転生したら養子の弟と家庭教師に好かれすぎて、困っています。

1章 はじまり

14話告白2

そして、一週間の月日が流れ、セバスチャン先生との別れの日が来た。セバスチャン先生が、最後の私と話がしたいと父に申し立てたらしく、私は会議室に呼ばれた。

本当は失恋したのだから会いたくは無かったが、何も話せないまま終わるのは嫌だったため、会うことにしたのだ。

「フランソア、この前告白してくれて、本当に嬉しくて、君のことが忘れられなかった」
私が部屋に入るのと同時にセバスチャン先生にそう言われた。

「先生。イギリスに行っても頑張ってくださいね」

「うん……」
先生は、寂しそうな目でこちらを見つめて、私のことを抱きしめてくれた。

「手紙書きます」
「俺も。あと、最後に言わせてくれ」
そういうと、私に近づいてき、
「世界一大好きだ。いつか迎えに来るから」
父に聞こえないようにそう耳打ちをしてくれた。私は、迎えに来るということよりも、彼の思いに対して驚きを覚え、涙を浮かべながらうなずいた。