた事に対しての君の思いを直接言ってみるんだ。」
「直接話を…」
「そうだよ。言われっぱなしは悔しいだろう。何かのドラマの名台詞では無いが、やられたらやり返す!とまではいかなくても、君も大人になったのだから、言い負かされる事は無いと思うが、不安なら弁の立つ者を同伴させたらいいと思うよ。」
そう言って、おじ様はチラッと私の隣にいる駿斗を見て笑っている。
「分かりました、おじ様。私、元父親に会います。会って今までの事をぶちまけてきます。」
おじ様とおば様は、そんな私をご覧になって、励ますように笑いかけて下さった、
流星さんに、
「私が原因なのだから、私が行きます。」
と言ったんだけど、
「りりちゃんが行っても、犯人が菜々を解放するとは限らないから、此処にいて?俺が菜々を必ず助けるから待ってて欲しいな。」
と笑顔で諭されたからだ。
流星さんを見送った私達は、客間で待つように言われた。
さっきからずっと身体の震えが止まらない。
どうやら、私を呼び出す為に菜々が桃花に誘拐されたという事実は、思いのほか私の心を疲弊させた様だ。
「りり、大丈夫だ。菜々は大丈夫だから。」
駿斗に抱き締められ背中を擦られながらでも、菜々の無事な姿を見る迄、全く安心は出来なかった。
それから数十分後。
私達がいた客間のドアがノックされ、菜々のお母様が入ってこられた。
おば様は、
「りりちゃん、安心して?菜々子は無事よ。」
と仰った。
その言葉に、私は安堵から駿斗の腕の中で大声で泣いた。
菜々……菜々。本当にごめんね。
全部全部私のせいだね。
親友にこんなに辛い経験をさせるなんて…。
私が逃げずにあの人達と対峙していれば…
もっと早くに決着を付けていれば、こんな事にはならなかったよね。
私は泣きながら自分を責め続けた。
が、私が泣くのは間違いなのでは?とも思った。
何故なら安堵の涙を流すべきなのは濱田家のご家族の方なのだから。
そう思った私は、駿斗の腕の中から出て立ち上がり、おば様に向き合った。
「この度は、私の元家族が大切なお嬢様に酷い事をしてしまい、本当に、申し訳……ござい…ません…でした。」
とお詫びした。
やっぱり最後は涙声になってしまった事は、許して下さるだろうか。
「大丈夫よ、泣かなくても大丈夫。貴女は被害者なんだから。悪いのは犯人なの。決して貴女のせいじゃないわ。」
「ありがとうございます、おば様。でも…でも……。」
「そんなに自分を責めちゃダメよ、りりちゃん。」
「そうだよ、百合香さん。」
そう言われて声がした方を見ると、そこには菜々子のお父様が立っていらした。
「おじ様。この度は…「君が悪いんじゃない。だからもう謝らなくていいんだよ。」でも……」
謝罪をしようとする私に諭す様に優しく話をしてくれるおじ様。
「菜々子は無事だった。過保護な流星が念の為だと言って、君のお父様に強引に頼み込んで、櫻井記念病院に検査入院をさせたが、傷一つないそうだ。」
「そ、そうでしたか。」
「そうだよ。だが、そんな話を聞いたからと言っても、君は納得出来るものではないんだろう?」
「…………」
無言を肯定と思われたおじ様が
「だったら一つ提案がある。」
「提案?」
「そうだよ。君がそんな風に自分が悪いと思う原因は、元家族だった君のお父様と直接話をしていないからでは無いのかな?」
「は、はい。」
「だったら、一度きちんと対峙してみてはどうだろう。今迄、家族からされてきた事に対しての君の思いを直接言ってみるんだ。」
「直接話を…」
「そうだよ。言われっぱなしは悔しいだろう。何かのドラマの名台詞では無いが、やられたらやり返す!とまではいかなくても、君も大人になったのだから、言い負かされる事は無いと思うが、不安なら弁の立つ者を同伴させたらいいと思うよ。」
そう言って、おじ様はチラッと私の隣にいる駿斗を見て笑っている。
「分かりました、おじ様。私、元父親に会います。会って今までの事をぶちまけてきます。」
おじ様とおば様は、そんな私をご覧になって、励ますように笑いかけて下さった、
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