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1章 はじまり
1話転生
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ここどこ!? と叫んだつもりで声を出してみると
「おぎゃあ」
という、どこか懐かしい声がでた。
いや、これは声ではない赤ん坊の泣き声だ。
ということは……
私、赤ちゃんに生まれ変わったの!?
「べべ、おなかすいたの?」
母親らしき人が、私を抱きかかえ優しいほほ笑みでこちらを見ていた。お母さんの匂いは、母乳のいい匂いでなんだか落ち着いた。お母さんの笑顔は、合コンで出会った坂東さんのような笑顔だ。
けれど、やはり他人の胸を見るのや、同性とはいえ裸を見られるのは、どこか恥ずかしさがある。けれど、どんなに恥ずかしさを、声に出してもやはり泣くことしか出来ない。こういう時、赤ん坊は不便だと思う。
それから1ヵ月ほどがたち、裸や母乳に羞恥心がなくなった頃。私は、いつものようにお母さんの子守唄を聴きながら、安心して眠りについた。しかし私が眠りについて数分後、凄まじい警報音と、ドーンと言う爆発音が鳴り私は目を覚しました。
最初のほうは、私が泣くと私を探すようにお母さんの「ベベ、べべ」と言う声が聞こえてきたが、それもだんだん聞こえなくなり。お母さんは返事をしてくれなくなった。
それどころか、人のうめき声が聞こえ、私のうっすら見える目に映るのは、赤い色。ただそれだけだった。
一時間ほど泣き続け、泣く体力もなくなった頃、お母さんではない誰かに抱きかかえられ、その人は私を連れ、走り出した。
(誘拐犯だ)
と思った私は、疲てはいたが、精一杯の力で泣いた。
(お母さん。お母さん。どこ? 連れ去られちゃうよ助けて!)
と心の中で叫びながら……。
「おぎゃあ」
という、どこか懐かしい声がでた。
いや、これは声ではない赤ん坊の泣き声だ。
ということは……
私、赤ちゃんに生まれ変わったの!?
「べべ、おなかすいたの?」
母親らしき人が、私を抱きかかえ優しいほほ笑みでこちらを見ていた。お母さんの匂いは、母乳のいい匂いでなんだか落ち着いた。お母さんの笑顔は、合コンで出会った坂東さんのような笑顔だ。
けれど、やはり他人の胸を見るのや、同性とはいえ裸を見られるのは、どこか恥ずかしさがある。けれど、どんなに恥ずかしさを、声に出してもやはり泣くことしか出来ない。こういう時、赤ん坊は不便だと思う。
それから1ヵ月ほどがたち、裸や母乳に羞恥心がなくなった頃。私は、いつものようにお母さんの子守唄を聴きながら、安心して眠りについた。しかし私が眠りについて数分後、凄まじい警報音と、ドーンと言う爆発音が鳴り私は目を覚しました。
最初のほうは、私が泣くと私を探すようにお母さんの「ベベ、べべ」と言う声が聞こえてきたが、それもだんだん聞こえなくなり。お母さんは返事をしてくれなくなった。
それどころか、人のうめき声が聞こえ、私のうっすら見える目に映るのは、赤い色。ただそれだけだった。
一時間ほど泣き続け、泣く体力もなくなった頃、お母さんではない誰かに抱きかかえられ、その人は私を連れ、走り出した。
(誘拐犯だ)
と思った私は、疲てはいたが、精一杯の力で泣いた。
(お母さん。お母さん。どこ? 連れ去られちゃうよ助けて!)
と心の中で叫びながら……。
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