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第四章 新天地
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そうだ!
我が家の間取りをざっとだけど、ご紹介致しますね。
建物は前世でいうところの4LDKという間取りなの。
売り主のカーターさんのお話によると、この家はウィンザード伯爵領の隣り、アルベルト伯爵様の領地にある、裕福な商家へと嫁がれたカーターさんの娘さんが、ご実家に帰省された時用に暮らす家として建てられたんだって。
カーターさんの家の隣地にある畑の一角に建てた別宅なんだけど、嫁ぎ先の商家での仕事が忙しくなり、娘さんが容易にはご実家へと帰っては来られなくなってしまった為に、仕方なく売り出す事にしたの。
ですので、この家はちょっとした貴族の家並みに広くて立派なんだ。
では、中をご案内致しますね。
先ずは…、玄関扉を開けると直ぐにダイニングキッチンがあるの。
ダイニングの南東の隅には薪を焚べるタイプの暖炉があるのよ。
このウィンザード領は、王都より南にある土地ではありますが、領地の南側にはとても高い山々があるせいで、私の前世の日本の様に、寒い季節には雪も降るの。
だからどの家にも暖炉は必須なのよね。
次に紹介する場所はキッチンね。
キッチンには二口の釜戸があり、その右隣りには調理台付きの流し台があるの。
その流し台の下は、収納戸棚がちゃんと付いてるのよ。
そこら辺は前世のキッチンとあまり変わりは無いわね。
そして、流し台の右横には勝手口があるんだけども、扉を開けたらそこは屋外。ではなく、物置小屋になってるの。
小屋には、勝手口から出て直ぐ左側にカーターさんから譲り受けた農耕器具が、右側にはお風呂を沸かす為の釜戸と、暖炉とお風呂用に割られた薪が積まれてるのよ。
さぁ、屋内に戻るわね。
ダイニングキッチンを挟んで東側には浴室と御手洗が、西側には客間があるの。
本来だったら、この客間はアトリエにする予定だったのね。だけどマーサと二人で暮らす事になったから、急遽サロン的な目的を持った部屋にする事に今日変更したわ。
【臨機応変】
大事よね
そうそう。二階に上がる為の階段は、ダイニングキッチンの北西にあるの。
ちょっと急勾配のそれは、西方向に二段上がり、途中から北方向へと折れ、直ぐに東を向いて上がっていくと二階の部屋の廊下へと繋がってるのね。
そして、二階には個室がなんと三つもあるの。
三部屋共、南向きで日当りが良く、こじんまりとた広さだけども、それぞれの部屋の北面には造り付けの収納戸棚があるの。
収納棚の広さは、前世の日本人的な言い方にすると二畳分。畳四枚分って事ね。
そこそこ広いでしょ?
そしてマーサには、何かと便利でしょうから、三つ並んだ部屋の東南の部屋を使って貰うことにしたわ。
当初はマーサの部屋を私が使うつもりだったけど、やっぱりそこも【臨機応変】な変更よ。
で、残る二つの部屋の真ん中の部屋はアトリエに。
そして私の寝室は一番奥、西南角の部屋にしたの。
どうかな?
私の家の間取りは、なんとなくお分かりになられまして?
「ではマーサ。暗くならない内に、幌馬車から荷を下ろして、屋内に運び込んでしまいましょうか。」
とダイニングキッチンで話していたら、
「ユーリちゃん。良く来たね。」
とカーターさんが、
「長旅お疲れ様。」
カーターさんの奥様のマイヤーさんが、玄関扉を開けて入って来られたの。
きっと引越しの応援に来て下さったのでしょう。
有り難い事よね
我が家の間取りをざっとだけど、ご紹介致しますね。
建物は前世でいうところの4LDKという間取りなの。
売り主のカーターさんのお話によると、この家はウィンザード伯爵領の隣り、アルベルト伯爵様の領地にある、裕福な商家へと嫁がれたカーターさんの娘さんが、ご実家に帰省された時用に暮らす家として建てられたんだって。
カーターさんの家の隣地にある畑の一角に建てた別宅なんだけど、嫁ぎ先の商家での仕事が忙しくなり、娘さんが容易にはご実家へと帰っては来られなくなってしまった為に、仕方なく売り出す事にしたの。
ですので、この家はちょっとした貴族の家並みに広くて立派なんだ。
では、中をご案内致しますね。
先ずは…、玄関扉を開けると直ぐにダイニングキッチンがあるの。
ダイニングの南東の隅には薪を焚べるタイプの暖炉があるのよ。
このウィンザード領は、王都より南にある土地ではありますが、領地の南側にはとても高い山々があるせいで、私の前世の日本の様に、寒い季節には雪も降るの。
だからどの家にも暖炉は必須なのよね。
次に紹介する場所はキッチンね。
キッチンには二口の釜戸があり、その右隣りには調理台付きの流し台があるの。
その流し台の下は、収納戸棚がちゃんと付いてるのよ。
そこら辺は前世のキッチンとあまり変わりは無いわね。
そして、流し台の右横には勝手口があるんだけども、扉を開けたらそこは屋外。ではなく、物置小屋になってるの。
小屋には、勝手口から出て直ぐ左側にカーターさんから譲り受けた農耕器具が、右側にはお風呂を沸かす為の釜戸と、暖炉とお風呂用に割られた薪が積まれてるのよ。
さぁ、屋内に戻るわね。
ダイニングキッチンを挟んで東側には浴室と御手洗が、西側には客間があるの。
本来だったら、この客間はアトリエにする予定だったのね。だけどマーサと二人で暮らす事になったから、急遽サロン的な目的を持った部屋にする事に今日変更したわ。
【臨機応変】
大事よね
そうそう。二階に上がる為の階段は、ダイニングキッチンの北西にあるの。
ちょっと急勾配のそれは、西方向に二段上がり、途中から北方向へと折れ、直ぐに東を向いて上がっていくと二階の部屋の廊下へと繋がってるのね。
そして、二階には個室がなんと三つもあるの。
三部屋共、南向きで日当りが良く、こじんまりとた広さだけども、それぞれの部屋の北面には造り付けの収納戸棚があるの。
収納棚の広さは、前世の日本人的な言い方にすると二畳分。畳四枚分って事ね。
そこそこ広いでしょ?
そしてマーサには、何かと便利でしょうから、三つ並んだ部屋の東南の部屋を使って貰うことにしたわ。
当初はマーサの部屋を私が使うつもりだったけど、やっぱりそこも【臨機応変】な変更よ。
で、残る二つの部屋の真ん中の部屋はアトリエに。
そして私の寝室は一番奥、西南角の部屋にしたの。
どうかな?
私の家の間取りは、なんとなくお分かりになられまして?
「ではマーサ。暗くならない内に、幌馬車から荷を下ろして、屋内に運び込んでしまいましょうか。」
とダイニングキッチンで話していたら、
「ユーリちゃん。良く来たね。」
とカーターさんが、
「長旅お疲れ様。」
カーターさんの奥様のマイヤーさんが、玄関扉を開けて入って来られたの。
きっと引越しの応援に来て下さったのでしょう。
有り難い事よね
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