転生したら養子の弟と家庭教師に好かれすぎて、困っています。

1章 はじまり

15話遠距離恋愛、近距離の思い。1

セバスチャンが、イギリスへ行った後、私は何日も泣き続けていた。けれど、そんなことばかりじゃセバスチャンが悲しむと思い、ゆっくりと立ち直ることにした。セバスチャンがいない日々に慣れるまでに、３カ月もの月日が必要だった。毎週一度は家庭教師と生徒として会っていたのだから、また今週こそは来るかもしれないそんなことを考える日もあった。

けれど、どこを探してもセバスチャンはいない。

私は、意を決してセバスチャンに手紙を書くことにした。この手紙が、セバスチャンに届くかはわからないけれど、たとえ文面でもいいからセバスチャンと話したかったのだ。

私が、涙を浮かべながら手紙を書いていると、扉の開く音がした。パパかメイドが心配してきてくれたのかな。と思いながら、その方を見ると、セドリックが立っていた。

「どうしたの？」
私がそう聞く前に、セドリックはこちらの方へと歩いてきて、私の机の隣にあるベッドに座った。

「何してるの？」
セドリックに聞かれると同時に、私は手紙を隠した。セドリックは、セバスチャンを嫌っているので、手紙を見たらきっと激怒するだろうと思ったからだ。